実際に存在した助産師の自伝を元に描いた物語『コール・ザ・ミッドワイフ~ロンドン助産師物語』。本国イギリスでも高い評価を得ています。
見終わった後は出産に無関心ではいられなくなる!『コール・ザ・ミッドワイフ~ロンドン助産師物語』の見どころと感想。
「コール・ザ・ミッドワイフ」シーズン1のあらすじ
この物語は、ジェニファー・ワース(旧姓リー)の実話に基づいて作られており、年をとったジェニー・リーのナレーションでストーリーが進んでいきます。
舞台は、1950~1960年代のロンドンの下町イーストエンド地区。
戦後の貧しい人達が暮らすこの町に、助産師とて配属されてきたジェニー。修道院で暮らしながら、助産師としての経験を積んでいきます。
郊外の裕福な家で育ったジェニーにとって、貧困と不衛生な人々たちの生活に衝撃を受けるジェニー。そこでの妊娠・出産は自分が知っているものとは大きく違っていました。
しかし、そんな悲劇的な環境下の中でも、たくましく生きていく女性たちの姿を通して、ジェニーもまた成長していきます。
修道院で新しい生活を送るジェニーでしたが、実は過去の不倫経験の傷から抜け出せずにいました。そんな中、不倫相手のジェームズから電話が掛かってきて、ジェニーの心は大きく揺さぶられることとなります。
登場人物/キャスト
シーズン1の見どころ
様々な出産シーン
このドラマ最大の見どころは”出産シーン”です。毎回、1話完結型で、出産やその他の患者さんとのストーリーが組み込まれていますが、どの出産も普通ではありません。
更に、とてもリアルに描かれていますので、苦手な方はご注意ください。夫が立ち会い出産を希望しているというカップル、現役助産師さんや、今目指している人にもおすすめです。
先進国においても、どれひとつとして同じ出産などありませんが、想像以上に驚きの連続でした。あの状況下で出産なんて……と、ただただ尊敬の一言だと思います。
もちろん幸せな結果だけが待っているわけではありません。流産、未熟児、死産、無事に生まれても養子に出されたりなど、出産にまつわる理不尽な問題も次から次へと起こります。
白人カップルの子どもなのに、生まれた赤ちゃんは黒人だったという驚きの話も。しかし、その後の彼らの赤ちゃんとの向き合い方に心が温まるような、締め付けられるような、複雑な感情が入り混じっていまいます。
忘れてはいけないのは、このドラマが”実話”だという事です。24人の子どもを育てていて、25人目を出産する女性の話が第1話なのですが、初回から驚きの連続でした。
魅力的なキャスト
主役のジェニーは超美人さんで、どんなシーンでも彼女の美貌にうっとりしてしまいます。お金持ち育ちのお嬢様が、虫が這いまわる薄汚い部屋でも、動揺を見せないように優しく患者さんと接する姿に好感をおぼえます。
天然キャラのチャミーも、所々でいい味を出してくれました。着任早々、自転車に乗れない問題に直面するチャミー。
自転車の練習だけでなく、体が大きいことで、制服が入らないなどのトラブルがあっても、ひねくれることなく、真っ直ぐに問題と向き合うチャミーは、見ている人の心に大きく響くキャラクターとなっていく事だと思います。
シーズン1の感想
タイトルは、”ミッドワイフ=助産婦”という意味です。当時は、自宅で出産する人が多かったので、産気づいたら助産婦を呼ぶ!ということからこのタイトルになったのだと思います。
映像は暗めな場面が多いし、気持ちが沈んでいきそうな雰囲気もありますが、悲惨すぎるまま終わることは少ないです。
もちろん、死という結果で終わる話もたくさん出てきますが、それを悲しいだけで終わらせずに、希望を持って前向きになれるような終わり方。
実話がもとになっているので、どんな状況でも、気持ち次第で希望に変わる!というジェニファーの気持ちがあらわれているのかなと感じました。