カンデラリア教会虐殺事件とは
「カンデラリア教会虐殺事件」は、1993年7月23日にブラジルのリオデジャネイロで実際に起こった痛ましい事件です。この事件は、カンデラリア教会の前で寝泊まりしていた路上生活の子供たち（約70名）が、警察や複数のグループによって銃撃され、8名が命を落とし数名が負傷しました。*当時、子供たちの救護活動を行ってきた女性は「実際は何人殺害されたかわからない」と証言しています。
事件の背景には、貧困により暴力や犯罪行為に走る少年たちが問題視されていたなど、当時のリオデジャネイロの治安状況が原因でした。
事件当日、夜遅くに警察官や武装グループがカンデラリア教会の階段で寝ていた子供たち襲撃し、複数の子供たちが撃たれました。生き残った子供たちの証言によって事件の詳細が明らかになり、大きな社会問題としてブラジル国内外で激しい抗議と非難を巻き起こしました。
カンデラリア教会虐殺は、当時のブラジルにおける警察の暴力や貧困層への不当な扱いを象徴する事件として、今も人々の記憶に残っています。また、この事件は警察による暴力に対する国際的な注目を集めたことで、ブラジルの司法制度改革のきっかけにもなったのです。
なお、子供たちを襲撃したグループは起訴。また、刑事司法判決で有罪になったのは2名のみで、元警官のマルクス・ビニシウス・エマヌエル被告は禁錮309年の有罪判決を受けています。