「陳情令」3話・4話・5話あらすじネタバレと感想。16年前のこと。座学に参加するために藍氏の雲深不知処に行った魏無羨、江澄、江厭離の一行は門前で招待状を忘れてきたことに気づき……。
3話:雲深不知処
座学に向かう魏無羨、江澄、江厭離が宿に泊まろうとすると、その宿はすでに貸切られているとのこと。どうやら金氏が借り切っているようでした。
実は金氏の跡取り、金子軒(ツァオ・ユーチェン)は江厭離の親が決めた許嫁でしたが、部屋を譲ってくれる様子はありません。
一行は宿には泊まらず直接座学が行われる藍氏の雲深不知処に向かうことにしました。ところが急いで出発した一行は宿に座学の招待状を忘れてきてしまいます。
家規が厳しい藍氏では招待状がない者は中に入れないと言われ、一行は門番と押し問答になっていました。そこへ藍氏の次男である藍忘機が邪術にかかったような状態の弟子を連れて帰ってきます。
一行は藍忘機に事情を話して中に入れてほしいと言いますが、招待状がなければ許されないと言って立ち去ろうとしました。魏無羨はそれでも呼び止めて食い下がろうとますが、禁言術をかけられて口がきけなくなってしまいます。
仕方なく魏無羨が1人で宿に招待状を取りに行き、江澄、江厭離と他の弟子たちは野宿することになりました。真夜中になり、魏無羨が戻ってくると、野宿するはずだった場所には誰もいません。魏無羨は雲深不知処へ行き、門の結界を破って勝手に中に入りました。
中では藍忘機が魏無羨を待ち構えていて、
- 結界を破ったこと
- 夜間に入ってきたこと
- 酒を持ち込んだこと
が、家規に背いていると指摘しました。魏無羨は招待状を取りに宿に戻った時、ちゃっかり地元の銘酒を買ってきていたのです。
藍忘機が剣を突きつけてきたので魏無羨が酒を分けてやるというと、藍忘機は賄賂を渡すと罪が増えると言い放ちました。魏無羨が剣をそっと鞘に戻させると、藍忘機はいきなり斬りかかってきます。
魏無羨は逃げ出そうとしますが、藍忘機は追いかけてきて酒甕2本を結んだ紐を剣で切りました。1本の酒甕は魏無羨が手で受け止めますが、もう1本は地面に落ちて割れてしまいます。
藍忘機は魏無羨に邸内の石碑を見るように言います。そこには藍氏の家規がびっしりと彫られていたのでした。魏無羨は中で飲まなきゃいいんだろと屁理屈を言って、塀の上に飛び乗って酒を飲み始めます。
藍忘機は再び禁言術をかけて口を開けないようにし、魏無羨は酒も飲めなくなってしまいました。
藍忘機は魏無羨を叔父の藍啓仁(ホアン・ズートン)と兄の藍曦臣(リウ・ハイクアン)のところへ連れて行きます。2人は昼間運ばれてきた邪術にかかった弟子の状態を調べているところでした。
藍忘機と魏無羨が来たのに気づいた藍曦臣は布を被せて弟子を隠します。
藍忘機から話を聞いた藍曦臣は、魏無羨が家規を破った罰は藍忘機に任せると言いました。藍忘機は魏無羨に家規の書写300回を言いつけます。禁言術を解かれた魏無羨は夜間に入り込んだのは江澄と江厭離の一行を探すためだったと言い訳しました。
藍曦臣は、江澄と江厭離の一行は藍忘機が話を通し、すでに邸内にいると説明します。魏無羨はそれを聞いて喜んで藍忘機に近づきますが、藍忘機は魏無羨に拒否反応を示すのでした。その時、魏無羨は傍らに昼間見た弟子が布をかけられて横たわっていることに気づき……。
その頃、温氏の拠点である不夜天城では宗主の温若寒(シウ・チン)が温氏の分家の女医、温情(モン・ズーイー)に命令を下していました。藍氏の座学に参加して大梵山の陰鉄を探してくるようにというのです。
温情は弟の温寧も同行させてもいいかと尋ねました。温若寒は温寧は特異な体質ゆえ捜索の助けになるやもと言って同行を許します。
温情が立ち去った後、温若寒が指を鳴らすと藍氏の邸内の邪術をかけられた弟子が起き上がりました。弟子が開いた目には白目しかありません。それを見た魏無羨は霊を抜かれて誰かに操られているようだと言います。
その後、藍曦臣は藍忘機に失踪した他の弟子たちの調査を頼みました。そして堅物の弟にせっかく座学に加わるのだから他の世家の弟子たちと交流するように勧め、魏無羨も悪くないと言います。藍忘機は無言で立ち去るのでした。
4話:温氏分家の姉弟
翌日は各世家から藍啓仁への拝礼の日。最初に藍啓仁が藍氏の家規を読み上げている中、部屋の中で鳥の声が聞こえました。
魏無羨は聶氏の宗主の弟である聶懐柔(ジー・リー)が鳥籠を隠し持っているのに気づいて話しかけます。これをきっかけに2人は仲良くなるのでした。
江澄が江氏を代表して藍啓仁に拝礼しているところへ、招待状を持たない温氏宗主の次男、温晁(ハー・ポン)率いる一行が強引に入ってきます。
藍啓仁はこの100年参加のなかった温氏が今回参加してきたことを疑問視しました。温晁は今さら温氏本家が藍氏の教えを聞く必要はないと言い、分家の温情と温寧のために来たと言います。
魏無羨は温晁に、江澄の拝礼を邪魔したと食ってかかりました。すると温晁が剣を抜き、付き人たちもそれに従います。それに対抗して魏無羨と江澄も剣を抜き、部屋は緊迫した雰囲気になりました。
見かねた藍曦臣が笛を取り出し吹き始めると、抜かれた全ての剣が一斉に宙に浮かんだ後、次々と床に刺さったのです。温情が温寧を連れて前に出て、初めての参加ゆえ失礼はどうかお目こぼしをと言って贈り物を渡し事態は収拾しました。
拝礼の後、藍曦臣は藍啓仁に100年座学に参加していなかった温氏が今回参加したのには裏があるのではないかと進言しました。そして温氏は火術を使うため、昨日の邪術にかかった弟子と関係があるかもしれないと言うのでした。
一方、魏無羨と聶懐柔は藍氏の裏山の川で魚捕りをして遊んでいました。ちょうど同じ頃、1人で裏山に行った温情は裏山に結界が張られていることに気づきます。魏無羨は温情を見つけて親しげに話しかけますが、冷たく突き放されてしまうのでした。
翌日からの座学中、居眠りしたり落書きしたりしている魏無羨。ある日、とうとう藍啓仁から名指しで質問に答えるように言われてしまいます。
スラスラと答えていく魏無羨でしたが、最後の問題で教科書に載っている解答に疑問を呈してしまいます。藍啓仁は激怒し、魏無羨を部屋から追い出しました。そして藍忘機に魏無羨を蔵書閣に連れて行き「礼則編」を1,000回写させるように言います。
座学を追い出された魏無羨が裏山の滝に行くと、1人で弓の練習をしている温寧がいました。魏無羨は温寧が矢を射る姿を見て天賦の才能があると言って構え方を指導します。
その時、向こう岸を通りかかった温情が2人を見つけて「温寧」と声をかけました。名前を呼ばれた方向を向いた温寧はその方向に向けて構えた矢を放ってしまいます。
魏無羨は咄嗟にお札を投げて矢の方向を変え、温情に当たらないようにするのでした。魏無羨はいつもここで会うが裏山で何か探しているのかと尋ねますが、温情は立ち去ってしまいます。
5話:水の怪
蔵書閣での筆写の罰を終えた魏無羨は読書しながら監視していた藍忘機に、自分で描いた髪に花を挿した藍忘機の姿絵を見せました。
藍忘機は興味なさそうにすぐに突き返しますが、その隙に魏無羨は藍忘機の読んでいた本の間になんと春画を挟んでいたのです。
春画を見た藍忘機は激怒し、剣を掴んで表へ出ろと言いました。魏無羨から家規を逆手にとって決闘はご法度だろと言い返された藍忘機はますます怒り、春画を破り捨てるのでした。
その後、魏無羨は藍忘機とのやりとりを江澄と聶懐柔に話して聞かせていました。その時、3人は遠くの山の中に何かの気配を感じます。
魏無羨がお札を投げると黒い鳥のようなものが飛んで行きました。聶懐柔は温氏の飼っている梟ではないかと言います。
そんな中、ふもとの町で水の怪が現れて民が落水しているとの報告があり、藍曦臣と藍忘機が向かうことになりました。
話を聞いた魏無羨と江澄は自分たちも腕を鍛えるために水の怪退治への同行を希望したいと江厭離に言いに行きます。偶然江厭離の部屋にいた温情も水の怪に興味を示しました。
藍曦臣は魏無羨と江澄の同行はすぐに許可しますが、温情の同行は迷っているようでした。しかし魏無羨が温情が同行すれば怪我をした村人を治療できると言って助け舟を出し、藍曦臣は同行を許可します。
そこへ温寧が追いかけてきて自分も同行したいと言いました。温情は危険だと言ってやめさせようとしますが、魏無羨がまた俺がいれば守ってやれると言って助け舟を出し、温寧も同行できることになります。
町に着いた一行は舟に分乗して水の怪が出るという湖へと漕ぎ出しました。藍忘機の乗る舟が他より沈んでいることに気づいた魏無羨は、舟底に水の怪が潜んでいると予想し櫂でわざと藍忘機に水をかけます。
藍忘機は水をよけて魏無羨の舟に飛び移りました。藍忘機の乗っていた舟が転覆し、その舟底には案の定水の怪が憑いていたのです。
その直後、2つの水の怪が魏無羨と藍忘機の乗る舟の両側から襲ってきました。魏無羨と藍忘機は術を使って剣を飛ばし、水中の水の怪を斬ります。
湖上の霧がだんだんと濃くなっていく中、江澄が水中から水の怪に足を斬られてしまいました。温情は江澄の舟に飛び移って治療します。今度は魏無羨と藍忘機の舟が水の怪によって転覆させられてしまいました。2人は江澄と温情の乗る舟に飛び移ります。
その時、大量の水の怪が集まって湖に渦を起こし、一行を舟ごと呑み込もうとしました。一行は藍曦臣の掛け声でそれぞれ自分の剣に術をかけて剣に乗って宙に浮きます。
ところが藍氏の弟子の1人の剣が湖の中に沈んでしまい、宙に浮くことができません。
藍曦臣は上空から笛を吹いて術をかけようとし、温寧はその舟に飛び移って助けようとします。魏無羨は上空から温寧を引き上げようとしますが、温寧は(特異な体質だから?)何かに取り憑かれたように白目になっていました。
藍忘機は片手に温寧を掴んだ魏無羨、片手に弟子を掴んで宙に引き上げ助けるのでした。
宿に戻り、温寧は白目ではなくなりましたが、なかなか意識が戻りません。魏無羨は温寧のためにと、温情に護符を渡します。そして温寧は以前にも奇妙なことを経験して容易に邪崇が取り憑くようになったのではないかと指摘するのでした。