「陳情令」30話・31話・32話あらすじネタバレと感想。温寧と街へ行った魏無羨の前に江澄が現れます。江澄に連れられて空き家に行くと江厭離が待っていました。
江厭離は金子軒との婚礼に呼べない魏無羨に花嫁姿を見せるために会いに来たのでした。
30話:吉事
魏無羨が温寧と街で大根を売っていると、隣で”夷陵老祖の偽弟子”が”偽法器”を売り始めました。魏無羨は法器を大根と物々交換してほしいと持ちかけますが断られてしまいます。
その後、魏無羨は大根を法器とこっそりすり替えるのでした。
街から帰る途中の魏無羨と温寧の前に江澄が現れます。江澄は2人を近くの空き家に連れて行きました。江澄は魏無羨が門をくぐると門を閉め、温寧は外で待たせておくように言います。
空き家の庭には黒い頭巾とマントをつけた人物がいました。それは江厭離で、マントの下には花嫁衣裳を着ていました。江厭離は婚礼に出席できない魏無羨のために花嫁姿を見せに来たのです。
また江厭離は魏無羨に将来生まれるであろう子供に、叔父として字(実名以外につける名)をつけてほしいと言いました。魏無羨は如蘭がいいと言います。
そして江厭離は魏無羨の好きな肉と蓮根の汁物を作って来ていました。江厭離は魏無羨と江澄に汁物を取り分けた後、外で待っている温寧にも持っていくのでした。
温寧は汁物を一口食べ、後は温苑に持って帰ると言いました。帰り際、江厭離は魏無羨に江楓眠の形見の腰牌を渡します。
帰り道、魏無羨は温寧に、今日のことは温情には絶対に言わないようにと口止めするのでした。ところが乱葬崗に戻ってもずっと上の空で夕食も手につかない魏無羨に、温情は何か変だと感じます。
魏無羨はごまかすように新しい作物に挑戦すると言って蓮を育てたいと言い出すのでした。
その後温情は、温寧が温苑に肉と蓮根の汁物をあげているのを目撃。温情に問い詰められた温寧は、今日江澄と江厭離に会ったと話します。
後日、温情は魏無羨のために蓮の種を買ってくるのでした。魏無羨は早速蓮の種を蒔きますが、乱葬崗の土壌のせいかなかなか芽が出ません。
やっとのことで1つだけ芽が出ますが、まだ幼い温苑がその芽を引っこ抜いてしまいます。落ち込む魏無羨……。
一方、金氏の屋敷では金光瑶が献身的に金子軒と江厭離の婚礼の準備をしていました。その姿を見た金子軒は金光善に、金光瑶を疑う必要はないのでは?と言います。
金光善はそれが逆に心配になると言い、金子軒に次期宗主の地位を正統の血筋でない者に渡してはならぬと言い聞かせました。
その頃、乱葬崗ではやっとたくさんの蓮の芽が出て、魏無羨は喜びます。
1年後、相変わらず温寧と大根を売りに行っている魏無羨は、街で江厭離が男の子を産み、名は金凌、字は如蘭と決まったという話を耳にしました。嬉しい魏無羨でしたが、今の状況ではお祝いに行くことも叶わないのでした。
金氏の屋敷に金凌の誕生を祝うため、藍曦臣と藍忘機が訪れます。金光瑶は金光善に、来客の間金凌を抱いていると申し出ますが、金光瑶を信用していない金光善はそれを拒否。
金光瑶は、金光善の自分への不信感をあらわにする態度に怒りを覚えるのでした。
藍忘機は金凌の満1ヶ月祝いに魏無羨を招くべきだと意見します。金子勲は猛反対しますが、金子軒はこの1年は悪さもしていないし、江厭離も会いたがっていると言って賛成しました。
金光善は魏無羨に悔い改める気があれば個人的な怨恨は目をつぶっても構わないが、陰虎符を持っているのが気がかりだと言います。
それを聞いた金光瑶は、祝いに来た魏無羨に陰虎符を差し出せば江氏に復帰させると言ったらどうかと提案しました。
自分の意向が通らなかった金子勲は不機嫌そうに胸をかきむしって部屋を出て行ってしまいます。金光瑶は藍忘機に、魏無羨に招待状を送ってくれるよう頼むのでした。
部屋の外では金子勲が胸を押さえて苦しそうにしていました。金光瑶は心配するふりをしながらも何か心当たりがあるようにほくそ笑むのでした。
31話:窮奇道での悲劇
魏無羨は金凌のために魔よけの腕輪を造り、温寧と祝いに向かいました。その途中、窮奇道に差し掛かった時、魏無羨に向かって矢が飛んできます。素手でその矢を止める温寧。
2人が矢が飛んできた崖の上を見ると金氏と藍氏の弟子たちを引き連れた金子勲がいました。金子勲は自分にかけた呪いを解くようにと魏無羨に言います。
身に覚えのない魏無羨が聞き返すと、金子勲は自分の衣の襟元を開いて胸についた無数の傷を見せました。魏無羨は呪いをかけたのは自分ではないと主張しますが、金子勲は聞き入れません。
金子勲が魏無羨を殺すと宣言するのを聞いた温寧は、魏無羨を守るため護符の首飾りを自分で引きちぎって力を解放します。
温寧が崖の上に飛び上がって各世家の弟子たちに応戦している間に、金子勲が魏無羨のところに来ました。金子勲の剣を笛でかわす魏無羨。対戦中に魏無羨の懐にあった金凌のための腕輪が飛び出し、それを金子勲が受け止めます。
その時、金子軒が2人の間に割って入りました。金子軒は懸命に説得しますが、金子勲の怒りは収まらず手にしていた腕輪を握りつぶしてしまいます。
それを見た魏無羨は金子勲を攻撃しようとしますが、金子軒が止めました。魏無羨は金子軒も金子勲が自分を襲撃する計画を知っていたのではないかと疑います。
魏無羨は金子軒が止めるのも聞かず笛を吹き始めました。温寧は雄たけびをあげ、両目の黒目が2つずつになり明らかに異常な状態に。
魏無羨を説得している金子軒を背後から攻撃して殺してしまう温寧。続けて温寧は金子勲も首を絞めて殺してしまいます。魏無羨は呆然と立ち尽くすことしかできません。
魏無羨が乱葬崗で意識を取り戻すと温情と温寧が見守っていて、温寧は跪いて謝罪しました。魏無羨は温寧を許せずに蹴り飛ばしますが、一方で悪いのは温寧ではなく温寧をこんな風にしてしまった自分ではないかと自問するのでした。
その時、温情が魏無羨に針を刺して動きを封じ、魏無羨が気を失っていた間に金氏から温情と温寧を差し出せば今回のことは不問にするという話があったと説明します。
温情と温寧は動けない魏無羨をおいて乱葬崗を出て行きました。金氏の屋敷で剣を構えた弟子たちに囲まれる温姉弟。温情は温寧の手を握り、2人は覚悟を決めるのでした……。
32話:相次ぐ悲劇
動けるようになった魏無羨は金氏の屋敷に向かい、物陰から金子軒の棺の前に座り込む金夫人と江厭離を見ていました。
棺の前から離れようとしない江厭離のために食べ物を取りに行こうとした金夫人は魏無羨に気づいてしまいます。
声を聞きつけて部屋から出てきた江厭離ですが、金夫人が屋敷の者を呼んでしまい、どうすることもできません。魏無羨は逃げて行きます。
魏無羨が温氏本家の拠点だった場所に行くと、門前に温氏分家の人々の骸が吊るされていました。そしてそこには魏無羨への対策を講じる決起大会の貼り紙もされていたのです。
決起大会では、金光善が温姉弟の遺灰が入っているという箱を各世家の前で粉砕して見せました。その時、屋根の上で笑い声がします。一同が見上げると魏無羨が屋根の上に座っていました。
魏無羨と各世家の者たちが金子勲がかけられた呪いや窮奇道で起こったことについて問答している時、世家の中の1人が不意打ちで魏無羨の胸を矢で射抜きます。
ところが魏無羨が自分の胸から矢を引き抜くと黒い煙が出て血が消えたのです。そして魏無羨はその矢を投げ返し、射た者の胸を射抜くのでした。
金光善の号令で各世家の者たちが一斉に魏無羨に向かっていきます。魏無羨が笛を吹き始めると黒い煙が出現して各世家の者たちを襲い始めました。しかし黒い煙は江氏の者たちだけは襲わないのでした。
その時、藍忘機が屋根の上に降り立ち魏無羨と対峙します。藍忘機は魏無羨に「何か裏がある」と言って笛を吹くのをやめるように言いました。
魏無羨が一旦笛を吹くのをやめて「一体何が……」と言いかけた時、江厭離が魏無羨を呼ぶ声がしました。魏無羨は屋根から飛び降りて江厭離を捜します。
各世家の者たちがここぞとばかりに魏無羨を襲おうとしたので、藍忘機も屋根から飛び降りて魏無羨に笛を吹くように言いました。
その時、魏無羨の笛とは別の笛の音が聞こえてきます。その笛の音で出現した黒い煙は江氏の者たちまでも襲った上、倒れた世家の者たちの体に入り込んで傀儡にし、生きている者たちを攻撃し始めたのです。
一同はもう1つの黒い煙も魏無羨の仕業と思っている様子。そんな中、魏無羨はやっとのことで江厭離を見つけますが、江厭離は背後から来た傀儡に斬りつけられてしまいます。
駆け寄って江厭離を抱き起す江澄。魏無羨も駆け寄りますが、傀儡も魏無羨の仕業と思っている江澄に突き飛ばされてしまいます。江厭離が魏無羨の名を呼び、再び走り寄る魏無羨。
江厭離は魏無羨に何か伝えようとしますが、世家の者が背後から魏無羨を刺そうとしていることに気付いて魏無羨を横に突き飛ばしました。標的を失った世家の者は勢い余って江厭離を刺してしまいます。
魏無羨は怒りにまかせてその世家の者を絞め殺してしまうのでした。