「長歌行」21話・22話・23話ネタバレあらすじと感想。唐は阿詩勒部に盟約を申し入れます。延利可汗は応じますが、李長歌はそれは見せかけで本当は盟約当日に李世民を暗殺する計画だと知ってしまいます。計画を阻止するために李長歌は……。
21話:盟約
前線で延利可汗と対峙した李世民は、唐と阿詩勒部の盟約を申し入れました。一方、唐の野営地を飛び出した李長歌は阿詩勒隼に見つけられ、天幕に連れ帰られます。その時、延利可汗が阿詩勒隼を訪ねてきました。
天幕内に隠れていた李長歌は、盟約に応じるのは実は見せかけで、延利可汗が杯を交わす時に李世民を射るように命じているのを聞いてしまいます。翌日、阿詩勒隼は李長歌を天幕の柱に縛りつけ、盟約を交わす場所へと向かいました。
しかし李長歌は隠し持っていた陶器の破片で縄を切り阿詩勒部一行を追います。李世民と延利可汗が盟約のための杯を交わそうとした時、阿詩勒渉爾の兵に扮した李長歌が李世民の杯を射落としました。両軍は騒然となり、阿詩勒部は撤退を与儀なくされます。
阿詩勒部の撤退後、李世民は遠くから杯だけを射落とした見事な手腕から矢を射たのは李長歌ではないかと考えるのでした……。阿詩勒部では合図を待たずに矢を射た李長歌が捕らえられ、延利可汗は阿詩勒隼と阿詩勒部渉爾を呼び出して責任を問います。
阿詩勒渉爾はこんな兵は見覚えないと言いますが、李長歌は自分は阿詩勒渉爾の配下だと言い張りました。洛陽に向かう一行の中には、雲州で李楽嫣から所持金を奪ったスリの少年、小五もいました。旅を続けるうちに李楽嫣と小五は打ち解け、姉弟のような関係になります。道中、小五が熱を出して2人は一行から遅れてしまうのでした。
22話:弥弥古麗の過去
晧都は馬を飛ばして雲州から洛陽に向かう一行に追いつきますが、そこに李楽嫣の姿はありませんでした……。一方、連行された李長歌は阿詩勒渉爾に矢の的にされそうになります。そこへ駆けつけた阿詩勒隼が阿詩勒渉爾の矢を手で掴んで李長歌を助けました。
阿詩勒渉爾は弓の腕比べを申し入れ、阿詩勒隼が勝ったら李長歌を連れ帰っていいと言います。それは3本勝負で李長歌の頭の上に置いたリンゴを射抜くもの。1戦目と2戦目は2人ともリンゴを射抜きますが、阿詩勒渉爾は3戦目にわざと小さいリンゴを置き、射損じたふりをして李長歌を射ようとします。
それに気づいた阿詩勒隼は、自分の矢を阿詩勒渉爾の放った矢に向けて射り軌道をそらさせました。阿詩勒隼の機転で李長歌は額にかすり傷を負っただけで済みます。しかし阿詩勒渉爾は3戦目は2人ともリンゴを射抜けず引き分けだから李長歌は渡せないと言うのでした。
その時、延利可汗が阿詩勒隼を呼びます。阿詩勒隼は仕方なく李長歌に必ず助けに来ると約束して立ち去ります。射的場の外では李長歌が心配で阿詩勒隼についてきた弥弥古麗が待っていました。弥弥古麗が傷の手当てをすると、李長歌は「私なら大丈夫」と言って弥弥古麗を抱きしめます。それを見た阿詩勒渉爾は怒りに震えるのでした。
実はかつて弥弥古麗は阿詩勒渉爾の奴隷であり、初恋の相手でもありました。しかしこのままでは阿詩勒渉爾が腑抜けになると心配した延利可汗が弥弥古麗を別の場所の奴隷に移していたのです。そんな中、李建成の旧臣であり、涇州から逃亡した羅義が阿詩勒部に捕らえられて連行されてきました。
夜になり、李長歌が羅義の牢に忍び込もうとすると見張りはすでに眠らされていました。不審に思いながらも牢の中に入った李長歌は何者かに刀を突きつけられます。李長歌が李建成の娘だと気づいた羅義は、その者に刀を下ろすように指示しました。
羅義は阿詩勒部を味方につけて李建成派の再起を図ろうと言いますが、李長歌は今は仇討ちよりも唐の民を守ることの方が大切だと気づいたと言います。先ほど李長歌に剣を突きつけたのは羅義の配下の羅十八という女剣士でした。李長歌と羅十八は羅義を助け出そうとしますが、羅義から足を負傷しているので今は不可能だと説得され、一旦諦めることにします。
23話:決闘
牢から帰る途中、李長歌は見回りの兵に見つかってしまいます。その時、1人の口のきけない女奴隷が割って入り、李長歌のことを可敦※1の奴隷だとジェスチャーで伝えて助けてくれました。彼女は李長歌を可敦の天幕へ連れて行きました。
実は可敦は前王朝の王女で、国のために阿詩勒部へと嫁いでいました。そして李長歌を唐の女子だと見抜いて助けたと言うのです。先ほどの女奴隷は阿伊児と言い、可敦の下女でした。可敦から羅義との関係を問われた李長歌は、父が羅義の部下だったと言ってごまかします。
後日、李長歌を呼び出した可敦は自分は今は延利可汗の妃だが、かつては兄の舒勒可汗の妃で阿詩勒渉爾の実の母だと告白しました。そして可敦は李長歌に庫里台大会※2の時に、あることを提案するのでした…..。李長歌が可敦の天幕から出てくるところを見た阿詩勒渉爾は何をしていたのかと問い詰めます。答えをはぐらかす李長歌の首を絞めようとした阿詩勒渉爾は李長歌が女性だと気づくのでした。
庫里台大会当日、阿詩勒渉爾は女性の服を着せた李長歌を連れて行きます。それを見た阿詩勒隼は、李長歌を賭けて阿詩勒渉爾に決闘を申し込むのでした。阿詩勒渉爾はそれを受け、自分が勝てば今は阿詩勒隼の奴隷になっている弥弥古麗をもらうと宣言します。
阿詩勒渉爾は短剣や鎖を隠し持つ姑息な手段で決闘に臨んでいました。しかし結局、阿詩勒渉爾は自分が隠し持っていた鎖を阿詩勒隼に足にかけられて倒され負けてしまいます。阿詩勒隼は李長歌を堂々と自分の軍営に連れ帰ろうとしますが、羅義救出に執着する李長歌はここに留まりたいと延利可汗に直訴してしまうのでした。