「長歌行」42話・43話・44話ネタバレあらすじと感想。李長歌は阿詩勒隼に腕比べで阿詩勒涉爾に勝って魏叔玉に負けてほしいと頼み込みます。しかし阿詩勒隼は魏叔玉にだけは負けたくないと言って頼みを断り……。
42話:腕比べ
李楽嫣は阿詩勒涉爾が強いと聞いて魏叔玉が勝てるか心配になります。李長歌は阿詩勒隼に腕比べに出て阿詩勒涉爾には勝って魏叔玉には負けてほしいと頼み込みました。しかし阿詩勒隼は魏叔玉にだけは負けたくないと言ってその頼みを断ります。
病床の杜如晦は看病する晧都に腕比べで必ず勝つように言いました。晧都は養子になる前は捨て子だった自分が王女を娶っていいのか躊躇していましたが、杜如晦はその背中を押すのでした。
腕比べ当日、阿詩勒渉爾にかなう者はなかなか現れません。魏叔玉は会場には来ますが、腕比べには参加するが娶ることはできないと李楽嫣に言います。
それを聞いた李楽嫣は参加しなくていいと言うのでした。李長歌は阿詩勒隼に腕比べに参加してほしいと再度頼みますが、阿詩勒隼は乗り気ではありません。
その時、会場に晧都が現れ、腕比べへの参加を表明しました。死闘の末、晧都は阿詩勒渉爾に勝利します。対戦後、李楽嫣は舞台に駆け寄り、倒れている晧都を泣きながら抱き起すのでした。
傷の手当て後に見舞いに来た李楽嫣に、晧都は自分は王女を娶るには不相応だと言いました。そんな晧都に李楽嫣は初めて会ったときは怖かったが、洛陽で助けられてから一緒にいて安心できる存在になったと言います。
その言葉を聞いた晧都は意を決し、今までは侍衛として守ってきたがこれからは夫として守りたいと言うのでした。
43話:可敦の策略
腕比べの後、砂漠各部からの使者の1人、稚西が阿詩勒部を恐れて唐とは結盟しないと言い出しました。翌朝、稚西が毒殺されているのが見つかります。
別の使者が弥弥古麗が稚西に朝食を運んでいるのを見たと言い、李長歌が毒殺を指示したのではないかと指摘しました。
魏叔玉が捜査を担当することになり、弥弥古麗の部屋から薬の小瓶が見つかります。捜査の様子を見ていた阿詩勒渉爾は、その小瓶は可敦が弥弥古麗に渡したものだと気づくのでした。
阿詩勒渉爾は弥弥古麗をかばうため、魏叔玉に次のように言いました。
唐の家屋は木造で虫がわくので虫よけの薬の小瓶を持ってきていて、自分が稚西にもそれを渡した。
一方、穆金は侍従に紛れ込んで延利可汗の寝室に入ります。そして穆金はわざと水をこぼして掃除のために1人寝室に残り、延利可汗に阿詩勒隼が生きていることを伝えるのでした。
毒殺事件は可敦が阿詩勒渉爾を助けるために手を回し、使者の中の1人が次のように自白した後に自害して解決したことになります。
自分が阿詩勒渉爾の部屋から薬の小瓶を盗んで漠北の使者の侍女の部屋に置いた。
また可敦は皇太子の側近としてに潜入させている晟辛からの報告で、李長歌が李建成の娘だと知るのでした。
穆金はとうとう定襄の阿詩勒部内で歩真の居場所を突き止めますが、その帰り、雷蒙に捕らえられてしまいます。
本当の身分を隠しているため李楽嫣の婚儀に出席できない李長歌はせめて花嫁の扇を贈りたいと刺繍を習いに行きます。その帰り道、晟辛が李長歌を呼び止めて皇太子が極秘で会いたがっているというのでした。
44話:命を懸けて
晟辛が李長歌を案内したのは郊外の小屋でした。しかしそこに皇太子の姿はなく、多くの刺客が潜んでいたのです……。
夜遅くなっても刺繍の稽古から戻らない李長歌を心配する阿詩勒隼と弥弥古麗。弥弥古麗はきっと可敦の仕業だと言い、自分が阿詩勒渉爾から手がかりを聞き出すと言います。
阿詩勒隼は弥弥古麗が可敦側に服従していると思い込ませるため、一計を案じることを提案しました。
阿詩勒隼は可敦の滞在先に乗り込み、李長歌の行方を尋ねます。弥弥古麗は可敦に無礼だと言って剣で阿詩勒隼の肩を刺しました。阿詩勒隼は立ち去り、阿詩勒渉爾は弥弥古麗を自分の部屋に連れ帰ります。
阿詩勒渉爾は弥弥古麗が李長歌を救うためにここに来たことを見抜いた上で、李長歌の居場所を教えます。
李長歌が小屋から連れ去られる直前、阿詩勒隼が駆けつけて刺客たちを矢で射て李長歌を助けました。阿詩勒隼は晟辛も射ようとしますが、李長歌は皇太子の従者を殺したら大騒ぎになると言ってやめさせます。
その時、珍珠からの知らせを受けて魏叔玉も駆けつけました。晟辛は魏叔玉に漠北の使者が皇太子暗殺を企んでいると嘘の証言をしようとします。阿詩勒隼は晟辛を矢で射殺し、李長歌を連れて逃げました。
翌朝、事件を捜査する魏叔玉に阿詩勒隼は自ら”阿詩勒部の阿詩勒隼”だと本名を明かし、可敦と阿詩勒渉爾の命令で侍衛として潜入し、皇太子を暗殺する機会をうかがっていたと告げます。
阿詩勒隼は自分の命をかけて可敦と阿詩勒渉爾を道連れにしようとしたのです。阿詩勒隼の証言により阿詩勒渉爾も連行されます。
そんな中、都で阿詩勒部が砂漠に侵攻したとの噂が広まり、砂漠各部から来た使者たちの間に不安が広がります。李長歌が打つ手を考えていると、李楽嫣とともに訪ねてきた晧都が軍報も数日かかるのに、こんなに早く都に噂が広まるのはおかしいと言いました。
李長歌は噂は使者たちを混乱させるために流されたものだと考えます。噂は阿詩勒部に買収された一部の使者たちが、母国からの”阿詩勒部が砂漠に侵攻してきた”という手紙を偽造して他の使者たちを信じ込ませたものだったのです。
買収された使者たちが密談していると突然、毒殺されたはずの稚西が乗り込んできて砂漠を裏切った使者たちを殴り倒しました。
実は李長歌は事前に弥弥古麗から、結盟を決裂させるために稚西を毒殺しなければ歩真の命はないと脅されていると相談されていました。そこで李長歌は稚西に毒で死んだように見せかけられる薬を渡し、毒殺を偽装していたのです。