「長相思-ちょうそうし-」のキャスト一覧と相関図を詳しく紹介します。シーズン1では、中原氏族を従えるべく、大荒の中央部、かつての辰栄の地を中心に物語は語られます。シーズン2では西北・西南を制し、大荒のすべてを手中に収めるべく辰栄義軍との攻防、そして……
あらすじ
幼馴染のいとこ同士、皓翎玖瑶(小夭)と西炎瑲玹は大荒全体を巻き込んだ戦いの間も、祖母の西陵缬の居所である朝雲殿で束の間の平和を楽しんでいました。
ある日、瑲玹の父親である西炎第四王子・仲意の戦士の知らせがもたらされます。抱き合いながら悲痛な鳴き声を上げる祖母と叔母の姿は、幼い瑲玹の胸に悲しい思い出として深く刻まれました。
第四王子の葬儀の日、妻である妃・昌仆は夫の仇をとり第九王子・夷澎を殺害したうえで自害してしまいます。突然両親を失ってしまった瑲玹。幼い二人に、お互いを守り助け合うように言い残して祖母も息を引き取るのでした。
悲劇はそれだけでは終わらず、小夭の母であり、瑲玹にとっては叔母である、西陵珩が王姫大将軍として軍を率いて戦場に向かうことになりました。必ず帰ってくると誓った約束は果たされず、二人は親を亡くした孤児となってしまいます。
互いのほかに頼るものがいない二人は、一生傍に居ようと言い、兄と妹になれば別れなくて済むと、兄妹の誓いを立てます。
小夭は祖母の古い友である玉山の王母のもとへ引き取られていきます。叔父たちから命を狙われた瑲玹は、皓翎へ人質として預けられ、必ず、すぐに迎えに行くという約束も果たせないまま三百年の月日が流れました。
幼い二人は祖母の前で、お互いを大切にして、守り、助け合うこと、永遠に信じ合い、決して裏切らないことを誓い合いました。
けして離れないために兄であり、妹でいることをお互いに誓いました。
その二つの誓いを守るために、瑲玹は小夭を見つけるために大荒中を探し、そして再会した後は、祖母や母を悲しませたような戦が二度と起こらないように、力を得るために王になろうと立ち上がります。小夭もまた、兄を助けるために、ともに戦うことを誓います。
相関図 – 清水鎮
主要キャスト
玟小六 / 楊紫 (ヤン・ズー)
清水鎮・回春堂の医師
小夭が預けられた玉山は王母と侍女一人以外はすべて傀儡しかおらず、死の世界のように静かでした。七十年間待ち続けても、兄の瑲玹も父の皓翎王も迎えに来ません。そんなある日、噂を耳にして、玉山を抜け出して行方不明になってしまいます。
神族の特徴である、変化の術で男性に姿を変えた小六は、清水鎮に二十年以上住んでおり、同じ神族で西炎軍脱走兵の老木と、人族の麻子、串子と回春堂という医館を営んでいます。
楊紫は北京生まれの俳優で、1999年、8歳の時に「如此出山」でデビューします。2005年にはホームコメディー「家有児女」でしっかり者の夏雪を演じ、お茶の間の人気者になります。
子役としてスタートしましたが、名門大学の北京電影学院を卒業し、青雲志の陸雪琪役や龍珠伝 ラストプリンセスの李易歓役など、主役・準主役を務めることが多く、年間3本以上のドラマや映画に出演するなど、作品数は若手女優ではダントツに多いです。
また、多くの出演作を持ちながらも、生声率は100%と発音の流暢さや演技力の高さにも定評があり、自作OSTへの参加も多数あります。歌がうまいため、年夜会や授賞式などで歌唱力を披露する機会も多いです。
本作品では後ほどアテレコをするのではなく現場で生の音声を収録する機会も多く、出演者にはプレッシャーのかかる撮影方法が選択されましたが、複数の出演者はそれに順応し、見事な演技力を見せました。主演でセリフが多い中、楊紫は確実にその任を果たしました。
社会活動にも積極的で、地域の広報大使や公益広報大使に選出されることが多く、環境保護や野生動物の保護、疫学・公衆衛生、法律の保護・普及活動にも多々参加しています。
演技や作品に対する評価も高く、書ききれないほど数々の受賞歴があり、2021年のフォーブス中国名人榜では8位に挙げられています。
長相思シーズン2が2024年には放送が予定されていますが、待機作品には許凱と共演の「承歓記」や李現と共演の「国色芳華」なども多くの期待を集めています。
軒 / 張晚意 (ジャン・ワンイー)
謎の青年・酒舗の店主
瑲玹は西炎王の第四皇子と若木氏族長の一人息子として生まれ、幼少期を王后でもある祖母の朝雲殿で育ちましたが、両親と祖母、叔母を相次いで失った後は庇護する者もなく、皓翎に人質として預けられます。
皓翎王はかつて愛した、離婚した妻・西陵珩の甥である彼を息子同様に育て、いつか西炎へ戻るための力をつけさせようと助けます。
瑲玹は清水鎮へ、小夭を探すためにやってきました。酒舗の店主に身分を偽りつつ、西炎へ戻る際の戦力として辰栄義軍が利用できないか探る目的もあります。
妹のようにかわいがっている阿念がどんなことを言ってもしても、許してしまい、また、阿念に害をなす者に対しては、恐ろしいほど果断に罰するほど、桁外れな妹想いぶりです。
名門北京電影学院を卒業したのち、ドラマの脇役などを演じていましたが、2021年、CCTVの「覚醒年代」で革命殉教者の陳延年を演じ、第8回文栄賞・最優秀若手俳優賞を始め数々の賞を受賞し、同年の「乔家的儿女」でも2021年、2022年の各賞を複数受賞したことで、演技力が認められるようになりました。
本作では、インターネットの噂で暴露されたニュースでは、主演男優としてあまりの少額のギャラ (180万元) に同情が集まりましたが、脇役から主役への抜擢と、演技力が各方面の目に留まり、次々と主演作が決まりました。
長相思では第28回アジアドラマ大賞最優秀主演俳優にノミネートされたり、騰訊星光大賞年度最受歓迎ドラマ演技者賞や年度VIP8名の中にも選出されました。
2023年中国放送済みのドラマでは「非凡医者」(グッド・ドクターのリメイク作品)が日本上陸を期待されており、現在放送中の「我知道我愛你」、王楚然と共演の「柳舟記」も期待されています。
葉十七 / 鄧為 (ドン・ウェイ)
行き倒れていた重傷者
清水鎮の西の川辺で行き倒れていた重傷者でしたが、小夭たちに助けられ、回春堂に運ばれました。
小夭は霊薬である自らの血液で彼を治療し、長い間の看病により、歩けるまでに回復させました。
元より神族で賢いため、すぐに薬草の名前や用途を覚え、小六の力強い助手となり、どこへでもついて回るようになり、枝についていた葉の数を数えて葉十七という名前を付けられました。
小六の正体を神族の女性と見破り、異性として意識しているため、小六が相柳と会うたびに首にキスマークをつけて戻ってくることから、相柳に激しく嫉妬しています。相柳が辰栄義軍を大事に思っていることに気付き、瘴気を使って兵を弱らせることで、操れることを察し、実行します。のちに小六が瑲玹に囚われた際にも、金の力を使って、相柳の力を利用し小六を助け出すため、瑲玹の部下たちを襲わせます。
幼い頃からダンスの正規の教育を受け、古典舞踊を学び、中央戯劇学院にも入学しました。その後負傷して卒業は出来ていないようですが、それでも才能のあるダンサーだったようです。
長相思出演後は人気を得て、美しい顔立ちを生かして化粧品メーカーの代言人や雑誌のグラビアなどにも登場するようになりました。
今後は長相思シーズン2や向涵之との共演の「仙台有樹」が期待されています。
九頭蛇妖 相柳/ 檀健次 (タン・ジェンツー)
辰栄義軍 軍師・九つの命を持つ蛇の妖怪
辰栄義軍の大将である洪江に命を助けられたため、彼のために辰栄義軍を守る軍師として、不便な森の中でつつましく生活している妖怪です。
兵士の訓練や、用兵を指示するだけでなく、食料の調達や、暗殺などで金を稼ぎ、維持費を用立てるなど、全面的に義軍の仲間を養っています。
それだけ努力をしても、冷血漢、得体が知れないと仲間からも蔑まれ忌避されて孤独の中に生きています。
霊薬を摘みに義軍の領土に忍び込んだ小六を、彼の傷を癒すための毒薬を作ると言う約束で見逃してやったばかりか、見返りもなく何度も小六の命を助けたり、辛い目に遭った時に慰めるために気分転換させたりする、実は義理堅く親切な蛇夭です。
北京舞踏学院附属中等舞踏学校に入学し、競技ダンスを学びます。2006年には全国体育舞蹈錦杯選抜16歳の部ラテンで1位、モダンで5位の成績を残し、ISDF上海オープン16歳の部ラテン2位、モダン4位、桃李杯国際大会でもラテン部門優勝、2007年に北京体育大学に入学します。
2006年に開催されたオーディション番組で2万人以上の候補者の中からM.I.C.男団のメンバーとして選抜され、4年間の練習期間を経て2010年に歌手デビューを果たし、数枚のアルバムを発表し、数多くの国内外の賞も受賞しました。
俳優としてはいくつかの青春ドラマに出演後、「三国志〜司馬懿 軍師連盟〜」や「君、花海棠の紅にあらず」など人気作の助演を重ね、演技力に注目を浴び、「猟罪図鑑」、「你安全吗?」では主演し、数々の賞を受賞します。2021年の《追光吧哥哥》“追光之星”や2023年には騰訊星光大賞で年度全能芸人及び、張晚意と揃って年度VIP8名の中にも選出されました。
楊紫同様、配音をあまり使わない役者で、特技は七色の声というくらい、色々な声音を出すことが出来ることを生かし、「很想很想你」では声優役として、配音の職業について紹介したり、数々のOSTを歌っています。
一時小学生の頃、日本に留学していたこともあり、漫画の北斗の拳が大好きだったため、日本風な健次に名前を変えたといいます。自己紹介するときも日本語で「だんけんじです」ということがあります。
王楚然と共演した「愛情有烟火」、周也と共演した「很想很想你」、周依然と共演した「四方館」の他、大ヒット作「猟罪図鑑シーズン2」や本作のシーズン2など、2024だけでも数多くの作品の公開、日本上陸が待たれています。
清水鎮 -回春堂
老木 / 陳創 (チェン・チュアン)
西炎軍脱走兵・回春堂の店主
神族の出身でかつては西炎軍にいましたが、身を潜めて、清水鎮で小六と共に回春堂を営んでいます。
霊力はあまり強くありませんが、優しく面倒見がよい人物で、麻子や串子が無事に独り立ちできるように、常に心配しながら見守り、願っています。
麻子 / 孫凱 (ソン・カイ)
戦争孤児・回春堂の見習い
戦争で両親を失った人族の孤児でしたが、老木と小六に拾われ、回春堂で育ちました。
近所の肉屋の娘の春桃と恋に落ち、結婚したいと思っています。肉屋の店主は結納金が無ければ娘はやらないと主張しているため、回春堂の皆は必死でお金を工面しています。
串子 / 郜玄銘 (ガオ・シュアンミン)
戦争孤児・回春堂の見習い
戦争で両親を失った人族の孤児でしたが、老木と小六に拾われ、回春堂で育ちました。お酒が好きで、娼館の桑甜児を身請けしたいと言い出し、騙されているのではないかと小六たちに心配をかけます。
桑甜児 /蒲葡 (プー・プー)
娼館の元娼婦
男にお金を渡され、串子を誘惑して小六の正体を探るように頼まれました。串子を好きになったと偽り、関係を持つようになりましたが、彼が真剣に身請けを考えていると知ると、本当に結婚してみようと思うようになりました。小六はその話を聞き、二人にいつか本物の情が生まれるか賭けてみたくなりました。
清水鎮を出て行く前に、甜児に自立の道を授けるため、知る限りの薬草とその使い方を教えます。
清水鎮 – 酒舗
阿念 /代露娃 (ダイ・ルーワ)
軒の妹らしき人物
軒と共に清水鎮にやってきて、酒場に住み着いた一行のうち、お嬢様育ちを隠しもせず、傲慢な態度をとる少女。軒に猫かわいがりされていて、どんな我儘も聞いて貰え、大切に扱われています。
気が強く、気に入らないことがあればすぐに力に訴えるため、トラブルメーカーでもあります。
海棠 / 尚璇 (シャン・シュエン)
阿念の侍女
霊力が強く、阿念に忠実な侍女です。
阿念がどんな無理を言っても命令通り行動します。
行き違いから老木と揉めた際も、苦しむ老木の姿も、他人のとりなしも無視して痛めつけたため、小六はかんかんになって彼女に毒を浴びせました。
毒消しを奪いに来たことが、小六と軒の初めての出会いとなりました。
老桑 / 高基才 (ガオ・ジーツァイ)
朝雲殿で小夭が育てていた桑の老木の精
幼い頃、小夭が酒を与えて育てていた桑の老木が人間の姿になりました。ずっと、軒の召使として傍に控えています。阿念の我儘にいつも腹を立てています。
いつか小夭と再会したら育てた桑の実でお酒を造り、冰椹子をまた作ってあげたいと願っています。
鈞亦 / 釗瑞 (ジャオ・ルイ)
軒の侍従
軒の命令で色々な人を調べたり、情報を集めたり、護衛として守ったりしています。後ろの扉が開いていても何故か大きな音を立てて窓から出て行くので、かえって目立つのではないかと不安になります。
相柳とは出会い頭に交渉もせずにいきなり罠を仕掛けて攻撃してしまったため、仲間に引き入れることをできなくしてしまった張本人です。
清水鎮 – その他
石先生 /何佛 (フー・フォ)
霊力の弱い妖怪ですが、清水鎮に何万年もの間、岩として立っていたため、清水鎮の付近で起きたことや、他人の噂話に詳しく、茶屋でいつも話芸をして暮らしています。
小六や軒の前でも、二人の小王族の話をしてしまったり、葉十七の前で、涂山氏や防風氏の話をしてしまうなど、狙ってるのかと思うほど間が抜けています。
役者自身も相声の語り手です。
兎子精 / 陳嘉男 (チェン・ジャナン)
朝食屋台店主の兎の精
小六と仲の良い屋台の店主。小六に子授けで世話になり、子供たちも取り上げて貰いました。
次ページ以降はネタバレが含まれます。
相関図 – 皓翎(目安・12話以降)は次ページ | 相関図 – 西炎(目安・20話以降)は三ページ目