SFドラマ『CORONY』は、地球外生命体の襲撃によって侵略されてしまった世界が舞台。異星人に従う人間とレジスタンスとの戦い、”決まり”に怯えながら生活する人々の日常を描いています。なお、本作は第二次世界大戦中のナチスに占領されたフランスにインスパイアされた作品です。
『CORONY/コロニー』シーズン1あらすじ
物語は、侵略者に支配されたロサンゼルスが舞台。11か月前、突如として世界はホストと呼ばれる侵略者に襲撃され、人類は暫定政府に従う者と、抵抗を続ける者とに分かれてしまいました。
ウィルとその妻ケイティには2人の息子と娘がいましたが、襲来で次男のチャーリー(12歳)と離ればなれになって11か月。何としてでも息子を救いたいと思っていました。
ある日、ウィルは妻と子供たちに内緒でロサンゼルスを抜け出し、チャーリーがいるサンタモニカに向かおうとしましたが、ロサンゼルスを抜ける直前で爆発テロに遭い、当局に捕えられてしまったのです。
留置場に入れられたウィルは、その後腕利きの”元FBI特別捜査官”であることが知られ、グリーンゾーン(富裕層が暮らす地域)のスナイダーというブロック長の元へと連れていかれました。
スナイダーはウィルの並外れた経験と、長い間身分を隠し通した実績を評価し、過激化する反乱の主導者であるジェロニモという人物を捕まえるのに協力してほしいというのです。
断ればウィルと家族全員をまとめて、ファクトリーに送ると言われ、ウィルは仲間をいたぶることに抵抗がありましたが、家族を守るためにスナイダーの申し出を受け入れることにしたのです。
キャスト
ジョシュ・ホロウェイ演じるウィルは、ホスト(異星人)の襲来で離ればなれになった息子を探すために、違法な行動に出たものの元特別FBI捜査官というキャリアを買われ、暫定政府(ホスト側)に雇われることになります。
ウィルの妻ケイティは、ウィルが暫定政府で働くことを反対しましたが、息子を探すというウィルの思いから承諾しました。しかし、裏ではレジスタンスと繋がっており、ウィルから得た情報をレジスタンスに流しています。
『CORONY/コロニー』の見どころ
侵略者は姿を見せず、人間同士の戦いが中心。
侵略者は、暫定政府の一部の人間しか接触できないという設定となっており、実際に姿を見せるわけではありません。物語は、暫定政府とレジスタンスとの戦いが中心となっており、ウィルは仲間とレジスタンスを追う役割を担っています。
ジェロニモは、毎月数回ラジオで反乱を呼びかけるメッセージを送っているものの、正体は一切不明です。またウィルは、スナイダーから責任者になると言われていましたが、実際はウィルは責任者にはなれず捜査官という立場ですが、それなりの権力もあるようでした。
ただ、少しでもレジスタンスと通じていたり、ジェロニモのラジオを聞いていたりすれば反乱軍とみなされ、処分対象になってしまいます。侵略者が異星人だろうと考えられるのは、人類を監視しているのがドローンと呼ばれる異性の目であることや、人間では決して成し得ない強大な力を見せつけるシーンがあることでしょう。
暫定政府の元で働くと生活が一変する。
普通の人々の暮らしは、配給という形で行われたり、庭で育った果物や持ち合わせの者で物々交換するという原始的な方法でした。しかし、暫定政府の仕事をしている者はグリーンゾーンで暮らすことを許され、尚且つ仕事内容によっては豪邸を与えられたりと生活は一変します。
子供たちには家庭教師がつけられ、国土安全保障省が24時間体制で警備してくれるとうことも……。また、コーヒーやベーコンなどは高級品で、一般の人々には手に入りません。
こうした、今まで手に入らなかったものが手に入るというのも、暫定政府で働くことのメリットです。ただ、そうなれば当然近所の人々から向けられる目が変わってきます。ホスト側に寝返った、いわば裏切り者という目で見られてしまうデメリットも付きまとうのです。
ケイティとレジスタンスの繋がりをウィルは知らない
結果としてウィルは、家族を守るために捜査官として暫定政府で働くことになります。すべてはチャーリーを探すため、家族を守るために決断したこと。ところが、ケイティはレジスタンスのメンバーで、ウィルと暫定政府の電話を盗み聞ぎしたりして得た情報を、そのままレジスタンスに流していたのです。ウィルはもちろんケイティがレジスタンスの一員であることは知りません。
もし、ケイティがレジスタンスの一員であることが知られれば、家族は全員ファクトリーに連れていかれることは間違いないでしょう。ケイティが、危ない橋を渡ってまでレジスタンスに関与していくところでは、ちょっとドキドキする感じはありますね。ケイティの行っていることが正しいのか間違っているのか……というところでしょう。
ある程度の決まりはある
信楽といっても、スナイダーに言わせれば”ホストは我々のために働く”とのこと。侵略して働くってどういうこと?って思いますが、ある程度の決まりはありますが、侵略にしては緊張感はあまりなく、それなりに自由でもあります。
夜間外出禁止、武器所持は禁止、自由にロサンゼルスから出られないという程度のもので、違反すればすぐに殺されるというようなものではありません。どちらかというと、警察と反乱軍の戦いという印象が強いのでSFドラマとして観るよりも、侵略された場所で人々が生き抜く姿という方が合っていると思いますね。
まとめ
残虐なシーンはないので、SFが苦手という方でも十分にご覧頂ける作品となっています。Netflixで配信されているのが、2019年6月現在シーズン2まで。シーズン3への更新も決定しているので、機会があったら観てほしい作品でもあります。