【大宋宮詞~愛と策謀の宮廷絵巻~】全話のあらすじ一覧とネタバレ感想を最終回まで紹介します。本作は、平民から皇后にまで上り詰めたヒロインの波乱の生涯を描いた本格歴史ドラマ。三大悪女として描かれることの多い劉娥の生き方を、新しい視点で描きます。
【大宋宮詞】のあらすじ/概要
北宋初頭。
戦地で崖から転落した第三皇子の襄王・趙元侃は、蜀の平民・劉娥に命を助けられ愛し合うようになる。
襄王府に連れ帰ると、正妻の郭清漪が麟児を出産した直後だった。
麟児は誕生礼で刺客に殺害され、麟児を腕に抱いていた劉娥は殺人の罪を問われ投獄されてしまう。
全話のあらすじ一覧
【大宋宮詞】のあらすじネタバレを最終回(全61話)まで紹介します。
1話のネタバレあらすじ

976年、北宋初頭。
太祖の亡き後、弟の趙光儀が即位し第二代皇帝となりました。
趙光儀(以下、皇帝)は燕雲十六州の奪還を掲げ、2度親征するも敗退し 自らも矢傷を負います。
癒えぬ傷に寿命を悟った皇帝は、皇太子の擁立で国の安定を図ろうと考えました。
皇太后の決めた継承順位に従えば、皇太子となるべきなのは皇帝の弟である趙廷美です。
しかし、寵愛する第3皇子を皇太子にしたい皇帝は、朝議の場で「3人の皇子のうち、朕の孫をもうけた者を皇太子とする」と宣言します。
これを聞いた第1皇子と第2皇子は、妻が臨月の第3皇子(主人公)に決まったも同然だと不満をこぼしました。
肝心の第3皇子 趙元侃(ヴィック・チョウ)は、兄を差し置いて自分が皇太子になるわけにはいかないと思い、命令の撤回を求めます。
そこに、遼に侵攻されたとの知らせが入り、趙元侃は志願して出征しました。
遼との戦が激化する中、宮殿では大地震が発生。
趙元侃の妻 郭清漪は地震の中、無事に息子を出産し麒児と名付けました。
その頃、地震により瓦礫の下敷きになった皇帝は死を覚悟し、隣で同じように下敷きになっている弟の趙廷美に、自分が即位した際の真相を吐露します。
「皇位に就くために兄の太祖を殺し、皇太后の遺志も偽った。生還できたら、先帝の嫡子・徳昭を皇太子とする」
その後、皇帝は救出されました。
翌日、趙元侃が戦地で死亡したとの知らせが飛び込んできました。
それを聞いた皇帝は絶望するも、数日後に趙元侃は生きて帰還します。
妻の郭清漪は喜んで出迎えますが、なぜか、趙元侃は見知らぬ女性を伴っていました。
その女性は蜀の娘 劉娥(リウ・タオ)で、崖から落ちた趙元侃の命を救ったとのこと。
この女を側室にでもするつもりかと不安になる郭清漪でしたが、劉娥の体をあらためた侍女から「出産した形跡があった」と報告を受け、それならせいぜい侍女止まりだろうと安堵しました。
一方で劉娥は、まさか趙元侃が皇子だったとは知らず困惑するも、すでに彼を愛していたのでこの状況を受け入れます。
皇帝に謁見した趙元侃は、劉娥との結婚を願い出ました。
すると皇帝は、天災が過ぎたばかりの今は婚礼を挙げられないが、誕生礼の後で娶ればいいと許可します。
誕生礼の当日。
突然 刺客が現れ、麟児が殺害されてしまいます。
麟児を腕に抱いていた劉娥は、犯人だと疑われて投獄されました。
趙元侃と郭清漪が皇帝に劉娥の酌量を求めたものの、劉娥はすでに毒酒を賜っていたのでした。
1話の感想
1話からすごい情報量でした。
登場人物もわんさか出てきて覚えるのが大変でしたが、名前と官職が表示されるのでどうにか把握できました。
印象的だったのは、男性主人公 趙元侃(第三皇子/襄王)の人物像です。
妻がいながら、お気に入りの女性(ヒロイン)を戦地から連れ帰ってくることにまず驚かされました(笑)
この時代は愛のない政略結婚が多いので、趙元侃が妻を愛していないのは理解できるのですが、それでも、子を産んだばかりの妻を少しは気にかけてあげて~と思ってしまいます。
1話の段階では、趙元侃とヒロイン(劉娥)の恋愛模様よりも、妻の不憫さに目が行きました。
出産したばかりなのに少しも気にかけてもらえないのがまず不憫でしたし、そのうえすぐに赤子を亡くし、その悲しみをこらえて劉娥の酌量を求めたというのに趙元侃に手を払いのけられるなんて……。
この先、趙元侃の好感度がアップすることを期待します。
2話のネタバレあらすじ

趙元侃(第三皇子/襄王)は皇帝から重臣の娘 潘玉姝との縁談を賜ります。
劉娥を失ったばかりで悲しみに暮れている趙元侃は「娶りたくない、父上にとっては息子も女子も道具でしかないのですか」と反発。
しかし、皇帝にぶっ叩かれ、結局娶るしかありませんでした。
一方、毒酒を飲んだはずの劉娥は、義弟の蘇義簡(ツァオ・レイ)に助けられていました。
実は 蘇義簡は獄卒を買収して毒酒をすり替え、劉娥が運ばれる途中で救い出したのです。
劉娥はすぐに襄王府に戻ろうとしましたが、死を賜った身で帰ってはならないと止められます。
その後、都を出ようとした劉娥は、麟児を殺した女性を見かけて尾行しました。
すると、その女性は秦王府(皇帝の弟 趙廷美の屋敷)に入って行きました。
劉娥は蘇義簡の口添えにより、秦王府で働けることに。
秦王府では毎夜のように宴が開かれ、劉娥の入れた茶が秦王に気に入られます。
それを知った秦王妃は劉娥を呼びつけ、秦王の側室になったらどうかと勧めました。
劉娥は夫を失ったばかりだと言い、己の首に簪を突きつけてまで拒みます。
秦王妃はそんな劉娥を気に入り、これからは自分の側仕えとして働くようにと言うのでした。
そんなある日。
秦王は帰宅するなり怒りに任せて剣を抜き、施錠された扉の前に直行します。
多くの人は知りませんが、その施錠された扉の奥には、秦王の5歳の息子 宝児が閉じ込められているのです。
「こいつ(宝児)のせいで陛下に恥をかかされた!」
秦王妃は扉の前に立ちふさがって宝児を死守しようとし、そんな彼女を劉娥が守りました。
秦王妃は助けてくれた劉娥に感謝し、宝児のことを打ち明けます。
宝児は普通の子とは異なり、人を噛んだり叫んだり、癇癪をおこしたりするため奥の屋根裏部屋に閉じ込められているのでした。
先帝の十周忌祭儀を行うにあたり、先帝の嫡子である趙徳昭が宮中に到着しました。
兄弟同然として育った趙元侃は、我が家でもてなしたいと皇帝に申し出て許可を得ます。
2人が語り明かした翌朝、趙徳昭は何者かに毒殺されていました。
その報告を受けた皇帝は、服毒自殺で処理するよう配下に命じます。
2話の感想
相変わらず情報量が多いのと、展開も早いため、ストーリーを整理するだけで精一杯です。
この展開の早さは「双花伝」を思い起こさせますし、キャストも結構かぶっています。
「双花伝」 「大宋宮詞」
宋明磊 → 赵元份
原非清 → 李載豊
于飛燕 → 萧挞凛
斉放 → 曹利用
原非珏 → 木易
連夫人 → 秦王妃
第2皇子 → 本作でも第2皇子
ざっと確認しただけでも、これだけのキャストかぶりがあります。(探せばもっと多いかも)
さて、ストーリーに関してですが、劉娥は死んだことになっている身なのに、顔バレの可能性がある秦王府で働いて大丈夫なのでしょうか。
彼女は誕生礼の日に顔をさらしていたので、秦王府の者が1人ぐらい見ていてもおかしくはありません。
ともあれ、ここからストーリーがどう進んでいくのか楽しみです。
3話のネタバレあらすじ

趙元侃(第三皇子/襄王)は、皇帝が趙徳昭を殺したのだと疑い問いただします。
人殺し呼ばわりされた皇帝は憤り、趙元侃を投獄させました。
趙徳昭の不審死を調査することになった大理寺少卿の寇准は、深夜、いきなり何者かに拉致され皇后に引き合わされました。
皇后は、寇準が調べている趙徳昭の不審死について、趙元侃を犯人にするよう遠回しにお願いします。
その代わりに、洋々な前途を用意すると約束しました。
寇準は翌日の朝議で、趙徳昭を殺したのは趙元侃だと断定します。
それを聞いた皇帝は、「趙元侃を平民に降格して都から追放しろ」と命じました。
配下の蘆多遜から謀反を催促された秦王は、どうすべきか秦王妃に相談します。
秦王妃も謀反には賛成で、すでに踊り子に扮した刺客を用意していました。
秦王は謀反を決意し、皇后の誕生日祝いの宴で皇帝を暗殺することにします。
ところが、踊り子の1人がケガをしたため、代わりに劉娥が扮することになりました。
宴の当日、踊り子に扮した刺客が皇帝の命を狙おうとしたところを、劉娥が食い止めます。
さらに、趙元侃も助けに現れました。
実は、秦王の謀反に気づいた劉娥が、蘇義簡に頼んで趙元侃に知らせていたのです。
秦王の謀反を阻止した功績により、趙元侃の平民降格は取り消されました。
そして、麟児を殺した犯人も捕まり、疑いが晴れた劉娥は襄王府に戻ります。
しかし皇帝は、疫病神の劉娥をそばに置いてはならないと趙元侃に繰り返し言うのでした。
3話の感想
思っていたよりも早く、劉娥と趙元侃が再会できました。
ただ、皇帝は劉娥を疫病神だと思っているようですし、簡単には襄王府に戻れなさそう……。
そして、秦王 趙廷美も思ったより早く死亡。
皇帝vs秦王の争いは もう少し引っ張るかと思っていたので意外でした。
4話~10話のあらすじ
皇帝と趙元侃を衝突させたくない劉娥は、別れの手紙を残して襄王府を去った。去った後で懐妊していることに気づいたものの、趙元侃には知らせなかった。
3人の皇子が治水のために滑州へ。
滑州では劉娥が趙元侃と再会し、子を出産する。
趙元侃は治水に成功したものの、第2皇子の許王にハメられてしまう。しかし許王の悪事が露見し、許王は自害する。
7年後。皇帝が崩御し、趙元侃が名を趙恒と改め即位する。
劉娥は7歳になった息子の趙吉に、自ら学問を教え育てていた。そんな中、遼の蕭皇太后が侵略してくる。
蕭皇太后は、撤兵する条件として皇子の人質交換を提案。趙恒は仕方なく、趙吉を人質に選んだ。
遼の人質である耶律康皇子が宋に到着し、劉娥が耶律康の養育を任される。そんな中、耶律康はタング―トの連中にさらわれてしまった。
11話~20話のあらすじ
蕭皇太后は宋に対し、10日のうちに耶律康を見つけなければ宋を攻めると宣言する。
宋では、耶律康をさらった者の首を討ち取ったものの、耶律康も死亡していた。劉娥は、耶律康の亡骸を自ら遼に届けに行く。
宋の大臣は講和派と開戦派で意見が割れていた。開戦派の寇准は、「皇帝自ら親征するべき」と主張する。親征を決意した趙恒はただちに行軍する。
宋の都の入り口・澶淵。遼軍と宋軍の戦が始まる。
敗北した遼軍は宋に講和を申し込むため、人質の趙吉を返した。しかし、趙吉は劉娥の腕に抱かれて息を引き取る。
宋と遼の講和が成立した。趙恒は、勝利に貢献した者たちを上位に封じ、劉娥を入内させようとする。だが一部の老臣たちは、先帝の遺勅である「劉娥の入内は認めない」という言葉を盾に反対した。劉娥は大臣らを納得させるため、皇陵で先帝の供養を3年間おこなうことにする。
21話~30話のあらすじ
趙恒が大臣らに、劉娥が皇陵で3年の供養を終えたら入内を認めることを確約させる。劉娥の皇陵行きには、李婉児が志願して同行した。
潘玉姝の流産が続いたため、潘家は医師に相談する。
すると、趙恒と潘玉姝の血は相性が悪いため、出産にまで至らないとのことだった。
それを聞いた潘良は、将校の鐘樵と潘玉姝を引き合わせ、2人が不義密通をするように仕向ける。やがて、鐘樵と心を通わせるようになった潘玉姝は鐘樵との子を懐妊、そして出産する。
都では疱瘡の感染が広がり、 第二皇子の趙佑も感染して亡くなる。精神的ショックを受けた郭清漪も後を追うように死亡した。
劉娥は世継ぎを作らねばならない趙恒のために、李婉児と趙恒を引き合わせた。李婉児の舞を見た趙恒は、彼女を夜伽に召す。
31話~40話のあらすじ
遼の蕭皇太后は摂政を降りて隠居することを表明する。そして、皇帝に全権を譲った直後に気を失い、そのまま逝去した。
安産祈願のために寺で参拝した劉娥は、ある女性から甘露を渡され口にする。そのせいで劉娥は死産となってしまう。
趙恒は死産の悲しみを乳母の王氏に語り、皇太子の嫡母になれるのは劉娥しかいないと話す。
すると王氏は、どこかの赤子を李婉児の産んだ子と取り換え、李婉児の産んだ子を劉娥の子として育てればいいと進言する。その策に納得した趙恒は、王氏に赤子の取り換えを任せる。
やがて、李婉児が産気づくと、王氏は替え玉となる男児の助産準備に取りかかるも生まれてこなかった。諦めて後宮に戻った王氏は、李婉児が産んだ皇子を劉娥に渡す。劉娥が産んだ(ことになっている)皇子は受益と名付けられた。
41話~50話のあらすじ
鍾樵との不義密通が発覚した潘玉姝は死罪となった。また不義密通の手引きをした潘家父子も同様に死罪となる。潘玉姝の死後、劉娥は寿安公主(潘玉姝の娘)が皇宮の外で暮らせるよう手配する。
一方、赤子の取り換えに気づいた李婉児はこれからは劉娥には二度と会わないと告げる。
10年後。
皇太子の受益がすくすく成長する一方で、趙恒の病状は深刻になっていた。趙恒は劉娥に皇太子の補佐をさせたがったが、寇準は妃の参政に断固反対する。
そんな中、丁謂と王欽若は、寇準を排除するべく無実の罪を着せた。それを信じた趙恒は、寇準から宰相の位をはく奪して左遷する。
成人の儀式を終えた受益は名を“趙禎”と改めた。趙禎は加冠後から朝議に参加し、その補佐役として劉娥も同席する。劉娥の発言権は日に日に大きくなっていった。
そんな中、趙禎(受益)が高熱で倒れ、趙恒は趙禎の健康祈願のため泰山で封禅を執り行うことに。出発前、趙恒は李婉児に詔を託した。
泰山に到着した趙恒は崩御する。崩御を知った李婉児は気を失い、そのまま亡くなってしまう。
趙禎が即位し、劉娥と重臣が共同で補佐することが決まった。
51話~最終回(61話)のあらすじ
57話・58話・59話・60話・61話(最終回)
曹利用は娘の曹汝を宮中に出入りさせ、趙禎に接近させようと目論む。その狙い通り、宮中で曹汝と出会った趙禎は彼女を気に入った。そのことを知った劉娥は曹利用を警戒し始め、郭崇信の娘である郭清悟を趙禎の皇后候補にと考える。しかし、趙禎本人はお転婆の郭清悟を気に入らない。
劉娥が垂簾聴政を正式に開始してから数年が経った。劉娥は趙禎の同意を得ず、趙禎と郭清悟の婚姻を強行しようとする。趙禎は今まで以上に反発するようになり……。