【大宋宮詞~愛と策謀の宮廷絵巻~】54話・55話・56話のあらすじとネタバレ感想。劉娥は軍権掌握のため、郭崇信の娘である郭清悟を趙禎の皇后にしようとしました。しかし、趙禎は郭清悟を相手にせず、曹汝のもとに足しげく通うのでした。
54話のあらすじネタバレ
劉娥が垂簾聴政を正式に開始してから数年が経ちました。
趙禎は許婚の郭清悟を相手にせず、曹汝のもとに足しげく通っています。
朝議では、寇準の遺言「無才の排除と賢才の登用」について話し合いました。
無才の排除については、職務怠慢の者を排除することで話がまとまります。
賢才の登用に関しては、科挙と武挙を開催して人材を発掘することに。
さらに劉娥は、人材登用のため官吏の親族縁者をリスト化して提出するよう命じます。
ところが、劉娥の真意を見抜いた曹鑑は反対しました。
実際、劉娥のリスト化の目的は人材登用のためではなく、官吏の人脈を把握し対抗勢力を排除することでした。
さらに劉娥は、郭崇信の忠誠心を揺るがないものにして軍権を掌握するため、朝議の場で彼の娘である郭清悟を皇后に推薦します。
しかし趙禎はそれを拒み、大臣らの前で曹汝を娶りたいと言いかけました。
劉娥はその言葉を遮り、婚姻については改めて議論すると言って朝議を終わらせます。
54話の感想
3年後!?
劉娥が急に老けすぎていて、3年どころか10年ぐらい経った感じがします。
着々と権力を握っていく劉娥の手腕は見事ですが、リスト化の真意をすぐに見抜いた曹鑑もさすがでした。
ただ、曹鑑が曹汝の入内に反対したのは予想外。
「寵愛がなんだ。政局が変われば曹汝は捨てられるかもしれん」と心配しているあたり、案外、曹鑑は孫思いなのでしょうか。
55話のあらすじネタバレ
孫娘の曹汝を朝廷の争いに巻き込みたくない曹鑑は、趙禎から離れるよう曹汝を説得しました。
翌日。
曹汝から「もう会わない方がいい」と言われた趙禎は、劉娥が裏で手を回したのだと思い込み、劉娥との間に亀裂が生じてしまいます。
一方、王欽若は官史リストについて曹鑑と話し合い、自分の地位も危ないかもしれないと心配し始めます。
すると曹鑑は、劉娥の垂簾聴政に終止符を打ち、趙禎へ政権を返上させるつもりだと打ち明けました。
王欽若は曹鑑を後押しするため、左遷された丁謂に手紙を送り加勢を要請します。
劉娥は趙禎の同意を得ず、趙禎と郭清悟の婚姻を強行しようとしました。
趙禎は今まで以上に反発し「朕のためではなく独裁政治をしたいだけでしょう」と言い放ちます。
それでも劉娥は折れることなく、他国の使者を招いて趙禎と郭清悟の成婚の宴を開催。
中座した趙禎がなかなか戻らないため見に行くと、別人と入れ替わっていました。
55話の感想
何だかんだ言って、先帝の趙恒と趙禎は似ている気がします。
好きじゃない女子には見向きもしないところや、逆に好きな女子のことは何が何でもそばに置きたいところが。
劉娥が郭清悟を皇后にしたい理由は理解できますし、あくまでも国と趙禎のためであり私心がないことも分かるのですが、趙禎の気持ちを無視しすぎな気がします。
強行するのではなく、もう少し良い方法はなかったのでしょうか。
56話のあらすじネタバレ
宴を抜け出した趙禎は曹汝と駆け落ちし、蘇洵のいる平江へと向かいました。
一方の劉娥は、治癒の望めない病を患いながらも、趙禎の不在を大臣らに悟られまいと気丈に振る舞う。
そんな中、劉娥は曹鑑を呼び出し「陛下は曹汝と駆け落ちしたようだが、曹汝にどんな躾をしているのか」と責め立てました。
すると逆に、趙禎がこんな暴挙に出たのは劉娥が厳しく縛りつけすぎたからだと言われ、政権の返上を迫られます。
劉娥は時が来たら政権は返すと言い、曹鑑への警戒を強めるのでした。
蘇洵のいる平江府に到着した趙禎は、天災で民が苦しんでいると知り視察へ行くことに。
その頃、王欽若からの文で趙禎の失踪を知った丁謂は、趙禎が蘇洵宅にいることを突き止めました。
そして、趙禎が視察しているところへ、偶然を装い現れた丁謂は趙禎を茶楼へ連れて行きます。
茶楼では、丁謂が手配した講談師が、“趙禎の出自(赤子の時にすり替えられた)”を語っていました。
客の反応から自分のことだと気づいた趙禎は、「本当の話なのか」と丁謂に尋ねます。
丁謂は、大臣の誰もが知っている話だと答えました。
56話の感想
どうやら、劉娥は治癒できない病を患っていて余命も長くないようです。
劉娥は自分の病状を察していたからこそ、趙禎のために今のうちにやれるだけのことはやろうと強引になっていたのかもしれません。
ただ、劉娥は曹鑑のしつけを責めていたけど、これに関してはお互い様な気がします。
一方の蘇洵は予想通り、しっかりした大人に成長していました。
相手が皇帝であってもひるまずに直言できる蘇洵のような臣下は貴重な存在ですね。
そしてついに、趙禎は実母が李婉児だと知りました。
これでますます、劉娥との亀裂が深くなってしまうのではないかと心配です。