ディスクレーマー夏の沈黙(Apple TV+)第3話・第4話のネタバレ解説と考察。キャサリンは嘘をついていない⁉︎

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猫のカメオ出演の理由

「ディスクレーマー夏の沈黙」では、かなりの頻度で猫が登場し、視聴者の興味を引いています。実は、こうした猫の登場にはアルフォンソ・キュアロン監督による計算され尽くされたギミックがありました。厳しく管理された登場人物たちの生活に予測不能な要素を入れるために、あえて猫を登場させています。

例えば、第2話でキャサリンがディナー用の舌平目の下処理をしているシーン。キャサリンの家の飼い猫は魚の匂いにたまらず、何度もキッチン台に登ってキャサリンを困らせます。キャサリンが完璧なディナーを作ろうとするのに対し、猫はそんなことはお構いなしという構図こそ、まさにキュアロン監督が描きたかったことなのでしょう。

このように猫を登場させることで、私たちは全てをコントロールなどできないということを表現しています。人は全てを支配したいと思うものの、実際には全くコントロールできていません。特に今の世界では皆が制御不能な状態であり、そんな中で猫がコントロールされた環境に登場すれば常に混乱が生まれます。猫を通じて、人間の制御欲(人生の全てをコントロールしなければならないと思うこと)と、それに反する現実のカオスを象徴しているのです。

ディスクレーマー夏の沈黙(Apple TV+)第1話・第2話のネタバレ解説と相関図

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紹介している作品は、2024年10月時点の情報です。現在は配信終了している場合もありますので、詳細は各公式ホームページにてご確認ください。