【風起花抄~宮廷に咲く琉璃色の恋~】11話と12話のあらすじとネタバレ感想。玉児が描いた屏風の図案の予想以上の出来栄えに感動する裴行倹。しかし、玉児が従兄の遺品の話を蒸し返して2人は険悪になってしまいます。玉児は裴行倹が盗みをはたらいたという内容の訴状を四門学へ出し……。
11話のあらすじとネタバレ
李治の奉上書が皇帝の脇机に放置されたままになっているのを見つけた武媚娘は、誤ってその奉上書を落としたふりをして皇帝の関心を引きました。
改めて奉上書を読んだ皇帝は李治の意見が合理的なことに感心し、科挙の改革を決心したのでした。
それを聞き四門学で喜んでいた裴行倹は他の学生から、ここは科挙の改革反対派の李明の勢力圏だから言動に気をつけろと忠告されます。
そんな中、裴行倹は四門学の助教である薛旭が博士と密談しているのを目撃しました。
翌日、兵部に護送された荷車8台分の巻紙が四門学に届きます。
裴行倹はただの巻紙をわざわざ兵部が護送してきたのを不審に思いながらも、検品して倉庫に納めました。
すると薛旭が駆けつけ、博士から検品を任されているのは自分だと言って裴行倹を排除しようとしたのです。
実はこの時、護送を指揮していたのは裴行倹の旧友である莫坤でした。
裴行倹はその場では知らないふりをして、後から莫坤に詳しい事情を尋ねたのです。
莫坤も四門学で使う巻紙を兵部が護送するのはおかしいと思って上司に尋ねたが回答がなかったとのこと。
また、莫坤は荷車は全部で20台あったが12台は遅れて明日到着すると言いました。
裴行倹は明日の荷物の中身が怪しいと考えるのでした。
そこへ、玉児が屛風の図案を見せに来ました。
裴行倹は予想以上の出来栄えに感激しますが、玉児はだったら私から盗んだ物を返してと迫ります。
身に覚えがないと言う裴行倹でしたが、玉児はそれなら覚悟してと言って立ち去りました。
その後、玉児は再び四門学を訪ね薛旭に、裴行倹が従兄の遺品を盗んだとう内容の訴状を渡したのです。
品評会前日、曹吾は、曹氏が阿霓の優勝を阻止するために生地卸商に頼み、退色と縮み防止の処理をしていない生地を卸させていたことを知ります。
曹吾は悩んだ挙句、真夜中になって阿霓にそれを知らせに行くことにしました。
話を聞いた阿霓が完成していた衣装を洗ってみると、なんと生地が縮み、色もにじんでしまったのです。
阿霓は、翌朝に迫った品評会までに作り直すのは無理だと泣いて出品を諦めましたが、玉児は最後まで努力しようと励ましました。
泣きながら眠ってしまった阿霓の横で、玉児は夜を徹して1人で衣装を直したのです。
朝になり阿霓が目を覚ますと衣装は、にじみを利用した牡丹の花びらのようなデザインに直っていました。
阿霓はその完成度に感動し、玉児に1人で作業させてしまったことを詫びるのでした。
その朝、四門学では、薛旭が早朝のうちに荷物を倉庫に運び込んでいました。
それを聞いた裴行倹が門番に荷車の数を確認すると20台と答えます。
裴行倹は聞いていたより多い8台分の荷物が怪しいと思うのでした。
倉庫に入って荷物を確かめようととした裴行倹ですが、門番に薛旭から誰も入れてはならないと命じられていると言われてしまいます。
裴行倹は門番に、昨日倉庫に玉佩を落としたから探したいと嘘をついて倉庫に入れてもらい、荷物の中に革製品のようなものがあるのを見つけました。
その時、倉庫に薛旭が入ってきて、裴行倹に物を盗まれたという訴状があったので停学処分にすると言い渡すのでした。
11話の感想
四門学でも何かが企まれているようです。
巻紙の箱の中に隠されていた革製品とは一体何なのでしょうか。
また、曹氏は阿霓が品評会の出品作で使う材料に卸しの段階から細工をしていたとは!
この作品の悪役は本当にとことん悪知恵が働きますね。怖いです……。
12話のあらすじとネタバレ
裴行倹が慌てて玉児の家を訪ねると留守でしたが、通りかかった曹吾が玉児たちの出場する品評会の会場に連れて行ってくれることになりました。
会場で玉児を見つけた裴行倹は背後からいきなり術をかけて動けないようにします。
玉児は厠へ行きたいと言って術を解かせようとしますが、裴行倹は信じようとしません。
一緒にいた阿霓にも説得され、裴行倹は仕方なく術を解きます。
厠へ行くふりをして急いでその場から立ち去った玉児は品評会に出す衣装の入った包みを持ったまま逃げてしまいました。
裴行倹は玉児を追いかけて包みを取り上げ、訴状を取り下げるように言います。
2人が路上で言い争っていると西域の商人風の人物が近づいてきて、自分は品評会の主催者で品質を詳しく審査するために事前に作品を預かることになったと言いました。
玉児は衣装の入った包みを渡しますが、裴行倹はその商人を怪しいと感じます。
裴行倹は玉児に、衣装を取り返したら訴状を取り下げるという約束を取りつけ、商人を探しに行きました。
路地裏に入った裴行倹は西域風の衣と付け髭が脱ぎ捨てられているのを見つけ、陰謀だったことを確信します。
玉児が控室に戻ると、やはり作品を事前に審査するという事実はなく、衣装が手元にない阿霓が途方に暮れていました。
実は、その商人は曹氏が阿霓の作品を奪うために主催者を装わせた者だったのです。
作品の発表の順番の直前になって裴行倹がやっと取り返した衣装を会場に届け、阿霓はなんとか無事に衣装を紹介できました。
しかし、会場で阿霓の作品は独創的だが華麗さに欠けるという評価になりかけます。
その時、玉児がこの衣装は西域の女子のために考えられたもの、西域の血が流れている私が着ればその真価がわかると宣言しました。
玉児がその衣装を着て舞を披露すると、観衆は大絶賛。
阿霓の作品は見事優勝したのです!
玉児が控室に戻ると裴行倹はすでに立ち去っていましたが、露店で買った踊る西域の女子をかたどった人形がそっと置かれていました。
それを見た玉児は裴行倹が本当は善人なのではないかと思い始めるのでした。
一方、皇宮では厳しい拷問を受けた小順子が卓錦娘に、豆子は宮中を出たととうとう白状してしまいます。
12話の感想
曹氏は阿霓の生地にも細工した上に、会場でも出品の妨害を企んでいたとは用意周到ですね。
玉児と裴行倹の協力で無事にピンチを切り抜けられ、本当によかったです!
これをきっかけに、玉児と裴行倹のお互いの誤解が解けるといいのですが……。
しかし、今後は卓錦娘の魔の手が宮中の外にも迫って来そうで心配になります。