【風起花抄~宮廷に咲く琉璃色の恋~】37話と38話のあらすじとネタバレ感想。皇帝が生前に李治を後継者に指名する詔を出してしまったことから焦る楊妃と李明。今度は李治の謀反をでっちあげようと考えます。そんな時、蒲巴弩が裴行倹の秘密を知ってると言い出し…..。
37話のあらすじとネタバレ
皇帝はもう自分が長くないと悟り、李治を後継者として指名する詔を出しました。
それにより皇帝の死後に偽の遺詔を出すという手段が使えなくなった楊妃と李明は焦ります。
李明はこうなったら皇帝の生前に李治の挙兵をでっちあげて後継者になるのを阻止するしかないと言いました。
楊妃と李明は何とかして李治の兵を掌握している裴行倹を亡き者にしたいと考えますが、良い案が浮かびません。
そこへ、また蒲巴弩が暴れ出したという知らせがあります。
捕らえられた蒲巴弩は李明の前にひざまずかされました。
蒲巴弩は李明に、裴行倹の秘密を知っているから殺さないでくれと命乞いするのでした。
一方、裴行倹はかつて瑠璃の引く御神籤を密かに大吉に変えてやった寺へ、瑠璃を治してほしいと祈りに行きます。
寺から帰った裴行倹は、豆子が部屋の中で1人で歩く練習をしようとして倒れるのを目撃しました。
実は豆子は皆に心配をかけまいと刑の後遺症で歩けなくなったことを秘密にしていたのです。
裴行倹は豆子を抱き上げて寝台に寝かせました。
そして寺で願をかけたお守りを渡しますが、豆子はあの寺の御神籤は当たらなかったと言って受け取ろうとしません。
裴行倹は、あの日実は自分が石を投げて大吉が出るまで籤を変えたと打ち明けました。
豆子は驚いて裴行倹にあの時あの場所にいたの?と尋ねます。
裴行倹は頷き、しかも豆子の刺繍した椿の手巾のおかげで蘇定方の弟子にもなれたと話し、私たちは武家で会う前から縁があったのだと言いました。
豆子はお守りを受け取ったものの裴行倹には背を向けてしまうのでした。
蒲巴弩は李明に、裴行倹はある女子のために薬をもらっているようだと言います。
李明はそれは裴行倹の想い人ではないかと考え、彼女を自分の策略に利用することを思いつきました。
裴行倹は再び医館を訪ね、患者は傷は治ったが歩けなくなっていると医者に話します。
医者は新しく筋肉と骨を強くする薬を処方してくれました。
ところが、医者は薬を手渡す時、なぜか”薬は毒にもなる、可能なら飲まないに越したことはない”と矛盾したことを言うのでした。
実はそれは体力は増すものの副作用と中毒症状がある薬で、李明が蒲巴弩に飲ませているのと同じものだったのです。
医者は蒲巴弩に脅されていて、仕方なく裴行倹に渡したのでした。
宮中に帰った裴行倹は、豆子に飲ませてほしいと言って小順子にその薬を託します。
数日後、裴行倹が李治と話していると、小順子が慌てた様子でやってきました。
豆子が隠れて薬を全部飲んでしまい、薬がないとわかると錯乱状態になってしまったと言うのです。
裴行倹は不禄院に駆けつけ、ひとまず豆子に術をかけて動けなくするのでした。
37話の感想
次から次へと悪だくみを考える楊妃と李明。本当に悪どいですね。
また、とうとう2人の縁を豆子に明かした裴行倹ですが、豆子は心を閉ざしたままなのが悲しいです。
そして、まさか裴行倹も宮外の医者にまで李明の手が回っているとは思わないですよね。
中毒性のある薬を飲まされてしまった豆子は一体どうなってしまうのでしょうか。
38話のあらすじとネタバレ
裴行倹が急いで宮外の医館に行くと医者は夜逃げした後でした。
豆子の症状から、裴行倹はあの薬が蒲巴弩が飲んでいる薬と同じものだったと気づきます。
その頃、蒲巴弩から裴行倹の想い人は宮中の者ではないかと聞いた李明は、最近板打ちの刑を受けた宮女を探させることにしました。
報告により宮女ではないが、最近豆子が板打ちの刑を受けて裴行倹に助けられたとわかります。
それを聞いた楊妃は豆子を自分の部屋に連れてこさせました。
そして、恩着せがましく薬草を蒸した蒸気で治療してあげると言って侍従に豆子の服を脱がすように命じます。
激しく抵抗する様子を見てやはり豆子は女子だと確信した楊妃は、豆子に女性用の衣を着せるよう侍女に命じました。
侍女になぜ女性用の衣を着せるのですか?と尋ねられた楊妃は、見覚えのある顔だが思い出せないからだと答えます。
女性用の衣を着せられた姿を見た楊妃は、豆子があの日武媚娘の寝室にいた女子だと気づきました。
楊妃に武媚娘と何を企んでいるのだと問い詰められた豆子は武媚娘は関係ないと言い、仕方なく自分は11年前に罪を着せられて殺された安四娘の娘、瑠璃だと明かします。
楊妃は安四娘が勝手に衣を作ったせいで私が宮中で非難されたのだから死罪は当然だったと言いました。
瑠璃はそれを否定し、幼かったが卓錦娘が家に来て自分の作った衣の刺繍を直すよう母に迫ったのを覚えていると証言します。
また、母は家族を守るためにそれに応じるしかなかったとのだと説明しました。
楊妃は今後自分のために働けば、代わりに卓錦娘を消してあげると提案します。
瑠璃は悪事の片棒を担ぐ気はないと突っぱねますが、楊妃は薬が切れても同じことを言えるかしらと言って瑠璃を捕らえておくように侍女に命じました。
一方、不禄院から姿を消した瑠璃を心配した裴行倹は莫坤に李明の屋敷を探るように命じます。
しかし、莫坤は李明の屋敷から甲冑が運び出されるのを目撃した部下の1人が捕らえられてしまい、今、警備が強化されている屋敷を探るのは困難だと答えました。
ひとまず甲冑の件を報告しようと裴行倹が李治のところへ行くと、珍しく李明が来ていたのです。
裴行倹の姿を見た李明は席を立ちますが、わざとらしく巾着を落としました。
なんとそれは瑠璃の巾着だったのです!
巾着を拾った王伏勝が”美しい巾着ですね”と声をかけると、李明は”これはある絶世の美女が贈ってくれたものだ”と裴行倹に聞こえるように言いました。
裴行倹は李明の一連の言動が、瑠璃が李明の手中にあり女子だということもわかっているぞという警告だと悟ります。
また、甲冑のことを李治に報告すれば瑠璃の命はないと脅しているとも感じ取りました。
李治に用件を尋ねられた裴行倹は咄嗟に、李明がここを訪れていると聞いて心配で来たのです、と答えるのでした。
その後牢へ入れられた瑠璃の所へ行った楊妃は、李治のために龍袍を作るようにと命じます。
現皇帝の崩御前に李治が自分のために龍袍を作らせていたことにし、李治が謀反を企てていたという証拠にしようというのです。
同じ頃、裴行倹は瑠璃を救うために李明を訪ねていました。
李明は瑠璃を助ける代わりに今後は自分の下で働くようにと提案します。
まずは瑠璃の無事を確かめたいと言う裴行倹に李明は、夜にもう一度訪ねてくるように言いました。
しばらくして薬が切れてきた瑠璃は、仕方なく楊妃の命令に応じると見張りの侍女に伝えます。
楊妃は牢から出された瑠璃にまだ信用できないと言い、服従を示すために裴行倹に宛てて”明日李明が挙兵する”という偽の手紙を書くように迫ります。
裴行倹がそれを信じて李治に報告し、李明成敗のための兵を動かしたところを李治の謀反だと皇帝に報告しようという魂胆なのでした。
38話の感想
豆子は正体が瑠璃だということだけでなく、あの日武媚娘の前で楊妃をぎゃふんと言わせたこともバレてしまいました。
楊妃の報復が恐ろしいですね。
また、裴行倹と李治を前にしての李明の嫌味たっぷりな態度も怖いです。
お互いを想いながらそれぞれ窮地に立たされてしまった瑠璃と裴行倹。
2人にはどんな運命が待ち受けているのでしょうか?今後の展開が気になります。