16話
武思月は行方のわからなかった高秉燭が聯昉の一員となっていたことを知りました。聯昉は死ぬまで抜けられず妻帯も許されない組織のため、武思月は悲しみます。実は高秉燭の聯昉としての最初の任務が王登成を牢から出し、宋凉の残党をおびき寄せることでした。高秉燭は不良井に行って丑じいから4時間息を止められる丹薬をもらって王登成に飲ませていました。高秉燭は死んだと思われて牢から検死房へ運ばれた王登成を外へ連れ出したのです。
外へ出た高秉燭と王登成は刺客に襲われました。高秉燭が応戦していると聯昉の安白檀が助けに来ます。ところがその時にはもう王登成は殺されていました。聯昉内の間者が高秉燭が王登成を連れ出すという情報を流したようです。高秉燭は公子楚が息を潜めている聯昉内の間者を炙り出すために自分たちを利用したと気づきます。
武思月は高秉燭に手戟の刺客の名が十六夜だということと、逍遥子が言っていた”帰蔵鳳 出ずれば天下傾く”という言葉を伝えました。高秉燭は聯昉の書庫で調べますが、十六夜と帰蔵鳳に関する記録はありません。聯昉内にいる春秋道の間者が破棄したようでした。高秉燭は春秋道の誰かが宋凉と通じて逍遥子を売り、武器の密造をしたと考えます。高秉燭と武思月は柳襄が粥の施しをしていた寺に宋凉も行っていたことを突き止めました。
寺へ行った高秉燭と武思月は柳襄と宋凉は直接接触したことはないが、2人の出迎えをしていたのが同じ若庵という僧侶だったと知ります。高秉燭と武思月が若庵の家へ行くと誰もいませんでした。しかし部屋にはたくさんの伝書鳩がいて、高秉燭は若庵が聯昉内の間者と春秋道の仲介をしていたと考えます。