「玉面桃花(ぎょくめんとうか)~福を呼ぶ契約結婚~」12話と13話と14話のあらすじネタバレと感想。
買い物中に家に玉娘が来ていると聞いた胡嬌は急いで家に帰って玉娘に出て行くように言います。許清嘉に無礼だと言われた胡嬌は激怒して離縁状に署名するように迫まり……。
12話 玉娘の計略
崔五郎が買い物中の胡嬌に、家に玉娘が来ていると言いに来ました。急いで家に帰った胡嬌は玉娘に出て行くように言います。許清嘉に無礼だと言われた胡嬌は激怒して許清嘉の腕をひねりあげました。
県庁で許清嘉が出勤してこないのは自宅でもめ事があったからだと聞いた高正は様子を見に行きます。またその話を立ち聞きしていた朱県令は妾の雲氏を許清嘉の家に偵察に行かせました。
胡嬌が許清嘉に向かって離縁状に署名するように迫っているところへ高正が来て玉娘を連れ帰ります。またその後に来た雲氏は胡嬌と許清嘉の会話から2人の結婚が契約結婚だと知ってしまうのでした。
翌朝、玉娘が手の込んだ朝食を持ってまた訪ねてきます。許清嘉と胡嬌は驚きますが、胡嬌が作る粥と饅頭だけの朝食に飽き飽きしていた崔五郎は喜んで玉娘を招き入れてしまいます。
いたたまれなくなった許清嘉は崔五郎を連れて出勤して行きました。出勤途中、許清嘉と崔五郎は楊主簿が高そうな酒楼から酔っぱらって出てくるのを見かけるのでした。
胡嬌は朝早くから夜遅くまで働いている許清嘉のために滋養のある粥を作って県庁に届けに行きます。ところが胡嬌が県庁に着いた時、許清嘉はちょうど出かけて行くところでした。
胡嬌が後をつけてい行くと、許清嘉が入って行ったのはなんと玉春楼だったのです。胡嬌は怒って粥を持ち帰ります。帰り道、粥をやけ食いした胡嬌はあまりの不味さに吹き出してしまうのでした。
落ち込んで道端に座り込む胡嬌を見かけた高正は玉娘のところへ行き、許清嘉につきまとわないように忠告します。すると玉娘は私は許清嘉の力になりたいだけだと言いました。
そして”許清嘉と胡嬌は愛し合っているのになぜか隔たりがある 誰かがかき混ぜないとずっとこのままよ”と言ったのです。
13話 本物の帳簿
実は許清嘉は、胡嬌を喜ばせる方法を玉娘に習いたくて毎日玉春楼に通っていたのです。ある日、許清嘉は母の形見のかんざしを玉娘に渡し、胡嬌に贈るために華やかに作り変えてほしいと頼んでいました。
ちょうどそこへ来た胡嬌は許清嘉が玉娘にかんざしを贈っていると勘違いして飛び出して行ってしまいます。胡嬌が1人で夜の街を歩いていると、玉娘が追いかけてきて「自分の想いに気づいたでしょ?」と言いました。
そして玉娘は、許清嘉はどうすれば女子が喜ぶかを教わりたくて店に来ていたと明かします。その後ろから許清嘉が来て胡嬌に好物の菓子を渡しました。
許清嘉は永寿に、胡嬌の故郷まで好物の菓子を買いに行かせていたとのこと。許清嘉は胡嬌に「君こそが私の先生だ いい夫になる方法を教えてくれ」と言って抱きしめるのでした。
玉娘が玉春楼に帰ると高正が窓から入ってきて”なかなかやるな”と言います。そして高正は玉娘に本物の帳簿を持っているのは宋押司(下級の書記官)と楊主簿のどちらなのかと尋ねました。
玉娘は手がかりを教えると言って楊主簿は毎月1日と15日に玉春楼で小紅という人物と会っていると教えます。高正は玉娘に感謝し、何か困ることがあったら言ってくれと言いました。
すると玉娘は高正の耳元で「もっと優しくしてくれたら嬉しいわ」と囁きます。高正は動揺して窓から出て行きました。その後、玉娘が窓を閉めようとすると窓辺に高正からの贈り物の箱が置いてあったのです……。
高正から情報を聞いた許清嘉は一計を案じ、胡嬌たちに協力してもらうことにします。
胡嬌は14日に楊夫人を訪ね、楊主簿が小紅という人物と親しくしているという噂を聞いたと吹き込み、翌日一緒に現場に踏み込む約束を取り付けました。
15日当日、崔五郎が玉娘の手引きで楊主簿の部屋の窓から眠り薬を吹き込んで中の者を眠らせます。その後、許清嘉が部屋に忍び込み、楊主簿が身に着けていた本物の帳簿を取り出しました。
一方、高正は玉春楼での見張り役でしたが、例の覆面の男を見かけて持ち場を離れて尾行することにします。すると覆面の男は留守の許清嘉の家に忍び込んで戸棚から”離縁状”と書かれた箱を持ち出そうとしたのです。
高正は箱を取り返そうとしますが覆面の男は高正の腕を斬りつけ、逃げて行きました。
玉春楼には楊主簿が狙われていると察知した朱県令一行がやってきて、胡嬌と楊夫人は入り口の前で足止めされてしまいます。
朱県令が来たことを知った許清嘉は部屋に酒を撒いて眠り薬の臭いをごまかし、自分が朱県令を引き付けている間に本物の帳簿を持ち出してほしいと玉娘に頼みました。
玉娘は用意していた白紙の帳簿を許清嘉に渡し、楊主簿の衣の中に戻して一時的に朱県令を欺くことを提案します。
玉春楼で許清嘉を見つけた宋押司は本物の帳簿を隠し持っていないか許清嘉の体を触って調べますが、帳簿は見つかりません。宋押司は部屋で眠っている楊主簿の衣の中に帳簿を見つけ中を確認せずに自分の懐にしまいます。
朱県令は覆面の男に盗み出させた”離縁状”と書かれた箱を取り出し、許清嘉を皇帝を欺いた罪で捕らえようとしました。
しかし箱の中身は許清嘉が万が一のために本物の離縁状と入れ替えておいた胡嬌が書いた誤字だらけの”胡家 夫の掟”だったのです!
14話 寧王との出会い
その頃、玉娘の部屋には高正が逃げ込んできていました。覆面の男の刃には毒が仕込まれていたようで、高正はとても苦しそうにしています。
高正の傷を見た崔五郎は南江の毒だと見抜き、軍医なら治せると言って呼びに行きました。
その後、本物の帳簿を自宅に持ち帰った許清嘉は一晩かけて帳簿の写しを作ります。
翌朝、朱県令は自分たちが本物だと思って持ち帰った帳簿の中身が白紙だと気づきました。朱県令は許清嘉の家に向かいます。
崔五郎は許清嘉の家に先回りして逃げるように忠告しました。許清嘉は自分が本物の帳簿とともにここに残り、崔五郎には帳簿の写しを持って逃げるように言います。
そして許清嘉は胡嬌にも離縁状を渡して逃げるように言いました。しかし胡嬌はその離縁状を破り捨てます。崔五郎は胡嬌を連れ、帳簿の写しを持って逃げました。
入れ違いでやってきた朱県令は私服を肥やした罪を許清嘉に着せて投獄するのでした。
崔泰の兵営に着いた胡嬌は、皇帝の庶子である寧王と会います。胡嬌は寧王が兵営の中でも仰々しい装いをしているのを見て”遊び人”と呼んでしまいます。
帳簿の写しを確認した崔泰は朱県令の悪事は明らかだが、自分には県令を捕らえる権限がないので州府に物証を送ると言いました。
その間に許清嘉の命が危なくなるのではないかと心配する胡嬌ですが、崔泰はなんとかなだめます。
その後、崔泰から話を聞いた寧王は自分の玉牌を崔泰に渡し、すぐに朱県令を捕らえ、許清嘉を牢から出して兵営へ連れてくるように言いました。
許清嘉に会った寧王は、科挙で第2位の成績だったのに賈昌の縁談を断ったせいで地方の県丞という凡庸な役職になったのだろうと言います。
そして自分は賈昌が好きではないと言い、許清嘉に都での官職を世話してやると言いました。実は寧王の妻は賈昌の長女なのです。
ところが許清嘉は「民に寄り添い尽くすことが役人の務め 位の高低などに意味はありません」と答えます。寧王は許清嘉の答えを大変気に入り、銀鉱の黒幕は必ず自分が暴いてやると約束しました。
その時、許清嘉が今度は崔泰の兵営に連れて行かれたと聞いた胡嬌が単身で乗り込んできます。”遊び人”の正体を知らない胡嬌は寧王に”迎風一刀斬り”をしようと包丁を振りかざし、兵に囲まれてしまうのでした。
寧王は胡嬌に呆れながらも、許清嘉を後任が来るまでの県令代理に任命して2人を家に帰しました。
帰宅した許清嘉は「助けに来てくれてありがとう」と言って胡嬌を抱きしめるのでした。