玉面桃花~福を呼ぶ契約結婚~:18話・19話・20話のあらすじとネタバレ感想。
胡嬌は学堂に行きたがらない小貝を無理矢理連れて登校します。小貝は武芸の訓練中に他の子を蹴っても謝ろうとしません。胡嬌はそんな小貝をお仕置きし……。
18話 学堂へ通う小貝
胡嬌は学堂に行きたがらない小貝を無理矢理連れて登校します。小貝は武芸の訓練中に他の子を蹴ってしまっても謝ろうとしません。胡嬌はそんな小貝を特別扱いすることなくお仕置きしました。
玉娘は、お仕置きされている小貝を学堂の外から覗いている男を目撃します。学堂を覗いていたのは寧王妃に命じられて小貝の様子を見に行った寧王配下の阿武でした。
寧王妃は小貝がお仕置きされていたことを寧王が聞いたらきっと連れ戻しに行くだろうと思い、阿武に寧王に報告するように命じます。ところが報告を聞いた寧王は笑いながら「私の見込んだとおりだ」と言うだけでした。
翌日、小貝は食事の時間になっても教室から出ようとしません。胡嬌に促されて小貝が教室から出てくると、小貝の分の食事はすでに他の子に食べられていました。
それに気づいた李芍薬はまだ食べていなかった自分の分の肉を小貝にあげます。
それ以来、小貝は気を引こうとして李芍薬の教科書をわざと隠してから自分が見つけたふりをしたり、李芍薬が髪に飾っていた紐を背後から奪ったりするようになりました。
そんなある日、小貝は李芍薬が勉強するために机に置いておいた紙にこっそり落書きをします。
小貝にとっては”たかが紙”でも李芍薬にとっては”節約してやっと買った紙”。李芍薬は泣き出してしまいますが、玉娘は落書きの頭文字だけを読むと”麗しの美女”という意味になることに気づくのでした。
胡嬌は小貝を連れて西地区へ行き、李芍薬たちと同じ貧しい暮らしぶりの人々を見せます。その後、小貝は李芍薬に紙を無駄にしたことを謝るのでした。
19話 襄州へ
学堂を覗く男がいたと聞いた許清嘉は高正と配下たちに夜の見回りの時に学堂の近くにも行ってほしいと頼んでいました。
その夜、寧王妃から命じられた阿武が学堂に泊まっている小貝を連れ去ろうと学堂に忍び込みます。阿武が小貝を袋に入れて校庭に出て来ると、覆面の男が学堂に放火しようとしているところでした。
阿武は放火を阻止しようとして覆面の男ともみ合いになります。校庭で炎が揺れているのに気づいた胡嬌が出てくると阿武は小貝が入った袋を放って逃げ出し、覆面の男はまた放火しようとしました。
胡嬌の声を聞きつけた高正は門の外で阿武を取り押さえた後、校庭に走ってきます。胡嬌と高正は同時に覆面の男の顔を蹴って放火を阻止しました。
翌朝、許清嘉は覆面の男を取り調べようとしますが、頭の打ちどころが悪かったのか覆面の男はまともに話ができなくなっていて黒幕は聞き出せませんでした。
3ヵ月後、許夫妻は永寿と臘梅を連れて襄州に赴任することになります。道中、一行が川辺で休憩しているとなぜかまた川に身投げしようとしている者がいました。
胡嬌たちが助けて話を聞くと、その若者は襄州の薬採りで、この町では生薬を買い叩かれるので別の町に売りに行こうとしたところ、生薬を積んだ荷車を川の中にひっくり返してしまったとのこと。
哀れに思った胡嬌は生乾きの生薬を買い取ってやることにします。
襄州に到着した日の夜、許清嘉は歓迎の宴があるのではないかと期待しますが、州府からは何の連絡もありません。また翌朝、許清嘉が出勤しても韓知府(州府の長)はじめ役人たちはどこかよそよそしいのでした。
その後、許清嘉はもう1人の通判から茶楼に呼ばれます。もう1人の通判はなんと許清嘉とかつて都で科挙を目指して共に勉強した湯澤だったのです。
一方、役人の俸禄が予想外に少なくこのままでは自分の店がなかなか持てないと気づいた胡嬌は、襄州で生薬を商うことを思いつきました。
早速薬局の調査に行くと町の生薬の相場は思ったよりも高く、胡嬌は郊外の薬農家から生薬を仕入れて町で売ろうと考えます。
胡嬌が調査から帰ると、兄の胡厚福と親友の林翠が家に来ていました。林阿牛が鏢局でこの先の町に荷を運ぶ仕事があったため、馬車に乗せてきてもらったとのことでした。
20話 旧友の忠告
胡嬌から話を聞いた胡厚福が永寿を連れて薬農家に買い付けに行くと、なぜか地元のゴロツキたちに因縁をつけられて袋叩きにされてしまいます。永寿はゴロツキたちの頭が役所の腰牌を持っていることに気づきました。
上庸では、玉娘が店の客の噂話から高正が新県令に警戒されて閑職に追いやられたために県庁を辞め上庸を出て行くと知り、ショックを受けます。
箪笥の奥の隠し扉を開けて中に入って行く玉娘。隠し部屋には病気の弟、阿麟が寝ていました。玉娘は弟の薬代を稼ぐために酒楼を経営していたのです。
胡厚福たちの話を聞いた許清嘉は役所の中に黒幕がいると考え、翌日湯澤に生薬を商っている役人がいないか聞きに行きます。湯澤は言葉を濁し「地位がとても高いお方だ」と言いました。
許清嘉が韓知府かと尋ねると、湯澤は韓知府の甥が生薬の商売をしているという噂だと言います。そして湯澤は、もし知府ともめたら将来にひびくから直接知府とは話さないように忠告し、自分が間に入ると申し出ました。
上庸では、高正が県から出て行くと聞いて玉娘が馬と新しい衣と靴を贈ります。高正は先日贈られた姿絵と今回の贈り物を見ながら思いを巡らすのでした。
州府から帰宅した許清嘉は胡嬌から襄州の大きな薬局”南封斎”の店主の姓が”韓”だと聞いて湯澤の話と辻褄が合うと思いました。
翌日、許清嘉が直接韓知府に話をしようとすると、湯澤にまた自分が間に入ると言って止められます。
後日、湯澤から話を聞いたと思われるゴロツキたちが許清嘉の家に謝罪に来ました。またゴロツキたちは胡嬌が薬の商いを始めようとしていると聞いたと言い、生薬と銀子と店舗の契約書を持って来ます。
許清嘉は生薬と銀子は辞退し、店舗の契約書だけ受け取りました。胡嬌がその理由を尋ねると、生薬と銀子を受け取ったら買収されたことになってしまうが、店舗を相場の価格で買い取るのは問題ないと言います。
また許清嘉は、もし韓知府が黒幕だったら上庸で役人の不正を暴いた自分に手の内を見せるわけがないから黒幕は他にいるのだろうと言いました。
その頃、湯澤は南封斎の店主の”韓”という姓の女性と会っていたのでした……。