【花小厨(はなしょうちゅう~しあわせの料理帖~)】33話・34話・35話のあらすじ。花小麦の酒楼が繁盛するとともに、孟郁塊の鏢局も重大な任務を請け負うようになっていきます。そんな中、酒楼に意外な人物が訪ねてきて……。
33話のあらすじネタバレ
父が帰った後、周蕓児は文華仁に助けてもらったお礼を言います。
しかし、文華仁は、助けたのは自分ではなく孫大聖だと言い、かっこいいところを見せられなくてすっかり拗ねている様子。
その後、厨房で花小麦から、文華仁と孫大聖のどちらが好きなのかとこっそり尋ねられた周蕓児は、今は料理修行に専念したいと答えます。
一方、鏢局では県役所の金蔵の見張りの仕事を請け負うことに。
重大な任務のため、孟郁塊は家に帰らず毎日見張りに立っていました。
そんな中、花小麦の姉一家が県城に引っ越してくることになります。
働きすぎの孟郁塊に、1日くらい見張りの仕事を抜けて引っ越し祝いに行くように勧める孫大聖。
孟郁塊は孫大聖に、役所の守衛の馮六が博打好きで遅刻が多いから気をつけるように言い、引っ越し祝いに出かけて行きました。
孟郁塊が言ったとおり、孫大聖と鏢局の仲間たちが任務の時間に役所に行っても馮六はまだ来ていません。
孫大聖は自分1人が金蔵の前に残り、他の人員を馮六探しに行かせることにします。
その頃、馮六は賭場で一文無しになっていました。
そんな馮六に人相の悪い男が近づいて行き……。
しばらくして、金蔵の前で待つ孫大聖の前に馮六とともに黒装束の男たちが現れます。
孫大聖は1人では応戦しきれず、腹部を刺されて意識を失ってしまいました。
男たちは馮六の鍵を使って金蔵を開けさせ、官銀を奪って行ったのです。
孟郁塊と鏢局の仲間たちは官銀の行方を必死に捜しますが、手がかりはなかなか掴めません。
官銀の捜索が難航し、孫大聖の意識も戻らない中、花間楼で身なりの貧しい少年が高級料理を大量に注文し、その代金を官銀で支払ったのです。
花小麦は急いで孟郁塊に知らせました。
駆けつけた孟郁塊に問い詰められた少年は怯えて話そうとしませんでしたが、花小麦に優しく問われて事情を話し始めます。
少年は、山賊たちが捜索の手から逃れるために隠れている山小屋へ料理を運ぶように言われ、その代償として官銀を受け取ったとのこと。
花小麦は少年を風呂に入れさせ、清潔な服を用意してあげます。
そして、花小麦は今まで育ってきた環境が悪かっただけ、良い環境を与えればきっと良くなると言うのでした。
33話の感想
いつも明るい孫大聖が見舞われた悲劇。
また、役所の金蔵が破られるという鏢局としては致命的な事態も起こり、見ている方もドキドキしてしまいます。
そんな中、事件の鍵を握る少年に優しく接することで味方につけた花小麦。
花小麦が事件を解決に導いてくれるのではないかと期待がふくらみます。
34話のあらすじネタバレ
少年は乞丐と名乗ります。
山賊たちの隠れ家の場所はわかったものの、内部の様子まではわかりません。
下手すると山賊たちに逃げられてしまう可能性もあるため、踏み込むのを躊躇する孟郁塊。
そんな時、孟郁塊の母の「数日たてば空腹で出てくるわよ」という一言から、花小麦はある策を思いつくのでした。
翌日、花小麦は山賊の隠れ家の近くで肉を焼きます。
乞丐が料理を届けなかったために空腹だった山賊たちは、美味しそうな匂いにつられて隠れ家から出てきました。
茂みに隠れて待ち伏せしていた孟郁塊と鏢局の仲間が山賊たちを捕らえ、官銀も無事に取り戻すことができたのです。
孫大聖も意識を取り戻し、事件はやっと解決しました。
その後、柯震武は花間楼で地元の有力者たちを招いて宴会を催し、自分は鏢頭を引退し、今後は孟郁塊が引き継ぐと発表したのです。
一方、花小麦はもし自分たちに子どもがいれば、孟郁塊は鏢頭になっても無茶なことはしないのではないかと考え始めていました。
そんなある日、1人の老人が花間楼に新茶を売りに来ます。
柔らかく新鮮な茶葉が料理に最適だと思った花小麦は、汪展瑞を呼びました。
顔を合わせた汪展瑞とその老人はお互いにびっくり。なんと、その老人は汪展瑞の父、汪童鶴だったのです。
汪童鶴は料理界の重鎮と言われていますが、最近は隠居しているらしいと言われていました。
花小麦は久しぶりの再会を果たした父子に個室で水入らずの食事を勧めますが、なぜか2人とも花小麦に同席してほしいと言うのでした。
34話の感想
花小麦の妙案で料理によって事件を解決に導くことができました。
確かに空腹の時の美味しい匂いって、ついつられちゃいますよね。
また、譚氏の予想どおり、汪展瑞の父が本当に料理界の重鎮、汪童鶴だったとは!
しかし、実の親子なのにどこかよそよそしい2人。
そういえば、前に酔った汪展瑞が厳しい父に料理人として認められなかったと話していましたよね。
花小麦は、また親子の関係を修復することができるのでしょうか。
35話のあらすじネタバレ
花小麦の料理を褒める汪童鶴に花小麦は、息子さんの料理も素晴らしいですよと答えます。
しかし、汪童鶴は息子の料理は奇をてらいすぎた小手先ばかりのものだと言い放ち、気分を害した汪展瑞は席を立ってしまいました。
帰宅後、汪父子の複雑な関係を心配した花小麦は孟郁塊に相談。
孟郁塊は鏢局の仲間たちと、花間楼で汪童鶴のための宴席を設け、汪展瑞の茶葉料理を注文することにしました。
喜んで招待を受けた汪童鶴でしたが、料理が汪展瑞の作った茶葉料理だと知り、箸もつけずに席を立ってしまうのでした。
花小麦は汪童鶴を追いかけ、鏢局の仲間たちが汪展瑞の料理を喜んで食べる様子を遠くから見せます。
そして、汪展瑞は父から教わった中国八大料理の手法を応用して、茶葉料理を作り上げているのだと説明しました。
日を改め、花小麦は汪展瑞に個室の客が茶葉料理を注文していると伝えます。
汪展瑞が個室に料理を運ぶと、そこに待っていたのは汪童鶴でした。
息子の料理を久しぶりに食べた汪童鶴は、思っていたより悪くないと言って汪展瑞の料理人としての成長を認めたのです。
その頃、県城では弟子をとらない汪童鶴が花間楼の花小麦を弟子にしたらしい、汪童鶴の息子もそこで働いているらしい、という噂が立っていました。
その噂を聞いて、県城の有名な酒楼である春風楼の経営者、趙一鳴は面白くありません。
ある日、趙一鳴から汪父子と花小麦に、県の料理人が集まる会への招待状が届きました。
花小麦のことを汪童鶴の弟子として会に招くとのこと。
驚いた花小麦が相談に行くと、汪童鶴は会には出席せずに隠居先の静かな生活に戻ると言い出します。
汪童鶴は隠居先に戻る前に花小麦に一品だけ料理を教え、これで堂々と私の弟子だと名乗れるだろうと言うのでした。
そして、汪童鶴は自分の料理にうまみと食感を出しているのはこれだと、花小麦に干し貝柱をくれたのです。
春風楼での宴会当日、趙一鳴は花小麦と汪展瑞にやたらと酒を勧めました。
2人は、その酒を少し飲んだだけでめまいがして……。
夜遅くなり、孟郁塊が春風楼に迎えに行くと、なぜか正面の入口に鍵がかかっていました。
孟郁塊が裏口を壊して中に入ると、そこには意識朦朧とする花小麦と汪展瑞の姿が。
2人を助け出した孟郁塊は、妻に万一のことがあったら承知しないと趙一鳴を睨むのでした。
35話の感想
今回も長年の親子のわだかまりを花小麦が解決する展開が感動的でした。
しかし、安心したのも束の間、趙一鳴に花間楼の評判を妬まれてしまいます。
趙家は物語前半で花小麦に唐辛子を分けてくれていたのに……。
まさかのラスボス!?
物語の結末に向け、花小麦と趙一鳴がどう攻防していくのか楽しみです。