【九州縹緲録~宿命を継ぐ者~】22話・23話・24話のあらすじ。姫野も阿蘇勒の結婚を知りまるで自分事のように喜びますが、その相手が羽然だと知ると表情を一変させます。沸き立つ苛立ちを抑えきれず自暴自棄に陥る姫野は、採石場からの脱走を図ります。また、”青銅の血”により短命だとされていた阿蘇勒の死期が迫っていることも判明しました。
22話あらすじ
山奥にある採石場。鉱石の採掘場での労働を強いられる姫野は、下唐国での慶事を理由に羊肉の食事が出されたことで阿蘇勒の婚姻を知ります。
ついに阿蘇勒が結婚したと喜ぶ姫野でしたが、その相手が繯郡主ではなく羽然だと知り動揺を隠せません。羽然を想う姫野にとってそれはあまりにも信じ難い出来事であり、真相を確かめようとその場から逃走を図ります。
しかし大勢の見張り番に拒まれ、姫野の逃走劇はあえなく失敗に終わりました。その後も姫野は怒り狂って自暴自棄に陥りかけるも、隣で作業する老人から耳寄りな情報を仕入れます。
それは、いつも作業をしている岩壁の下には川が流れており、真下にある河原にさえ落ちなければ助かる見込みがあるというものでした。
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大胤国、帝都。皇室からの勅命を受けて帝都へと連れて来られた阿蘇勒でしたが、天啓城に着くや否や少し用があるとその場を後にします。
阿蘇勒は最近また吐血や胸の痛みを感じることが増えていたことから、以前接触を図ってきた雷碧城の元へと向かったのです。雷碧城にも顔色の悪さを見抜かれた阿蘇勒はすぐさま本題に入り、自身の余命について尋ねます
すると、元々は24歳まであった阿蘇勒の余命は残り半年にも満たないことが判明し、これは阿蘇勒が蒼雲古歯剣を無理に抜いたため、封印された魂が体に悪影響を与えているからでした。とはいえ、決して助かる方法がないわけではなく、辰月の助けを得れば阿蘇勒は永遠の命を得ることができるようでした。
そこで阿蘇勒は辰月のため自分に何をさせたいのかについて確認したところ、雷碧城は阿蘇勒に全てを継承させ辰月を率いて欲しいとの胸中を明かします。そして、それは新たな時代の幕開けとなるとのことでした。
22話の感想
ついに阿蘇勒と羽然の婚姻の話が姫野の耳にも入りましたが、これにはやはり姫野自身も相当な憤りを感じているようでした。姫野はまだ2人が自分のために婚姻に至ったという経緯を知らないので怒り狂うのも無理ないでしょうが、早く姫野もその真相に辿り着き、何とか折り合いをつけて欲しいところです。
せっかく阿蘇勒たちと真の友情を育んだだけに、このまま3人の友情が終わりを迎えるようなことが起きないことを切に願います。また、阿蘇勒の余命がかなりのスピードで縮んでいるのも気掛かりです。
阿蘇勒にはこのまま生き延びてほしいと思いますが、そのためには辰月の力を借りなければならないのが何とも複雑ですし、代償を踏まえて慎重に決断して欲しいです。
23話あらすじ
採石場。採石場からの脱走を決意した姫野は皆が寝静まった夜中に自力で岩壁から這い上がると、見張り番の兵士を殺害して自分の槍を取り返します。
その際、姫野は槍の横で寝ていた上官も殺害して逃走を図りますが、騒動に駆けつけた他の兵士らに追い詰められてしまいます。岩壁に沿って作られた狭い足場で逃げ場を失った姫野は、咄嗟に以前聞かされた老人の言葉を思い出し、自ら下を流れる川を目指して身を投げ出しました。
見事に川へと落下することができた姫野は、そのまま帝都を目指して歩き始めるのでした。
前日に姫野は母を殺害した人物のことを目撃しており、その者が帝都に戻るとの話を耳にしたことから復讐を誓っていた
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帝都、天啓城。天啓城では嬴無翳の要求通り、皇室に従わない諸侯を討伐するための軍費を嬴無翳に与えます。
しかしこれは決して皇帝の本意ではなく、静養との名目で嬴無翳に捕らわれた阿蘇勒と公主の白舟月を解放するための手段に過ぎませんでした。その後、阿蘇勒は嬴無翳の屋敷内にある地下牢から解放され、白舟月と共に戦争孤児らが暮らす街へとやって来ます。
そこには皇帝の姿もあり、皇帝自ら子供たちに学びや食べ物を与えているとのこと。どうやら皇帝は剣術の才に恵まれなかったことから戦うのではなく、こうして貧しい子供たちを育てるなどの援助活動に精を出しているようでした。
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帝都、ある屋敷。阿蘇勒は帝師の援助を受け、後を追って来た翼天瞻と話し合いの場を設けます。
そこで阿蘇勒は帝都に着いてから雷碧城の殺害を試みるも失敗に終わったことや、かつて持病を治療したのも雷碧城だったことを打ち明けます。阿蘇勒のあまりにも無謀な行動に翼天瞻は目を丸くし、いくら蒼雲古歯剣を以ってしても秘術に長ける雷碧城相手では危険だと阿蘇勒に対して釘を刺しました。
そして、皇帝は忠臣がいないが故に天駆武士団に助けを求めていると知った翼天瞻は、それならば皇室に天駆武士団の冤罪を晴らす詔を出してもらう必要があるとしました。
23話の感想
ようやく姫野が採石場から脱走できたのは良かったですが、あの山奥の採石場から帝都までは相当な距離がありそうですし、足も怪我しているため姫野が帝都に着くのはもう少し先になるのかもしれません。それにしても帝都には嬴無翳から翼天瞻、羽然と宮羽衣まで集まっており、これから忙しない展開となるのは間違いないでしょう。
皇帝の考えは平和主義の阿蘇勒とはよく似ていますが、余命僅かと知った阿蘇勒が一体どんな決断をするのか気になります。
24話あらすじ
大胤国、帝都。離国の国主である嬴無翳は帝都と良好な関係を築くべく、娘の嬴玉を帝都の世家の子息に娶らせようと目論んでいました。
そのため嬴玉は嬴無翳が最も信頼を置く武将と共に帝都へと顔合わせにやって来ましたが、帝都に着いて早々問題を起こします。あまりに軟弱そうな世家の子息たちに苛立つ嬴玉は、父の思惑とは裏腹に彼らを煽って馬での勝負と称して白昼堂々と街中で大暴れしてしまったのです。
これにはさすがの嬴無翳もどれだけ面倒事を起こせば気が済むのだと呆れた様子を表しますが、それよりも嬴無翳の関心は嬴玉が新たに入手した“玩具”にあるようでした。玩具とは姫野のことであり、嬴玉は帝都で偶然出会した姫野を連れ帰っていました。
嬴玉は帝都で酒によって喧嘩する姫野の姿をたまたま目撃し、酒に溺れるほど落ちぶれた姫野に呆れつつもその場から無理矢理連れ去っていた
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帝都、天啓城。阿蘇勒は後を追って来た羽然と合流し、公主の白舟月と3人で夕餉の席を囲んでいました。
これまで阿蘇勒が帝都に呼び出された理由がわからず気を揉んでいた羽然も、共に敵に立ち向かって欲しいとの皇帝の意向を知れて一安心したようでした。屋敷への帰り道、阿蘇勒は離国の使者で今は亡きはずの洛子鄢の姿を見かけ、慌てて後を追います。
すると、そこには顔の半分に傷を負った洛子鄢がおり、雷碧城からの文を届けるための命をもらったと話し始めます。洛子鄢によれば、この文には秘術は使われておらず、阿蘇勒が真相の書かれた文を読んで悟れるかが解決の鍵だとのことでした。
説明を終えた洛子鄢は文を阿蘇勒に渡すと、灰のようにパラパラとその場から消えて無くなりました。
24話の感想
やっと姫野は羽然と再会できると思ったのに、またしても2人の間にすれ違いが起きてしまったのが悲しいです。早く姫野にも阿蘇勒と羽然の婚姻は望んだものではなく、自分を救うためだったということが知らされることを願います。
それよりも嬴無翳の娘の嬴玉の性格の悪さはとんでもないもので、一体どんな育て方をしたらこうなるのかと憤りを覚えます。帝都では姫野を救ったのかと思えば、離国に連れ帰って拷問をしていたうえ、その理由が女子を盾に父の邪魔者を排除するという何とも卑劣極まりないものでした。
しかも驚いたことに嬴無翳は嬴玉のこれらの行動を全て把握しているにもかかわらず、特に気に留めることもなかったのが印象的でした。
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