【九州縹緲録(ひょうびょうろく)】52話・53話・54話ネタバレ感想 来る新たな時代

九州縹緲録〜宿命を継ぐ者〜,ネタバレ 叙事詩
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【九州縹緲録~宿命を継ぐ者~】52話・53話・54話あらすじ。ついに青陽部と朔北部による戦いの火蓋が切られます。阿蘇勒は”青銅の血”と蒼雲古歯剣を用いて狼主に挑みますが、とうてい太刀打ちできませんでした。一方、天啓城に辿り着いた白舟月は自分こそが新たな皇帝だと宣言します。

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52話あらすじ

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北陸、青陽部朔北さくほく部との交渉は決裂し、自ら兵を率いて戦うことにした阿蘇勒アスラは”青銅の血”の力を使ってろう主を討ち取ると意気込んでいました。

青銅の血の力を使うことに関しては沙翰シャーハンから猛反対を受けましたが、阿蘇勒は青陽部を救うためなら止むを得ないとの姿勢を貫きます。

青銅の血の力は暴血とも呼ばれており、力を使い続けると自我を消失して見境なく殺戮さつりくしてしまうこともある。

とはいえ、さすがの阿蘇勒も不安な様子を見せる幼馴染の蘇瑪すまに対しては、必ず生きて帰ることを約束しました。

翌日。阿蘇勒は兵を率いて出陣すると、真っ先に敵陣に近づこうと考えていました。

しかし目前には異様な数の狼がおり、既に万全の体制で待ち構える朔北部の狼主と白狼団の姿がありました。これではあまりに不利だと撤退を促される阿蘇勒でしたが、このまま引けば北都城に着く前に追いつかれてしまうゆえ計画通り城外で戦うとの命を下します。

青陽部は阿蘇勒を先陣に一気に攻め込み、次々と朔北部の兵を倒していきます。ようやく狼主の前まで辿り着いた阿蘇勒だったものの、そこに待ち受けていたのはしん月の雷碧城らい・へきじょうでした。

阿蘇勒は雷碧城の秘術によって多くの犠牲を余儀なくされながらも何とか狼主の元へと辿り着き、”青銅の血”の力と蒼雲古歯そううんこし剣を用いて狼や敵兵を一網打尽にします。ところが、阿蘇勒の全ての力を以ってしても狼主を討つことは困難を極めていました

楚衛そえい国、明朔めいさく。楚衛国の国主である白瞬はく・しゅんの元へ、長公主からの命が届きます。

それは、白舟月はく・しゅうげつに来月の誕辰の祝いへの参加を要求することに加え、殤陽関しょうようかんの戦いで嬴無翳えい・むえいを討ち損ねた白毅はく・き将軍を投獄して沙汰を待てとのことでした。長公主のあからさまな罠に動揺を隠せない白瞬とは反対に、娘の白舟月は帝都に向かうことと、白毅将軍を投獄することを宣言します。

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52話の感想

いよいよ青陽部と朔北部の戦いが始まりましたが、阿蘇勒の青銅の血の力と蒼雲古歯剣が朔北部の狼主には全く通用していなかったのが気になります。これまで阿蘇勒の攻撃が効かなかった者はいませんし、そもそも蒼雲古歯剣は何でも斬れる斬鉄剣のはずなので、なぜ狼主の剣は無事だったのか不思議です。

狼主の剣も特別なものなのか、はたまた辰月の雷碧城が関与している可能性も否めません。そもそもこの戦いを望んだのは雷碧城ですし、自身の描いた筋書きのために必要なことをするのは当然であり、例え狼主の剣に何らかの秘術を施していたり狼主自体に秘術を施していたとしてもおかしくはないでしょう。

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53話あらすじ

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青陽部、北都城。阿蘇勒の策が失敗に終わったことで朔北部に包囲される北都城では、青陽大君の比莫干ピーモガンが妻の蘇瑪を逃そうと画策していました。

実は蘇瑪は比莫干の子を身籠もっており、せめて蘇瑪だけでも安全な場所に逃したいと比莫干は考えていました。皆が寝静まった頃、比莫干は蘇瑪を従者に託して再会を誓います。

そのまま城門を出ようとした蘇瑪たちでしたが、周囲に潜んでいた民から一斉に弓を向けられます。どうやら比莫干の計画は第3王子の旭達罕シューダーハンに勘付かれていたようで、比莫干はこの騒動を発端に反逆者の濡れ衣を着せられてしまいます。

しかも比莫干が朔北部の狼主と交わした文まで発見されていたことから密偵だと判断され、比莫干の処刑が決まりました。帝都では、暴走する長公主から天下と東大陸を守りたいと考える白舟月は白毅将軍の協力のもと、長公主を排除すべく帝都を訪れていました。

とはいえ、大勢いる天啓城の警護を相手に2人で攻め込むのはあまりに不利であるため、白毅将軍は息衍そく・えん将軍を呼び寄せていました。すでに息衍将軍と天駆武士団を率いる姫野き・やは帝都に着いており、白毅将軍と白舟月も合流します。皆が天啓城での戦いに意気込む中、白舟月だけは浮かない顔をしていました。

そもそも今回の件は白舟月と長公主の問題であることから、白舟月は姫野たちを巻き込みたくなかったのです。そんな白舟月の思いも虚しく、白毅将軍と息衍将軍は共に命懸けで戦い未来は若者に託すとの決意を固め、姫野も先鋒を担うとの覚悟を決めます。

その後、長公主の元へと向かう白舟月の前に、新たな下唐国国主となった百里寧卿ひゃくり・ねいけいが現れました。百里寧卿は白舟月に忠告を告げるべく待っていたとのことで、長公主が白舟月を始末しようとしているゆえ手を貸すと申し出ます。

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53話の感想

比莫干は心から蘇瑪を愛していたからこそ、自ら危険な目を冒してでも蘇瑪を逃そうとしましたが、それに比べて蘇瑪が随分と冷静だったのは印象的です。蘇瑪が乗る馬車からは外の様子が見えないとはいえ、間近で兵の苦しむ声や夫の比莫干の声は聞こえていたはずなのに怖気づく様子も見せませんでした。

阿蘇勒と離れてからの蘇瑪がどんな経験をしてきたのかはわかりませんが、かつての蘇瑪なら怯えたり、大切な人を守るために馬車から飛び出してきそうなもの。馬車の中で表情ひとつ変えず毅然とした態度を貫く蘇瑪はまるで別人かのようで、蘇瑪がかつての蘇瑪とは異なる存在であることを示唆しているようにすら感じました。

もしそうだとすれば、秘術に長ける辰月の雷碧城が関与しているのは間違いないでしょう。

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54話あらすじ

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北陸、青陽部。青陽大君の座を巡る内部抗争は激しさを増し、第1王子の比莫干も殺害されるなど崩壊寸前の青陽部に、朔北部の狼主の最後通告が下ります。

このままでは青陽部に勝算がないことは明白でしたが、阿蘇勒は最後の手段として”暴血の戦士”の祖父の力を使おうと考えていました。

阿蘇勒の祖父は朔北部の狼主を唯一倒した人物だが、青銅の血を制御することができないゆえ見境なく皆殺しにしてしまう

そこで阿蘇勒は猛反対する沙翰を説得し、祖父がいる彤雲とううん山の中腹にある地下牢へと案内してもらうことに。しかし道中で辰月の雷碧城と鉢合わせ、足を滑らせた阿蘇勒は気を失い、沙翰は命の危機に瀕します。

目を覚ました阿蘇勒は朔北部の野営地におり、狼主から朔北部の人間として青陽部を征する狼になるよう強要されます。狼主の提案を拒否した阿蘇勒は祖父と同じ地下牢に入れられ、2本の刀が投げ込まれました。

それは生き残るためには己の祖父と殺し合うしかないことを意味していました。

帝都、天啓城。長公主の誕辰を祝う場に訪れた白舟月は、天啓城に大乱を招いたことなどを理由に反逆の罪に問われます。

しかし、白舟月は顔色ひとつ変えず先帝の兄が遺したみことのりを掲げると、皇帝の位は自分に譲ると記されていると主張しました。また、そもそも天啓城に大乱を招いたのは辰月と結託した長公主であり、人心もなく天啓城を怪物に変えるような人には天下を任せられないと詰め寄ります。

そして、白舟月は見せたいものがあると長公主を外に連れ出しました。そこには天駆武士団と百里寧卿が用意した大勢の兵たちが天啓城を包囲しており、白舟月は長公主に朝廷から退くよう命じます。

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54話の感想

阿蘇勒は沙翰を亡くしたうえ、祖父と戦うことを余儀なくされ、ついに自分を支えてくれる者が青陽部には居なくなってしまったので阿蘇勒の行く末が心配です。阿蘇勒が今の青陽部で頼れるのは従者の鉄顔しかおらず、早いところ姫野たちが救援に来ることを願います。

それにしても、青陽部の旭達罕や天啓城の長公主の権力への執着心は常軌を逸しており、目的のためなら親族を殺めることも厭わない姿勢には幻滅しました。旭達罕や長公主の行動は、青銅の血を制御できずに皆殺しにしてしまう阿蘇勒の祖父と何ら変わりません。

それどころか制御不能な血脈とは無関係にもかかわらず、己を制御できていない時点で、いかに旭達罕と長公主が人でなしなのかが露呈しています。

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本ページの情報は2022年9月時点のものです。最新の配信状況は公式ページまたは各動画配信サービスにてご確認ください。