マシュー・ライリー監督の長編映画デビュー作となる映画「インターセプター」がアメリカで配信後、Netflix映画No1になったことに対し、ライリー監督は「これほど好調に推移するとは予想していなかった」と語っている。その理由とは。
「インター・セプター」あらすじ
コリンズ大尉(エルサ・パタギー)通称 JJは、太平洋上にあるアメリカの核ミサイル迎撃基地に配属された。
しかし、到着して間もなく もうひとつの核ミサイル迎撃基地フォート・グリーリーが銃撃されたとの報告が入る。
犯人は内部者で複数人いると見られ、グリーリーは音信不通で被害状況も分からなかった。
制御室には、半年前に入隊したラウル・シャーと”ビーバー”と呼ばれる兵士が2人に任務に当たっていたが、そんななか司令部からグリーリーが復活するまでこの基地で対応しろとの命令が入る。
そこに、NSAからの転送でクレムリンにタブリンカからの報告を傍受。
「基地が攻撃を受け、複数の犠牲者。ミサイルの無許可撤去」つまり、トーポリM(ICBM)が16発も盗まれてしまったと言うのだ。
グリーリーが消滅して10分足らずにICBM16発が盗まれたという報告に、一同は耳を疑いロシアの演習だろうと思っていた。
しかし、すぐにペンタゴンから連絡が入る。
これは演習ではなく実際に起きていることだと、ロシア側からの声明映像が流れた。
<アメリカの16都市をミサイルで狙っている 今日以降アメリカは消滅する>
もはやアメリカを守れるのは自分たちしかいない。JJが大佐に、命がけで任務を遂行すると宣言した直後、まさにこの基地にも内通者がいることに気づくーーー。
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トップ10リストで1位に登りつめた
マシュー・ライリーのの初監督作品で長編映画デビュー作となる「インターセプター」が、2022年6月初めにNetflixで公開されて以来、これほど好調に推移するとは予想していなかったとライリー監督は話ている。
ロシアと共謀した国内テロリストによる核ミサイル攻撃を阻止する米軍大尉(エルサ・パタキー)を描いたこの映画は、配信後から約5000万時間視聴され、ストリーマーのトップ10リストで1位に登りつめた。
ライリー監督は「びっくりしたよ。Netflixのトップ10に潜り込むことを望んでいたのに、どこもかしこも1位になるなんて。誰もこの作品が世界を席巻するとは思っていなかった。僕もみんなと同じように混乱しているんだ。」と述べている。
「インターセプター」は、エルサ・パタキーの夫クリス・ヘムズワースがプロデュースし、脚本はマシュー・ライリー監督と「オブ=ワン・ケノービ」のスチュアート・ビーティーと共同で執筆した。
物語の舞台は、核ミサイルを迎撃する能力を持つ防衛システムを備えた、太平洋の真ん中に浮かぶ軍事基地のみで、エルサ・パタギー演じる大尉が、セクハラを受けていた将軍に性犯罪を告発され、除隊させられたり、ロシアの侵略や陰謀論など様々な問題(現代でも感じられるリアル感)に触れている。彼らはなぜミサイルに執着したのか。
内通者は最初に軍事施設を指揮する大佐を殺害したのを機に、制御室を乗っ取るために基地内の兵士や管理者たちを次々に殺害し、最後に残ったJJ(エルサ・パタギー)が、怪我を追いながらもたったひとりでアメリカを守り抜くというストーリーとなっている。
基地には複数人の内通者が侵入していたが、制御室の兵士”ビーバー”もそのひとりだった。
彼らはアメリカ人でありながらも祖国を滅ぼそうとする裏切り者だ。しかし、本人たちは「俺は人殺しじゃない、クソ愛国者だ」と自らのテロ行為を正当化している。
ライリー監督は、オーストラリアで生まれ育ち数年前にロサンゼルスに移住しているが、本人は「この映画が何であるかはよく分かっている」と言う。
監督はSNS上で「私はあなたの映画が嫌いだ、だからあなたは苦痛に満ちた惨めな死を迎え、二度と映画を作るべきではない」との痛烈な批評もいくつか目にしているが、彼は「私の映画が嫌いなら、嫌いだと言ってください。私はそれを気にしない」と、批判をものともしない。
その証拠に、監督は「インターセプター」の続編を執筆しているほどで、「Netflixが好きなんだ」と言う。
マシュー・ライリーは、監督になる前はアクションスリラー小説のベストセラー作家だったが「私は25年間、ボンヤリしたテンポの速いアクション小説を書いてきた。でもずっと監督をしたいと思っていた。もし続編をやらせてもらえるなら、僕の『T2』をやるか、僕の『ロード・ウォリアー』をやる」と語っている。
なお、「インターセプター」にはエリスの夫クリス・ヘムズワースも電気屋の従業員としてカメオ出演している。クリスは続編にも出演するのか?という質問にライリー監督は「続編は10倍以上の規模になると言っておこう。もし彼が出たいと言うのなら、きっとどこかに入れることができると思う」と述べている。
この記事は米Variety誌のニュースを一部抜粋(翻訳)してお伝えしています。