【サイコだけど大丈夫】9話~16話ネタバレ見どころ。本作は初回で【愛の不時着】(2020)と同視聴率を叩き出し、同時間帯視聴率1位を占めるなど好スタートを切りました。兄の面倒に明け暮れてきたガンテは、ついに自分の意思で行動することを決意し、そんなガンテの手を取るムニョン。しかしそんな2人を待ち受けるのは、死んだはずのムニョンの母親。さらにムニョンの母親には、”とんでもない秘密”が隠されていて……。
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【サイコだけど大丈夫】9話~16話ネタバレ
ムニョンへ襲い掛かろうとした患者の元夫を殴り、停職処分となったガンテ。
しかし、ガンテは落ち込むどころか何か吹っ切れたような様子で、ムニョンと人生初の旅行を存分に満喫しました。
ところが、ガンテがムニョンとの旅行へ行くことを伝えなかったことで、嘘をついたとサンテを怒らせてしまいます。
そのことをきっかけに、幼い頃の記憶を思い出したサンテは、いつもガンテに死んじまえと言われてたこと、川に溺れた時には助けず逃げられたことを病院内で暴露したのです。
誤解だとを伝えても聞く耳を持たないサンテにショックを受けて泣き崩れるガンテの前で、サンテは弟に殺されると泣き叫びながら院内を歩き回るのでした。
この事件を機にガンテはムニョンとの関係を断つことを決意しますが、サンテのガンテへの依存状態は増すばかり。
再び元の生活に戻ろうとしたガンテですが、抑えきれないムニョンへの想いに気付き、自分の想いやサンテの抱える蝶のトラウマなど全てを打ち明けます。
それを受けたムニョンはガンテを支えること、サンテに理解を得ることを決めました。
サンテから2人の関係について理解を得るのに四苦八苦したものの、”兄”としての自覚が強く芽生えたサンテは、2人のことを弟と妹と思うように変わっていきます。
全ては上手くいくように思われたのも束の間、ついにガンテは母を殺害した人物を突き止めるのでした。
しかし、そこにはあまりにも悲しい真実が隠されていて……。
【サイコだけど大丈夫】9話~16話のネタバレと見どころ(1)
サンテの葛藤
ガンテへの感情
今までずっと2人で生きてきたサンテとガンテ。
そのためサンテには、”ガンテはサンテのもの”という強い執着心があり、ムニョンとガンテの関係を認められずにいました。
さらに、ガンテを取られて自分は捨てられるのではという恐怖心も抱えているようでした。
しかし、ガンテに自身の大好きな”赤ちゃん恐竜ドゥーリー”のことを例に挙げられ、大人なら他人とも家族になれるのではと問われたサンテは、大人になることを決意します。
赤ちゃん恐竜ドゥーリーとは、韓国オリジナルアニメ作品で、UFOに連れ去られて恐竜時代からタイムスリップした恐竜の赤ちゃんの話。
ドゥーリーは血の繋がりがない他人にもかかわらず、大人の人間に面倒を見てもらっていた。
サンテはこれを機に変化を見せ、初めてガンテに高いレストランでご馳走したり、ムニョンを妹として扱うようになりました。
ガンテにご馳走したレストランでは、兄だからと料理を取り分けたり、ガンテにお小遣いをあげたりします。
お小遣いを涙を流しながら受け取るガンテの姿は、これまでの苦労が全て報われた瞬間のようでとても感動的です。
トラウマの克服
次にサンテが直面するのは、”蝶”を克服すること。
病院の壁画に蝶が描かれていないことを院長から指摘されても、頑なに蝶を描こうとしなかったサンテですが、院長の励ましもあって蝶を克服するために絵を練習することから取り組みます。
院長の話によれば、蝶は古代ギリシャではPSYCO(プシュケー)と呼ばれ、魂と癒しのシンボルとされ怖い蝶ばかりではないのだと。
それからのサンテは、スケッチブックに蝶の絵をたくさん描いて恐怖を克服しようと努力し始めます。
しかしそんなサンテの努力も空しく、彼の製作途中の壁画に母を殺害した人物の着けていた蝶のブローチが勝手に描かれていたことで、再び悪夢を思い出すのです。
ムニョンの母親は死んでいなかった⁉
サンテの壁画に勝手に描かれていた蝶、その蝶を描いたのは看護師長のパク・ヘンジャでした。
ムニョンの誕生日に現れた患者が母親かと思われたものの、実はこのパク・ヘンジャこそが、死んだはずのムニョンの母親だったのです。
整形して全く面影もないその顔で、20年もの間ずっと看護師として夫(ムニョンの父)の面倒を診ていました。
これにはムニョンの父も気付いていませんでしたが、最期を看取ったヘンジャによって真実を打ち明けられ驚愕します。
この時のヘンジャの発言から、ここまでムニョンの父を生かしておいたのは苦しむ姿を見るのが面白かったからでした。
さらに、苦労してムニョンを完璧に育てたのに、最近の姿を気に入っていないことが判明しました。
ガンテたちの母を殺害したのは……
サンテがずっと”蝶”に殺されると言っていたのは、母を殺害した人物がしていた蝶のブローチのことでした。
サンテはそのブローチの記憶が強烈だったため、唯一全てを目撃した自分が”蝶のブローチを着けた人物”に殺されると言っていたのです。
そしてサンテの壁画にその蝶が描かれていたことから、サンテたちの母を殺害したのがムニョンの母ヘンジャだと判明しました。
ずっと恨んできた犯人が最愛の人の母だと知ったガンテは、かつてのように犯人を恨むこともできずに苦しみます。
ムニョンもまた、最愛の人たちの人生を台無しにしたのが自分の母だと知り、計り知れない罪悪感を感じていました。
サンテはそんな2人のことを兄だから守ると、そっと抱きしめます。
ところが、ついに行動を起こしたヘンジャによって、誰もいない城で人質に取られてしまったサンテ。
そしてサンテの危機を知り城に駆け付けるガンテ、そんなガンテの危険に気付いて城へと急ぐムニョン。
それぞれが想いを抱えたムニョンの母ヘンジャと、今ここで相対するのです。
【サイコだけど大丈夫】OST(サウンドトラック)
【サイコだけど大丈夫】はOSTにもこだわられており、ストーリーの世界観と映像とのシンクロ率が素晴らしいです。
このOSTにより、言葉では伝わらない雰囲気などを的確に表現しています。
例えば、ムニョンのOSTの”Wake Up”や”Got You”では、見事に彼女らしさを表現しています。
中でも、5話のエンディングから使用された”아직 너의 시간에 살아”(まだ君の時間に生きて)は、視聴者から熱い声援が送られるほど高い評価を受けました。
実際に韓国では、【サイコだけど大丈夫】のOSTが連日音源チャートで上位にランクインしており、”OSTグルメ”というタイトルを更新しています。
【サイコだけど大丈夫】9話~16話の感想
これまでサンテが怖がっていた”蝶”の意味がやっとわかり、こんな恐怖を1人でずっと抱えていたと思うと心苦しくなりました。
さらに母を殺害した人物が、まさかの最愛の人の母だという何とも皮肉な展開に苦しむガンテと、自身の母が最愛の人達を苦しめていたという事実に打ちひしがれるムニョンの姿は、あまりにも痛々しくて胸が締め付けられるほどです。
こんなにも悲しい運命を背負う3人ですが、気付けばきちんと家族になっていて、互いに支えあう姿は本物の家族のように感じます。
このドラマは、様々な形の”愛”をとても上手く表現していて、観終わった後には周囲の人を大事にしようと思わされました。
また、ドラマ内に出てくる童話や音楽も素晴らしいので、その辺りにも是非ご注目ください!
ちなみに、ドラマ内に出てくる童話の絵本は実際に販売されており、購入することが可能です。