【鶴唳華亭~Legend of Love~】16話・17話・18話のあらすじとネタバレ感想。
蕭定権は皇帝の馬車に同乗して行宮から都に戻ることに。
傍目には行列にいないように見えるため、都には蕭定権が行宮に軟禁されているという話が伝わり……。
16話のあらすじネタバレ
陸文昔は顧逢恩から、李明安が自供書を皇帝に見せて事件が解決したらそれをすぐに陸英に知らせるようにと言われていました。
しかし、陸文昔は閉門の時刻までに行宮を出られなかったため、その日のうちに陸英に知らせることができなかったのです。
翌日の早朝、皇帝一行が都に向かって出発。
皇帝と和解した蕭定権は、落馬での怪我が完治していないことから皇帝の馬車に同乗することを許されました。
また、陸文昔も女官に扮したまま、その列に加わって都に戻ることになります。
傍目から行列を見ると蕭定権がいないように見えるので、都には皇太子は行宮に軟禁されているのでは?という話が伝わっていました。
家臣たちは陸英に皇帝への直訴の決断を迫ります。
しかも陸文昔からは連絡がなく、陸英は事件の解決を知りません。
その日は科挙の合格者が朝廷で試験を受ける日でした。
陸英はとうとう試験終了後に皇帝に直訴を決行すると決めてしまいます。
実は奏状に署名した家臣の1人、陳九思(フー・ジエン)は李柏舟の手先でした。
陸英は家臣たちに直訴について決行まで口外しないように言いますが、陳九思は李柏舟に試験後に直訴が行われると密書を送ります。
それを読んだ李柏舟は、礼部で試験問題の保管を担当する者にある手紙を送りました。
その内容は将来、高官の地位を約束するので、保管している試験問題の封がネズミによって開けられたように細工しろというもの。
しばらくして礼部から試験問題の封が開いていたという報告を受けた李柏舟は、念のために開始時刻を遅らせ、皇帝から新しい問題をもらうように指示します。
陳九思の妨害により開始時刻が遅れたことを知らされなかった陸英は試験前にもかかわらず直訴決行のために動き出しました。
その時ちょうど宮廷にもどってきた皇帝一行の中にいた陸文昔は父に事情を伝えに行こうとしますが、周りから止められて列を外れることができません。
宮廷に到着した皇帝は、蕭定権に陸文昔を皇太子妃候補として認める話をしようとしていました。
ところがその時、李柏舟から、陸英たちが蕭定権の処分に異を唱えて試験を妨害している、試験を受けようとしていた顧逢恩もそれに加わっているとの報告があります。
激怒した皇帝は蕭定権に”お前の仕業か!”と言いますが、蕭定権は”ずっと皇帝のおそばにいたのにできるはずはありません”と答えました。
”それでは盧世瑜か?”と皇帝が言ったので、蕭定権は師匠をかばって”私がやりました”と言ってしまいます。
皇帝は蕭定権に玉帯を外すように言い、先帝の墓守に行かせると言いました。
それを聞いてほくそ笑む蕭定棠。
蕭定権が閉じ込められた馬車が宮廷を出ようとした時、盧世瑜が行く手をふさぎました。
盧世瑜は手綱をとって馬車を宮殿の方に向き直らせ、皇帝に向かって”今回の直訴は私が主導したものです”と言ったのです。
蕭定権は悪い予感がしますが、馬車は厳重に閉じられていて中々外に出ることができません。
やっとのことで馬車の壁を突き破って外に出た蕭定権が見たのは、盧世瑜が”私が全責任を負います”と言って衛兵に近づいて自らの胸に槍を刺す光景でした。
蕭定権は倒れた盧世瑜に駆け寄り抱き起しますが、盧世瑜は”人は苦難を経てその価値が明らかになる”と言い残して息を引き取ります。
陸文昔は泣きながら盧夫人のところへ行き”先生が私のせいで帰らぬ人となってしまいました”と言って倒れてしまいます。
16話の感想
陸文昔がせっかく職人の自供書を届けたのにその結果が伝わらなかったばかりに、こんな悲劇がおこってしまうとは悲しいです。
それにしても、李柏舟は陸英の部下にも自分の手先を潜ませていたとは……。
本当に怖いですね。
17話のあらすじネタバレ
事件後、皇帝から次のような詔がありました。
- 蕭定権は親を敬う心が感じられたので都に残ることを許す。
- 家臣たちが諫言に賛同したのは忠義心からのため、首謀者のみを罰する。
- 蕭定棠は皇子だが臣でもあるため都を出て修練を積むこと。
盧世瑜を失った蕭定権は内侍たちを下がらせ、部屋で1人深酒をして眠ってしまいます。
一方、趙氏は泣きながら皇帝に、蕭定棠の処遇に対する不満を訴えていました。
皇帝は激怒し、もし蕭定棠を都に残したりしたら実父よりも大切な盧世瑜を失った蕭定権が何をしでかすかわからないと怒鳴ります。
そして、皇帝は興奮しすぎたせいか胸を押さえて倒れてしまいました。
趙氏は侍医を呼んで治療させます。
しばらくして目を覚ました皇帝は部屋の外で”父上、父上”と呼ぶ声を聞きました。
皇帝が”蕭定権か?”と聞くと付き添っていた趙氏は困って目をそらします。
外にいるのは蕭定棠だったのです。
皇太子が内侍に”蕭定権は?”と聞くと”深酔いされてまだ眠っています”と答えました。
趙氏は”蕭定棠は李柏舟の陰謀に巻き込まれただけです”と擁護します。
皇帝は陰謀を企てた者を捕らえて処刑すると言いました。
その間も部屋の外からずっと呼びかけ続けている蕭定棠の声に苛立った皇帝は家臣に、蕭定棠を宮外に連れて行くように命じます。
翌朝、皇帝が朝食をとっていると戸口に誰かの影が映っているのが見えました。
それが蕭定権だと思った皇帝は”通してやれ”と言います。
ところが、内侍は”そこにいるのは皇太子ではありません。皇太子は朝早くにお出かけになりました”と言ったのです。
戸口に来ていたのは李柏舟でした。
李柏舟は直訴に参加した家臣たちの供述書を持ってきていたのです。
皇帝は一夜にして尋問し供述書も作るとは大層手際がよいなと皮肉を言いました。
供述書によると、全員が陸英の提唱により行ったことで皇太子からの指示ではないと言っているとのこと。
また、李柏舟は陸英の家族も事前に知っていたのかもしれませんと付け加えました。
そこまで調べる必要があるのかと言う皇帝に、李柏舟は国の体面と皇帝の威光に関わることですと言います。
皇帝は仕方なく刑部に適宜処理させよと言うのでした。
その頃、陸文昔は盧家で葬儀の手伝いをしていました。
そこへ刑部の者が陸英の娘を探していると言って訪ねて来ます。
盧夫人は慌てて陸文昔を裏口から逃がし、刑部の者たちの前では”喪に服している家の前で何事か”と気丈に振る舞いました。
刑部の者たちは”皇帝の命で罪人を捕らえに来た”と答えます。
実はこれは皇帝の”適宜処理せよ”という言葉を、陸英を疎んじている刑部の張陸正が勝手に”家族も捕らえる”と解釈して行っていたことでした。
盧夫人と刑部の者たちが家の前で押し問答を続けていると、蕭定権が弔問に来ます。
蕭定権は刑部の者たちに帰るように命じ、”二度と盧夫人を煩わせるなと張陸正に伝えろ”と言いました。
一方、盧家の裏にも刑部の者が待機していて、陸文昔は追われる身となってしまいます。
その時、逃げる陸文昔を馬車に匿ってくれた人物が……。
刑部の者が”阻むとは大胆な!馬車を降りろ!”と言うと、その人物は馬車の中から無言で玉牌を見せます。
それを見た刑部の者たちは驚いて”ご無礼を!”と言って去って行きました。
陸文昔を助けてくれたのは蕭定楷だったのです。
”これからどちらへ?”と尋ねる蕭定楷に陸文昔は”家に帰りたい”と答えます。
17話の感想
表向きは厳しく接しているのに、実は部屋に蕭定権が来てくれることを待ち望んでいる皇帝。
それを蕭定権が知らないことが関係がうまくいかない原因の1つになってるかと思うのですが……。
親子って難しいですね。
そして陸文昔の窮地を救ってくれたのは、なんと蕭定権ではなく蕭定楷でした!
今後、陸文昔と蕭定楷の関係がどうなっていくのか楽しみです。
18話のあらすじネタバレ
葬儀後、蕭定権は自分が盧世瑜の屏風に書いた2句だけの詩に続きの句が書かれていることに気づきました。
蕭定権は盧夫人に”これはあの娘が?あの娘はまだ都に?”と尋ねます。
盧夫人はうなずき”どうかあの子を守ってやって”と言いました。
蕭定権は急いで陸家に向かいます。
陸家では、陸文普だけでなく幼い弟の陸文晉までもが連行されようとしていました。
蕭定権は陸文晉だけでも自分が連れ帰ろうとしますが、刑部の者たちに聖旨が出ていると言われて拒まれてしまいます。
陸文普は蕭定権に小声で”妹を頼みます”と言って、陸文晉とともに連行されて行きました。
蕭定楷は陸家の外に馬車を停め、内侍に中の様子を探りに行かせます。
内侍の報告で、幼い陸文晉まで捕らわれたと知った陸文昔はショックから吐き気を催してしまうのでした。
宮廷に戻った蕭定権は皇帝に、まだ陸英の罪は確定していないのにどうして幼子まで捕らえるのかと詰め寄りました。
皇帝はこの件は刑部に任せたと答えます。
蕭定権は、陸英を疎んじている張陸正が長を務める刑部にこの件を任せるのは不適当だと指摘しました。
皇帝は蕭定権に、助けたいのは陸英か?陸英の娘か?と尋ねます。
蕭定権は、私情は挟んでおりませんと言い返しました。
すると、皇帝は紙に書いた2つの文字を見せて蕭定権にその意味を問います。
「貞」の意味
- 節度を守る
- 国を憂い死を恐れぬ
- 名実相伴う
「繆」の意味
- 人を傷つける
- 善を妨げる
- 名に実が伴わぬ
蕭定権が2つの文字の意味を答えると、皇帝は盧世瑜の諡号にはどちらがふさわしいと思うかと尋ねます。
皇帝は、陸英が首謀者でないなら盧世瑜が主導したことになり諡号は「繆」、陸英が首謀者なら盧世瑜の諡号は「貞」だと言いました。
蕭定権は皇帝に”私に陸家の者たちを犠牲にして恩師の名誉を守れと言うのですか?”と問います。
その頃、蕭定楷は陸文昔を街の酥※の店に連れて行っていました。
蕭定楷は牛の乳は胃腸を落ち着かせて吐き気を抑え虚弱を補うと説明し、これを食べて力をつけるようにと言います。
酥を食べて少し落ち着いた陸文昔に、蕭定楷は行くあてがなければ私の別宅に来てはどうかと声をかけました。
しかし、陸文昔は蕭定楷に”馬を貸してください”と言ったのです。
蕭定楷は内侍に、陸文昔に馬を貸し目を離さないようにと言いつけました。
陸文昔は借りた馬で李明安のところへ駆けつけます。
李明安はまだ幼い陸文晉は助けると約束しますが、陸英と陸文普まで助ける力は自分にはないと言いました。
それを聞いた陸文昔は”おじ様を困らせるわけにはいきません”と言って帰ります。
夜になり、泥酔した顧逢恩が盧家を訪ねてきました。
尋常ではない様子を見た盧夫人が何があったのかと尋ねると蕭定権が、顧逢恩は今回の件で身分を剥奪され、終生科挙への参加を禁じられたのですと答えます。
蕭定権が顧逢恩を馬車に乗せて宮廷に連れ帰る途中、馬車の前に立ちふさがる者がいました。
それは男装した陸文昔だったのです。
陸文昔は馬車の中まで聞こえるように大声で”陸文晉です”と弟の名を名乗ります。
蕭定権はすぐに陸文昔だと気づき、内侍たちを下がらせました。
陸文昔は”約束の物を直接お渡ししたかったのです。拝謁できますか?”と尋ねました。
蕭定権は馬車の窓から手だけ出して陸文昔が描いた絵を受け取ります。
絵を見た蕭定権は”色使いは斬新だが筆力が弱すぎて受け取れない”と言って絵を返しました。
実は、蕭定権は盧世瑜の諡号に「貞」の字を選択していたのです。
つまり、陸家を助ける事よりも恩師の名誉を選んだのでした。
蕭定権は陸文昔に”すまぬ、私は無力で情もない”と言います。
陸文昔は”よくわかりました”と言って走り去り、蕭定権はその後姿を馬車の窓から見つめるのでした。
18話の感想
蕭定権は結局、陸家を救うことよりも恩師の名誉を選んでしまったのですね。
でも、盧世瑜は陸家を守るために自ら犠牲になったと思うのですが、これでは逆に盧世瑜が浮かばれないのでは?
蕭定楷はとってもいい人ですね。
陸文昔は蕭定権より蕭定楷を選んだ方が幸せになれるのではと思ってしまいますが……。
今後、3人の関係はどうなっていくのでしょうか。