【鶴唳華亭~Legend of Love~】52話・53話・54話のあらすじとネタバレ感想。陸文昔は蕭定権の使いで張陸正の屋敷に行き、代筆した手紙を渡しました。実は陸文昔は一度は捨てた蕭定権の印を拾ってその手紙に押していて……。
52話のあらすじネタバレ
都に戻った顧思林は蕭定権の皇帝への言動を聞き及び、ひざまずいて謝罪しました。
皇帝は”陸英の件が起こったのは当時政務を代行していた蕭定権が処理を誤ったため。真相を究明したい“と言いました。
続けて皇帝は“しかしこの件の責任の大半は張陸正にあるはず。要職の人選を誤ったようだ”と言います。
また皇帝は顧思林に、呼び戻したのは蕭定権のことが心配だろうと思ったからだと言うのでした。
張陸正の屋敷を訪ねた陸文昔は”皇太子の親書”だと言って代筆した手紙を渡しました。
実は屋敷に行く途中、陸文昔は一度は捨てた蕭定権の印を拾って手紙に押していたのです。
陸文昔が屋敷から帰る時、張韶筠が追いかけてきて巾着の刺繍が完成したら私にくれる約束では?と尋ねました。
蕭定権からは”あのウズラの巾着は人にやるな”と言われていましたが、蕭定権に失望していた陸文昔は張韶筠に巾着を渡してしまうのでした。
陸文昔が帰った後、呆然と親書を眺める張陸正。
親書を渡す時、陸文昔は蕭定権からの言いづてとして次のように言っていました。
”陸英の冤罪事件の再審理が決まった際は自ら罪を認め辞任せよ”
一方、陸文昔の帰りを待つ蕭定権に王常侍は”外に出たからには戻っては来ませんよ”と言いますが、蕭定権は”必ず戻って来る”と言うのでした。
その頃、外で泣きながらうずくまっていた陸文昔に上着をかけてくれた人物が……。
それは蕭定楷でした。
陸文昔が”なぜここに?”と尋ねると、蕭定楷は”蕭定棠兄上のところへ行ったが今夜は妻と過ごすと言われて追い帰された”と答えます。
蕭定楷に同じことを尋ねられた陸文昔は”帰れぬのです”と答えました。
その後、蕭定楷が何も言わないので陸文昔が”理由を問わぬので?”と尋ねると蕭定楷は”何を問うことが?”と尋ね返します。
そして蕭定楷は”あなたのためにまだ部屋は空けてある”と言うのでした。
同じ頃、蕭定棠のところに張陸正の使者が次女の庚帖※を届け、”どうか早急に結納書を”との伝言を伝えていました。
翌朝、李重夔の兵が撤退し蕭定権は朝議に出ることになります。
蕭定権は傷の治療中のため侍医から湯浴みを禁じられていましたが、朝議に行く前に湯浴みをしたいと言ってきかず、王常侍が困っていました。
そこへ陸文昔が帰ってきて湯浴みを手伝うと言います。
蕭定権は湯浴みしながら帰りの遅かった陸文昔に”どこに行っていた?”と尋ねました。
陸文昔は”ある昔なじみの家に”と答えます。
”女子か?”と尋ねる蕭定権に、陸文昔は”殿方です”と答えました。
蕭定権は動揺しながらも”傷にしみるから湯はそっとかけろ”と別なことで文句を言ってごまかすのでした。
陸文昔は蕭定権に、張陸正への手紙を代筆させたのは万一の時に私に罪を着せるためですねと言います。
蕭定権はそなたに天分があったからだと言いますが、陸文昔は私の本当の天分をまだご存じないと言い返しました。
それを聞いた蕭定権が“今日のそなたは以前とは……”と言いかけると、陸文昔は“変わったのは私ではありません”と言って言葉を遮ります。
そして陸文昔は”たとえどんなに傷痕が残ろうともどうか清廉で情熱を持つことを忘れず”にと言うのでした。
その後、湯をすくおうとして袖が濡れた陸文昔はたすき掛けをします。
陸文昔のたすき掛けの仕草を見た蕭定権は見覚えがあると感じました。
その時、王常侍が朝議に遅れると声をかけに来ます。
52話の感想
いつも陸文昔が辛い時に現れる蕭定楷が素敵です。
でも陸文昔に想われていないのが切ないですね。
娘のために縁談を断ると言っていた張陸正ですが、結局保身のために蕭定棠に嫁がせるなんて!
今回もこれで逃げ切られてしまったら陸文昔は本当にやり切れないですよね。
顧内人が陸文昔であることずっとに気づかなかった蕭定権が、ここで突然たすき掛けの仕草で気づきそうになるとは(笑)
他にもわかりそうなポイントはあったと思うのですが……。
53話のあらすじネタバレ
朝議で皇帝は陸英の件を切り出しました。
皇帝は、皇太子の婚姻に合わせて特赦を与えるつもりで調査を待っていたが、報告が届いた時には陸英はすでに亡くなっていたと事実を述べます。
そして皇帝は、当時政務を代行していた蕭定権に陸英父子を死罪にした理由を問うと言いました。
蕭定権は李柏舟の処刑に際し、その父母、妻の三族も死罪としましたと答えます。
皇帝から陸英は確かに三族だったのかと問われた蕭定権は、私には定かではありませんと答えました。
それを聞いた皇帝は族譜を出したのは張陸正かと尋ねます。
張陸正が口ごもったので、皇帝は再び蕭定権に陸英が三族かどうか断定できぬのかと尋ねました。
蕭定権が不明だと答えると、皇帝は調査のために陸英の故郷に使者を送る起草をするように命じます。
ところが起草を担当する役人が10日間の休暇をとっていることがわかり、皇帝は戻ったら起草するようにと言いました。
それを聞いた何士釗はこんな大事なことを棚上げするおつもりかと声を荒げます。
そして何士釗は部下に李柏舟の族譜を持ってこさせました。
それを見た皇帝は張陸正に、そちの作った罪状の根拠を説明せよと言って族譜を投げつけます。
皇帝は今日はこれで散会にすると言って帰ろうとしますが、張陸正はひざまずいて陸英を李柏舟の三族に加えたのは自分だと自白しました。
振り向いた皇帝に向かって張陸正は、しかし族譜の改ざんは私の本意ではなく、ご意向に沿ったものですと言います。
”意向?”と聞き返す皇帝に張陸正は”皇太子です、証拠もあります”と言って蕭定権の親書を差し出しました。
慌てて”私は書いておりません、偽物です”と言う蕭定権に、皇帝は”自分の目で確かめよ”と言って親書を投げてよこします。
それを見た蕭定権は押していないはずの皇太子の印が押されていることに驚きました。
呆然とする蕭定権の手から親書を取り上げて読んだ何士釗は”陸英はこんな恥知らずに娘を嫁がせようとしていたのか”と嘆きます。
その言葉を聞いた蕭定権は先ほど見たたすき掛けの仕草は、盧世瑜の屋敷に引っ越しの手伝いに来ていた陸文昔を遠くから見た時の仕草と同じだと気づくのでした!
蕭定権は自分の命だと認めますと言って冠を置いて部屋を出て行きます。
その姿を見た何士釗が皇太子を廃すよう大声で訴え、外で立ち聞きしていた蕭定棠はほくそ笑むのでした。
一方、蕭定権の屋敷には朝議での出来事を聞いた長安が陸文昔を逃がすために駆けつけていました。
しかし陸文昔は蕭定楷に迷惑がかかると言って長安を帰らせます。
その直後、王常侍が配下を連れて陸文昔の部屋に踏み込んできました。
王常侍が陸文昔を捕縛させたところへ蕭定権が帰ってきます。
蕭定権は王常侍たちに手を離すように命じ、自分で陸文昔に問いたいと言いました。
王常侍たちが出て行くと蕭定権は陸文昔の顔を改めてまじまじと見てから縄を解きます。
陸文昔は捕縛されて乱れた髪を整えたら取り調べに行きますと言いました。
蕭定権は陸文昔の髪を整えてやりながら万一の時はそなたを見捨てようとしたと白状し、それをしたら悔いるだろうか何も思わないだろうかと想像したと言います。
また蕭定権は自分が見捨てて裏切った者は1人ではないが、そなたは他の者と違うのか特別なのかと考えたと言いました。
その時、李重夔が兵を引き連れてきた音が聞こえます。
蕭定権は”悔いはない、わびも言わぬ、償いもせぬ”と言って陸文昔の髪に鶴の飾りのついたかんざしを挿しました。
その直後、李重夔の兵が蕭定権を拘束します。
53話の感想
罪を蕭定権になすりつけて自分は逃れようとする張陸正は本当に悪どいですね。
そして、とうとう蕭定権が顧内人が陸文昔だったことに気づきました!
でも、何もかも後戻りできない状態になってしまっていますよね……。
どうしてもっと早く気づけなかったのかと思ってしまいます。
54話のあらすじネタバレ
朝議での話を聞いた顧思林は皇帝に謝罪に行きました。
顧思林は、蕭定権は妹が残した唯一の子であり、もし守れなければあの世で妹に合わせる顔がないと言って寛大な処置を求めます。
その言葉を聞いた皇帝は蕭定権の取り調べを李重夔に命じたのは、宗正寺や刑部に比べて自分が手心が加えやすいからだと説明しました。
そして皇帝は顧逢恩はまだ独り身だったなと言って急に話題を変え、爵位を継ぐ者が途絶えることは見過ごせないと言います。
続けて皇帝は顧逢恩を都に呼び戻して妻を娶らせたらどうかと提案しました。
顧思林は話をはぐらかされたことを不満に感じながらもなんとか礼を言って部屋を後にします。
その頃、蕭定権の屋敷では李重夔が部下たちに、あの夜外出した平民も拘束するようにと命じていました。
それを聞いた蕭定権は、暗にもし彼女を拘束したら自分は自害すると言って李重夔を脅します。
李重夔は仕方なく陸文昔の拘束を諦めました。
その後、兵たちによって蕭定権の金庫がこじ開けられ、奥に1本の巻物が隠されているのが見つかります。
開いてみるとそれは陸文昔が以前蕭定権のために描いた屏風絵を表装したものだったのです。
陸文昔は自分が捨てた絵を蕭定権が拾って大切に保管していたことに驚くのでした。
隠されていたものがただの絵だったことを確認した李重夔は帰って行きます。
部屋に残された陸文昔は屏風絵を持ったまま1人で涙を流すのでした。
そこへ長安が来て陸文昔に、長州でもどこでも好きな所へお連れしますと言います。
陸文昔がそれは”蕭定楷から?”と尋ねると、長安は”いいえ、皇太子です”と答えました。
この時すでに連行されたと思われていた蕭定権ですが、実は屋敷の脇に停めた馬車の中から陸文昔が無事に屋敷を出るのを密かに見守っていたのでした……。
同じ頃、蕭定楷は蕭定棠の屋敷を訪れ、”皇太子の件で兄上は張陸正と何か?”と尋ねていました。
蕭定棠がとぼけていると、蕭定楷は急に庚帖に書いてあった張陸正の次女の干支を言い始めます。
慌てた蕭定棠は屋敷の者たちを下がらせ”一体何を知っている?”と問い詰めました。
蕭定楷は笑って偶然張陸正の使いに会っただけだと言いながらも、もし義姉上が知ったら……と意味深なことを言うのでした。
その時、2人に参内するようにとの知らせがあります。
陳常侍は蕭定棠に皇帝の部屋に入るように言い、蕭定楷を別の場所へと案内しました。
皇帝は蕭定棠にひざまずくように言い”中秋の宴の後に朝臣と密会したか?”と尋ねます。
蕭定棠は皇帝の態度に恐れをなして張陸正と会ったことを白状しました。
皇帝は”張陸正が朝議で皇太子を売るように仕向けたのはお前の仕業としか思えない”と言って、何を話したのかと問い詰めます。
蕭定棠は”皇太子の父上への態度が許せなくて……”と言い訳しました。
皇帝は蕭定棠の頬を打ち、”愚かなまねを”と言います。
一方、陳常侍が蕭定楷を連れて行ったのは、蕭定権が軟禁されている場所でした。
陳常侍は名目上は皇太子の取り調べになっているが、皇帝は蕭定楷に蕭定権の安否確認をしてほしいのだと伝えます。
蕭定権は昼食も夕食も食べていないとのこと。
蕭定楷は扉の外から蕭定権に”どんな料理がお好みですか?”と呼びかけました。
返事はなく、蕭定楷は仕方なく”ゆっくりお休みに。明日また参ります”と言って帰るのでした。
また、顧思林不在の戦地では楊盛が兵舎に女子を連れ込んだ兵たちを厳しく罰していました。
顧逢恩はその様子を見て、父上がいないと我が物顔だなと不満を口にします。
女子たちも連行された後、楊盛はまだ香のような香りがすることを気にしました。
実はその香りは顧逢恩の甲冑から漂っていたのです。
楊盛は香を焚くことは禁じたはずだと言いますが、顧逢恩は焚いてはいないが紙に包んでいたものの香りが甲冑に移ったのだと言い訳しました。
また、顧逢恩はこの香は李明安と偶然市場で会った時に贈られた物だと言います。
しかし楊盛は、李明安からもらったものだと言えば大目に見てもらえると思ったのかと言って、顧逢恩を連行するように命じたのでした。
54話の感想
皇帝は本当は蕭定権と顧氏のことを考えているようですが、それが顧思林にはちゃんと伝わってないような気がします。
このことで事態が悪い方向に行かないといいのですが……。
そして、陸文昔もやっと蕭定権の想いに気づいたようですが、もう手遅れですね。
もとはといえばあの時、蕭定権が陸文昔の屏風絵を受け取っていればここまでこじれなかった気がします。
また、皇帝も蕭定棠の性格の悪さに気づいていたなら、都に滞在することを許さなければよかったのにと思ってしまいました。