『刑事ゼロ』は、沢村一樹が”記憶を失ってしまった刑事”として、時におもしろおかしく時にシリアスに事件を解決していくドラマ。相方となった瀧本美織とのコンビ力も抜群。ビジュアルも演技力も文句なしの二人が、本格ミステリーを繰り広げていく様はネットでも大好評でした。ここでは、そんな『刑事ゼロ』の感想や考察をお伝えします。
『刑事ゼロ』第1話のあらすじ
主人公の時矢(沢村一樹)は、凄腕のベテラン刑事。
時矢はある時、凶悪殺人犯を建物の屋上へと追い詰めました。
屋上で犯人と揉みあううちに、なんと、時矢は屋上から転落してしまいます。
すぐ下に貯水プールがあったため、一命を取り留めた時矢。
しかし、目を覚ますと20年分の記憶を失っていて……!?
『刑事ゼロ』第1話の感想・考察
ゼロからスタート!
『刑事ゼロ』の第1話は、2時間スペシャルということもあり、とても見ごたえがありました。
ドラマの内容は”本格ミステリー”という感じなので、ミステリー好きの人は楽しめたのではないでしょうか。
主人公の時矢が記憶を失ってしまい、刑事としてゼロの状態から再スタートをするという展開が新鮮で面白かったです。
時矢本人は”ゼロ状態”だけれど、周りは”凄腕の時矢”だと思って接するという温度差が笑えました。
そして、刑事としての知識や常識を失ったからこそ、斬新なアプローチで事件を解決に導くことができる、という構成も見事だったと思います!
斬新な設定が面白い
主人公の時矢(沢村一樹)の設定が斬新でした。
20年間の記憶を失ってしまうと同時に、“研ぎ澄まされた五感”を手に入れるという設定。
一度見ただけの地図を完璧に覚えたり、嗅覚も動物並みに……。
特に、他人の不倫関係まで直感で分かってしまって「あ。お二人デキてます?」と悪気なく聞いてしまうところは面白かったですね。
まるで、空気を読まずに思ったことを口に出してしまう小さな子供のようでした。
記憶を失う前がシャキッとしていて格好良かったからこそ、そのギャップに笑えました。
そして何と言っても、記憶を失う前と後の演じ分けがうまいんです!
他の登場人物も良い!
時矢の相方になったのは佐相智佳(瀧本美織)。
智佳は、記憶を失ってしまった”今の時矢”にはピッタリの相方だと思いました。
というのも、智佳は、時矢が過去に担当した事件の調書を全て読み込んで暗記しているほどの時矢ファン。
なので、時矢が刑事の記憶を失くしていても、時矢を補助することができる存在なんですよね。
記憶を失った刑事がどうやって仕事をするの?という疑問を、解決&納得させてくれる智佳のキャラ設定が巧いです!
今後は時矢の秘密が周囲にバレないように、二人がおもしろおかしく奔走していくのではないでしょうか。
その他に、個人的に注目していたキャストは横山だいすけ。(刑事役)
『お母さんといっしょ』を見ていたママさん方は、みんな注目していたのではないでしょうか!
久しぶりにだいすけお兄さんをテレビで見ましたが、“だいすけお兄さん感”はあまりなかったですね。
ちゃんと刑事っぽくて、”俳優として新たに頑張っている”としみじみ感じました。
事件の題材が新鮮
事件の内容も見ごたえがありました。
第1話で、見立て殺人の題材として出てきたのが【源氏香】。
連続殺人の死体の近くには必ず“図”が置かれていて、最初は全く意味が分からなかったこの“図”が、実は【源氏香図】であると判明します。
https://twitter.com/mediumkarare/status/1083323696243077120
私は【源氏香】を初めて知りましたが、香りが好きなので「この遊びやってみたい」と思いました。
また、52種ある図がそれぞれ“源氏物語”の章?に当てはまるというのも面白いです。
私は源氏物語を詳しく知らないのでサラッと聞き流してしまった部分もありましたが、源氏物語を知っている人ならもっとドラマを楽しめたのだろうなと思うと羨ましいです。
また、最初は関連性がないと思われた別々の事件が実は繋がっていたという流れも、王道ながらも楽しめる展開でした。
事件が繋がっていると気づいたキッカケは、新・時矢の“研ぎ澄まされた嗅覚と視覚”。
時矢は、どちらの事件の証拠品も「同じ香りがする」と気づき、どちらの事件の関係者も“香に関する本”を所持していたと気付きます。
時矢の”研ぎ澄まされた五感”という設定がただ斬新なだけではなく、ちゃんとドラマに生かされているのがいいですね。
その後、20年前に【源氏香】で遊んでいたとあるグループが、連続殺人のターゲットになっていると突き止めます。
この一連の流れが本当に”本格ミステリー”なので、ミステリー好きの方は楽しめること間違いありません。
時矢は完全に記憶を失ったわけではない!?
時矢の叔父さん(医者?)によると、時矢は20年間の記憶を丸々失っているわけではなくて、一部の記憶を意図的に閉じ込めている状況とのこと。
その裏づけとして、時矢はスマホを普通に操作していたし、”看護婦、ではなく看護師”と呼んでいました。
さらに、時矢が警察になりたての頃につけていた日記には“5条”が書かれているのですが、時矢は、記憶を失ってしまっても”5条”の内容を全て実行していたんですよね。
“5条”のくだりは、時矢は記憶を失っても刑事としての根っこの部分は変わっていないと分かる一幕でした。
“5条”の部分を後半に持ってくるドラマの構成もとてもよかったです。
なぜ時矢は意図的に記憶を封じ込めているのか、その謎が今後少しずつ解明されると思いますし、次回も楽しみです。
『刑事ゼロ』第1話の視聴率
『刑事ゼロ』第1話の視聴率は14.7%でした。
現段階では、今クールのドラマの中でトップの視聴率です。
月9や、人気のシリーズ物を押さえて視聴率1位とはすごいですね!
内容はもとよりネットの評判も良かったので、このまま高視聴率を保っていくのではないでしょうか。