西島秀俊と内野聖陽のW主演のドラマ『きのう何食べた?』の1話が放送されました。
ゲイであることを周りに知られたくないクールなシロさんと、ゲイであることをオープンにしたい大らかなケンジ。
対照的な二人が折りなす日常は、ほのぼのするエピソードが満載です。
そんな『きのう何食べた』1話の見どころと感想をお伝えします。
『きのう何食べた?』の作品概要
【放送】
初回2019年4月5日(金)放送
毎週金曜日の深夜0:12~
【原作】
よしながふみの同名漫画(モーニングKC刊)
【キャスト】
西島秀俊、内野聖陽、田中美佐子、山本耕史、マキタスポーツ、磯村勇斗
『きのう何食べた?』1話のあらすじ
筧史朗(西島秀俊)は、小さな法律事務所で働く独身男性。毎日定時で退社し、スーパーで買い物をして夕飯を作るのが日課です。激安品の情報は常に頭に入っており、月の食費を2万5千円に抑える倹約家でもあります。
そんな史朗と毎日夕飯を共にするのは、美容師の矢吹賢二(内野聖陽)。二人は男性同士のカップルで長年同棲をしています。
倹約家の史朗とは対照的に、お金には無頓着な賢二。ハーゲンダッツのアイスをコンビニで定価で買ってきたことを史朗に叱られてしまいます。
史朗の案件
現在史朗が受け持っているのは、離婚した夫婦の案件。依頼人の今田聖子は、別れた夫のもとにいる子供に会いたいと願うあまり、深夜の2時に子供に会いに行ってしまいました。
本来であれば、月1の面会が裁判所によって認められていますが、聖子が非常識な行動を取ったことで不利な状況に……。
案の定、別れた夫は”月1の面会でさえ会わせない”と言います。「そこを何とか」と食い下がる史朗でしたが……!?
『きのう何食べた?』1話の見どころ
オープニングが可愛い!
ドラマのオープニングは、史朗(以下シロさん)が料理をしている姿を、ケンジが録画撮影しているというスタイル。
シロさんを映しながら、ちょいちょい自分も映り込んでシロさんにちょっかいを出すケンジが可愛いです。シロさんの反応も、本当に素で笑っているのかな?というぐらい自然でした。
シロさんを演じる西島秀俊も、インタビューで「ケンジがチャーミングでかわいい。寝る前にも内野(ケンジ役)さんのことを考えています」と語っていました。そんなインタビューの内容からも、シロさんの笑顔は自然とこぼれ出ているものなのだろうということが窺えますね。
美味しそうな料理の数々
ドラマ内で作られる料理の一番の魅力は、どの料理も手間をかけていないのに美味しそうだということ!
特に、“塩鮭とごぼうの炊き込みご飯”は、まな板いらずでお手軽に作れそうです。具を入れたら、あとは炊飯器にお願いするだけなので失敗をしなさそうな点も◎。
理論立てて考えられた献立と、男性ならではの豪快さが良い具合に描かれており、見ていて気持ちの良い料理シーンでした。ネットでも”作ってみたい”という声が多いですね。
詳しいレシピが知りたいという方に朗報!ドラマに出てくるレシピの本が出版されています!ぜひ、参考にしてみてはいかがですか?
ほのぼのした中にも切なさが……
倹約家のシロさんに「シロさんってなんていうか……お金が好きだよね」と言うケンジ。
するとシロさんは「子供に面倒を見てもらう将来がない俺らゲイにとって、最後に頼りになるのは金だろ」と言葉を返します。ほのぼのした日常の中にも、ゲイの方のこういう思考や悩みが自然と描かれており、ハッとさせられます。
また、客にゲイをカミングアウトしたケンジに対して、シロさんが激怒するシーンも深く印象に残りました。
シロさんは自身がゲイであることを周りに知られたくないと思っています。それなのに、ケンジが客にゲイのカミングアウトをしただけでなく、夜の話までしてしまったものだから激怒。
この時のケンジの言い分はとても胸に刺さりました。
「でも、うちの店の店長は、お客さんに自分の奥さんや子供の話をするよ。なんで俺だけ、自分と一緒に住んでる人の話を誰にもしちゃいけないの?」
周りの人は当たり前のように話しているのに、自分だけが話せない。それは確かに苦しいことです。涙ながらに訴えるケンジの苦しみが画面ごしに伝わってくるようでした。
少しシリアスな空気が流れた……と思いきや、シロさんは「さ。飯の支度しよう」と一言。「あ、ごまかした」というケンジですが、シロさんなりの和解の仕方なのかなとも思いました。さっきまでのシロさんの怒りが少しも残っていなかったですし。
ドラマ全体を覆うほのぼの感と、時折り織り込まれるシリアスな部分のバランスがとても絶妙だと思います。
『きのう何食べた?』1話のネタバレ感想
ほのぼのした日常感は原作そのままで、さらに演じるお二人も原作漫画からそのまま飛び出したかのような風貌で驚きました。しかも、見た目がそっくりなだけではなく、細かい言動までもが想像していた通りで、役作りの綿密さにも感心しきりです。
たとえば、ケンジが炊き込みご飯をおかわりしようとするけど「肥えるからダメ」と言われてしまったシーン。
シロさんの気をそらした隙にシロさんのご飯を奪って食べようとしたり、「じゃあこれ全部いい?」と言いながらオカズを全部食べようとするケンジは、想像していたケンジそのものでした。
笑いながら突っ込みを入れるシロさんも本当に自然で、ほのぼのしたやり取りをずっと見ていたいと思いました。
それから、最後のハーゲンダッツのくだりも面白かったです。太るから食後にアイスは食べないというシロさんですが、ケンジの無言の可愛い圧に負けたのか、結局食べるシロさん。
ソファでくっつきながら、アイスを食べる二人の姿が微笑ましかったです。”ひょん”についての食い違った二人の会話がまた面白くて、見ていて顔がほころんでしまいました。
シロさんは意外と気遣い屋
普段はクールなシロさんですが、ところどころでケンジへの細かい気配りが感じられます。
美容師のケンジに「手が命だろ、腱鞘炎になったらどうすんだ」と言って重い荷物を持たせなかったり、接客業のケンジを気遣って、料理ににんにくを使用するのは休みの前日だけにしたり。
一見するとケンジの方が女性らしさを持っているように見えますが、シロさんはケンジとはまた違った気遣いができる人だなという印象を抱きました。
そんな二人の日常をこれからも見守っていきたいですね!
ドラマ『きのう何食べた?』1話の視聴率は3.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)同枠で放送された『フルーツバスケット』が初回2.1%ということで、本作は期待の出来るスタートを切りました。