【孤城閉〜仁宗、その愛と大義〜】14話・15話・16話のあらすじとネタバレ感想。苗心禾が公主を出産し、その大赦により梁元亨は罪が許され梁懐吉という新たな名を授けられます。そんな中、大臣らは世継ぎがいない憂いばかりを口にし、養子を取るよう趙禎に迫り……。
14話のあらすじネタバレ
苗心禾が公主を出産し、その大赦により梁元亨(幼い宦官)は罪が許されました。
梁元亨本人から反省の弁を聞いた曹丹姝は、同じ間違い(皇帝の名を出す大罪)が起きないようにするため、梁懐吉という新たな名を授けます。
その頃、梁懐吉の兄である梁元生は「弟が売り飛ばされた」と役所に訴えていました。
一方で、趙禎は公主の誕生を喜んでいましたが、大臣らは世継ぎがいない憂いばかりを口にし、養子を取るよう趙禎に迫りました。
そればかりか、苗心禾の昇格を反対する声もあり、趙禎は苛立ちが募ります。
そんな時、曹丹姝が趙禎に会いにきました。
心が乱れている趙禎は「養子の件を探りにきたのか」と決めつけます。
曹丹姝は、探りに来たのではないし、養子の母になろうとも思っていないと答えました。
「だったら何をしに?」
「何をしに……?私は陛下の何なのですか」
曹丹姝はつい、陛下は私を皇后として娶っただけで、妻としては望んでいないのでしょうと言い放ってしまいます。
曹丹姝が去った後、趙禎は気晴らしに庭へ出かけました。
すると、教坊の踊り子たちが演目の練習をしていました。
踊り子のひとりである張妼晗(以前にウサギが死んで泣いていた少女)は趙禎に気づくと「ずっとあなたを探していた」と言い、私を覚えていますかと尋ねます。
趙禎は覚えていないと答え、張妼晗に自分の外套をかけて立ち去りました。
そのやり取りを見ていた教習女官の賈玉蘭は、張妼晗に対する趙禎の好意を見抜きます。
その頃、曹丹姝は部屋で趙禎からの罰を待っていました。
そんな彼女を心配した張茂則は、口実をつけて曹丹姝に会いに行き慰めます。
14話の感想
ウサギの少女が、大人の女性に成長して再登場しました!
彼女の趙禎に対する振る舞いは普通なら無礼にあたりますが、趙禎は寛容なので少しも咎めませんでしたね。
むしろ、子供のような彼女の振る舞いに好感を抱いていたようにも見えます。
趙禎は彼女を覚えていないようですが、外套をかけてあげていたことから、彼女を気に入ったことは間違いなさそう。
また、待望の子どもが生まれて趙禎はさぞ嬉しかっただろうに、その喜びに水をさす大臣たち……。
趙禎が苛立つのも分かりますし、苛立ちを発散する場がないのも大変だとは思いますが、八つ当たりされた曹丹姝がかわいそうでした。
そして、そんな彼女を心配して慰める張茂則が切ない。
でもいつか、曹丹姝への許されない想いが抑えきれなくなってしまうのではないかと心配です。
15話のあらすじネタバレ
弟が役人に売り飛ばされたと訴える梁元生からの手紙を受け取った韓琦は、この一件を調査しました。
その結果、不正の証拠が挙がった役人たちのほとんどが呂夷簡に重用されていることが判明し、呂夷簡は左遷されます。
そんな中、公主・徽柔の百日祝の宴が開かれることになりました。
踊り子の張妼晗は主役として趙禎の前で演目を披露するはずでしたが、前日になると、「陛下は私を覚えていなかった。だから踊りたくない」と教習の賈玉蘭にダダをこねます。
百日祝の当日。
養子のことでケンカして以来、曹丹姝とギクシャクしている趙禎は、宴の席で自ら曹丹姝に情を示します。
しかし、曹丹姝の反応は事務的でした。
いくつかの演目が終わり、張妼晗たちの番になりますが演目は始まりません。
教習の賈玉蘭は、「主役の女子が聞き分けがなく、踊ることを拒否しているので演目を披露できません」と謝罪しました。
曹丹姝は寛容に処理し、罰を与えることはしませんでした。
すると、趙禎は「その聞き分けがない女子とは、この前、庭で踊っていた張妼晗か?」と尋ねます。
賈玉蘭は趙禎のこの言葉から、張妼晗に特別な感情があるのだろうと確信しました。
その夜、賈玉蘭は張妼晗を連れて趙禎のところへ向かいます。
慈悲深い趙禎ならば、軽率に謁見を申し入れても処罰はしないだろうと踏んでのことでした。
その頃、趙禎は曹丹姝に会いに行き機嫌を取ろうとするものの、曹丹姝は相変わらず冷淡でした。
趙禎が怒って立ち去った後、曹丹姝は侍女の話を聞いて、自分があまりにも堅苦しいのではないかと反省します。
一方で、趙禎に謁見することを許された張妼晗は、昼間に舞わなかった理由を説明した後、「私は陛下との出会いが一番大切な記憶です。陛下は本当に私のことを忘れたのですか」と聞きました。
趙禎は「これからは忘れない」と答えます。
そこへ、曹丹姝がやって来ました。彼女は趙禎と和解しに来たのです。
15話の感想
唐突な踊り子たちの争いに笑ってしまいました。
女の争いがないノンストレスのドラマも好きですが、ドロドロの諍いも、それはそれで面白いです(笑)
曹丹姝は素敵な女性ではあるのですが、少し強情な気もします。
そして趙禎はおそらく、張妼晗や苗心禾のように愛情を素直に示してくれる女性が好みなのではないかな?
曹丹姝自身、堅苦しい自覚はあるようですが、皇后という立場だからどうしようもないですよね。
16話のあらすじネタバレ
趙禎は賈玉蘭と張妼晗を退出させ、曹丹姝と2人きりになりました。
その直後に地震が発生し、曹丹姝は趙禎の身の安全を第一に考え、各所に的確な指示を出します。
その姿を見た趙禎は、亡き太后と重ね合わせるのでした。
宰相の呂夷簡が左遷されてからというもの、朝廷がうまく機能しておらず、趙禎は師の晏殊に意見を求めます。
晏殊は官史ひとりひとりには長所と短所があり、時と場に応じて使い分けるようにと助言しました。
一方で韓琦は、書状を届けにきた幼き宦官・梁懐吉を気に入ります。
賈玉蘭は不倫相手の官史・夏竦に、才知もなく思慮分別がなさすぎる張妼晗では趙禎に気に入られないのではないかと相談します。
しかし夏竦は、陛下は多くの女性を知りどんな女性でも手に入るのだから、才知よりも愛情と真心こそが重要だと断言しました。
そして、夏竦は、何かあったら楊懐敏に言づけするようにと言って賈玉蘭を見送ります。
16話の感想
趙禎は有能な曹丹姝の姿を見て、亡き太后の姿を重ね合わせていました。
それが今後、どういった方向に作用するのかが気になるところです。
良き政治パートナーとして曹丹姝を信頼するようになるのか、それとも女性として苦手意識を感じるようになるのか。
夏竦の言うとおり、趙禎は女性に対して素直な愛情を求めているように見えます。
それは、そういう女性像とは真逆の太后に育てられ、また抑えつけられてきた反動から来ているのではないでしょうか。
その点、無策で子どものような張妼晗は趙禎に気に入られやすいはず。
ただ、それはおそらく最初だけで、最終的には曹丹姝を愛するようになるのではないかと予想します。