【孤城閉〜仁宗、その愛と大義〜】47話・48話・49話・50話のあらすじとネタバレ感想。宮中で謀反とおぼしき騒動が起き、趙禎は反逆者の賊の討伐を命じます。董秋和は他の志願者たちとともに賊を捕らえに行きましたが、4人の賊のうち3人はすぐに死亡し、1人は取り逃がしてしまいました。
47話のあらすじネタバレ
坤寧殿(曹丹姝の宮)。
宮中で謀反とおぼしき騒動が起き、曹丹姝が警戒態勢を敷く中、張茂則が外の状況を報告しに来ました。
報告を聞いた趙禎は、反逆者の賊が少数だと判断して討伐を命じます。
偵察を申し出た董秋和は、他の志願者たちとともに坤寧殿を出て行きました。
しばらくすると、張妼晗が趙禎を探しに坤寧殿にやって来ます。
趙禎は張妼晗を抱きしめて落ち着かせた後、彼女を別室で寝かせました。
目覚めた張妼晗は、寝台の下に、崔白が描いた董秋和の絵が置かれているのを見つけます。
張妼晗はその絵を見て、2人が情を通わせていることを察するのでした。
その頃、董秋和たちは爆竹を使って賊たちの居場所を襲撃しました。
その部屋にいた賊の4人のうち3人を誅殺したものの、残りの1人を取り逃してしまいます。
趙禎の元には賊の所持品が届けられました。
その中には、曹丹姝の侍女 綾児が、賊の1人に宛てた手紙が何通もあったのです。
綾児は賊の1人と恋仲だったことを認めたものの、謀反のことは知らなかったと主張しました。
曹丹姝は、侍女が宮中の男性と情を通わせること自体が重罪だと怒り、掟に従って死罪にすると言い放ちます。
綾児が許しを求めていると、別室から戻ってきた張妼晗が「他にも私通している侍女がいるのでは?」と董秋和と崔白の私通を匂わせました。
趙禎はひとまず張妼晗を座らせた後、「綾児は謀反と無関係だろう」と結論を下します。
それというのも、趙禎は昨夜 坤寧殿に泊まりましたが、賊は坤寧殿ではなく福寧殿に火を放ったからです。
それに、もしも綾児が共犯ならば、趙禎を狙う機会は他にいくらでもあったはずでした。
しかし、掟にこだわる曹丹姝は自分の主張を通し 綾児を死罪に処しました。
47話の感想
曹丹姝が掟にこだわるのは、女性として愛されないなら せめて賢妻でなくてはならない、という思いからでしょうか。
その気持ちは分からなくはないですが、掟にこだわるのなら、同じく私通を犯した繯児や董秋和も本来は死罪なのでは??と思ってしまいました。
曹丹姝がお気に入りの子だけを見逃しているように見えてしまい、死罪になった綾児が少し可哀想でした。
趙禎と曹丹姝はお互いに思いやっているのに、なぜこうもケンカばかりなのでしょう。
張妼晗と趙禎の場合だと、本気のケンカにはなりません。
それはたぶん、張妼晗は趙禎に不満を言ったり反論する時でも、同時に愛情を示しているから。
たとえば以前、貴重な子羊3匹を料理に使って叱られた時「子羊3匹を使うことがそんなに問題ですか?陛下がお元気になるなら私の血だって捧げます」と愛を示しながら反論していました。
また今回も、外出禁止の命令に背いたことで趙禎に咎められましたが「陛下の無事がわかり悔いはありません」と愛を示しています。
このように、張妼晗は言葉で愛をしっかり示しているからこそ、趙禎も怒りを収めて本気のケンカにはならないのでしょう。
逆に曹丹姝は愛情を決して表面には出さないため、趙禎と本気の口論になってしまう。
やはり、愛情は言葉や態度に出さないと相手には伝わらないし、すれ違いの原因にもなってしまいますね。
48話のあらすじネタバレ
朝議では、夏竦をはじめとする大臣たちが張妼晗の昇格を求めていました。
危険を顧みず趙禎の元へ駆けつけた昨夜の張妼晗の行動が、称賛に値するというのです。
趙禎は昇格に応じず、疲れていることを理由に朝議を切り上げます。
朝議での出来事を知った徽柔は懐吉に、たとえ張妼晗が昇格して皇后になっても、自分は決して認めないと怒りをぶちまけました。
一方で張妼晗は、趙禎の子をみごもった蘭苕に、その子が産まれたら自らの子として育てると告げます。
趙禎は昨夜の賊の謀反は、邪教徒の弥勒教と関係があるのではないかと疑っていました。
そこで、賊退治のために貝州へ行く文彦博を呼びだし、弥勒教に関する書物を与えます。
楊懐敏は逃げた賊の1人を捕らえたものの、生け捕りにせよという曹丹姝の命令に背いて配下に殺させました。
それだけでなく、楊懐敏は謀反騒動が起きた日は当直だったにもかかわらず、務めを果たしていませんでした。
大臣たちは楊懐敏を糾弾する奏上文を提出し、それに目を通した梁懐吉は趙禎に報告します。
趙禎は、どうするべきだと思うか梁懐吉に意見を述べさせました。
梁懐吉は謀反騒動について自分の考えを話すうちに、曹丹姝が何者かに陥れられた可能性に行きつきます。
そして懐吉は、もしも謀反の一件を徹底的に調べれば、曹丹姝や宰相を巻き込むことになると気づいたのです。
そんな中 宮中では、絵師の崔白と通じている侍女がいるとの噂が広まります。
48話の感想
謀反騒ぎの一件において、張妼晗は特に何もしていませんがなぜか功績者になっています(笑)
おそらく、彼女を昇進させたい大臣たちの口実でしょう。
結局、曹丹姝を訪れようとしたのは楊懐敏で、その裏にいる黒幕は夏竦なのでしょうか。
楊懐敏は独断で動いている時もありますし、本気で夏竦に従っているのかよく分かりません。
49話のあらすじネタバレ
董秋和は趙禎に謁見し、絵師の崔白と想い合っていることを打ち明け 処罰を求めます。
そして董秋和は、趙禎に対する曹丹姝の深い愛情や、曹丹姝が内に抱える悲しみを代弁し、生涯 曹丹姝に仕えさせて欲しいとお願いしました。
趙禎はその願いを承諾した後、董秋和に張茂則への伝言を頼みます。
伝言を受け取った張茂則は、趙禎のその言葉が、手段を選ばず曹丹姝を守ろうとする自分への忠告だと知りながら、これからも彼女を守ると決意するのでした。
趙禎と酒を酌み交わす曹丹姝は、綾児を死刑にした件で処罰を求めます。
すると趙禎は、そなたは臣下である前に妻なのだから、過ちや面倒事は分け合おうと諭しました。
賊を平定して帰ってきた文彦博は、賊の平定を邪魔した夏竦を弾劾します。
別の大臣も、「夏竦は謀反騒ぎの件で楊懐敏を操っていた。楊懐敏は左遷されましたが、それだけでは不十分です」と趙禎に訴えました。
趙禎が聞き流すと、その大臣は今度は蘇舜欽を都に戻してはどうかと提案。
趙禎は夏竦については何も触れず、蘇舜欽の件は検討すると告げました。
その頃、張茂則は張承照を取り調べていました。
張承照の部屋からは五石散や催情香といったヤバいものまで見つかります。
張茂則は張承照の罪を許す代わりに、これらの品の出どころや翔鸞閣(張妼晗の宮)との関わりを洗いざらい話させました。
49話の感想
趙禎の警告に気づいてもなお、曹丹姝を守ると誓う張茂則の愛が重い……(涙)
いつか張茂則の想いが露呈してしまった時、たとえ張茂則の一方的な想いだとしても、曹丹姝を陥れたい者たちは密通を疑うでしょう。
ゆえに、張茂則の行動は、曹丹姝を守っているように見えて危険と紙一重な気もします。
趙禎と曹丹姝はまたしてもギクシャクしそうでしたが、趙禎のほうから歩み寄りました。
きっと、董秋和が曹丹姝の本心を趙禎に伝えてくれたおかげですね。
2人の距離がようやく縮まり、これからは穏やかな夫婦時間を過ごせると良いのですが。
50話のあらすじネタバレ
曹評が徽柔に贈った詩の内容を知った趙禎は、曹評が徽柔を誘惑していると感じて激怒します。
趙禎はすぐに、徽柔と李瑋の婚約を朝議で正式発表しました。
大臣たちは賛同した後、夏竦のこれまでの悪事を言い連ねて罷免を求めます。
趙禎はその場では保留としましたが、夏竦への糾弾が相次いだため左遷を決定しました。
朝議後、張茂則は趙禎に、夏竦が塩の密売にも関わっていたことを報告します。
すると、趙禎は「好き嫌いで決めず、公平に処理するように」と忠告しました。
結局、夏竦は病で都にとどまることになり、夏竦は賈玉蘭に「張妼晗の昇格が厳しくなれば、蘭苕は皇后に取り入るだろう」と言葉を残します。
張承照は張茂則の言いつけに従って蘭苕を探し、わざと「瑶瑶公主が死んだ日に逃げた女官を、張茂則が宮中に連れ戻した」と教えました。
蘭苕は急いでその女官を見つけ、女官に盗みの罪を着せて処罰しようとします。
そこへ、張茂則がやってきて女官を助けました。
50話の感想
張茂則の顔色が悪いように見えるのは気のせいでしょうか。
かつての彼は、曹丹姝への気持ちはあれど、独断で動くようなことは少なかったように思います。
それがここに来て、曹丹姝を守るために動くことが増えてきました。
そんな彼の行動が、趙禎の怒りを買ってしまうのではないかと心配です。
一方の夏竦はそろそろ退場でしょうか。
どちらかと言えば悪寄りの立ち位置でしたが、極悪人というほどでもなく、個人的にはけっこう好きなおじさんでした。
終盤になって退場者が増えていくのは、歴史ドラマの宿命ですね。