【孤城閉〜仁宗、その愛と大義〜】57話・58話・59話・60話のあらすじとネタバレ感想。曹家への疑念や、大臣たちからの立太子の諫言により、趙禎は心労が積み重なっていきます。曹丹姝は、そんな趙禎を慰めようとしますが……。
57話のあらすじネタバレ
徽柔と曹評の密会により曹家に疑念を抱いた趙禎は、曹家の監視を続けさせました。
また、太子を立てるよう諫言する奏状が山積みとなり、趙禎の心労が重なります。
そんな趙禎に粥を届けに来た曹丹姝は、趙禎が立太子の件で精神的に参っている様子を見て「私にとっては太子よりも国よりも、陛下が一番大切です」と伝えました。
しかし趙禎は信じず、「朕が死ねば宋実が皇帝となり、養母であるそなたは太后になる。おまけに、そなたの甥（曹評）は徽柔の心を奪い、徽柔は朕をだますように……」と嘆きます。
曹丹姝は「私や曹家を疑うなら殺しても構わない、でも徽柔のことは信じられるはずです」と慰めました。
その後、趙禎は徽柔のもとへ。
徽柔は「父上はみんなに反対されても張妼晗を寵愛したのに、なぜ私は曹評と一緒になってはいけないのか」と訴えます。
そう言われた趙禎は、曹評に一度だけ機会を与えるべく彼を呼び出し「徽柔を娶りたいか」と問いかけました。
曹評は「滅相もございません」と答え、今後は二度と徽柔に会わないから曹家を許してほしいと嘆願します。
徽柔はこのやり取りを離れた場所で聞いていました。
曹評が去った後、徽柔は趙禎に、趙禎が権力で曹評をねじ伏せたのだと言い、もしも曹評を潰すようなことがあれば、その時は自分も死ぬと言い放ちました。
徽柔の言葉が引き金となり倒れてしまった趙禎は、張茂則を宮中に呼び戻すよう命じます。
そんな中、徽柔が自殺騒ぎを起こしました。
梁懐吉が助け出したものの、徽柔はその後も荒れ続けます。
そんな彼女に梁懐吉は本音を話しました。
「私にとって公主はかけがえのないお方。これからも、公主が悲しい時はそばで支え、楽しい時は共に笑いたい。公主の影になってお仕えできれば幸せです」
倒れた趙禎が目覚めないため、最終手段として頭に鍼を打つことになりました。
侍医が鍼を打っている間、曹丹姝は趙禎の体が動かないように押さえ、張茂則も補佐しました。
目覚めた趙禎は錯乱状態に陥り、曹丹姝と張茂則が自分を殺そうとしたに違いないとパニックになります。
57話の感想
趙禎は心身ともにヤバそうですね。
愛する人を次々と亡くし、大臣からは立太子を迫られ、娘の徽柔にも反抗され、さぞかし精神的にまいっていることでしょう。
趙禎が曹丹姝と張茂則の謀反を疑ったのは、本心からではなく錯乱状態だったからだと思いたい😢
でもたぶん、心のどこかで2人を疑っていたからこそ、錯乱状態に陥った際に その疑いが表面化したのでしょう。
どちらにせよ、謀反を疑われた曹丹姝はかなりショックだったはず。
これでまた、曹丹姝と趙禎の間に溝が生じたかと思うとつらい展開です。
それにしても、曹評があっさりと身を引いたのが拍子抜けでした。
大した覚悟もないのに、なぜ徽柔に言い寄り、密会までしたのか😢
一方、徽柔と梁懐吉の関係がとても素敵です。
梁懐吉の徽柔への言葉は、半ば告白のようにも聞こえました♡
58話のあらすじネタバレ
病に伏せる趙禎のもとへ駆けつけた徽柔は、趙禎にひどい言葉を浴びせたことを謝り、ここに残って趙禎の世話をすることにしました。
趙禎は張茂則にも自分のそばで仕えるよう命じます。
一方、趙禎の言動に傷ついた曹丹姝は、趙禎の回復を祈りつつも距離を置いていました。
徽柔はそんな曹丹姝を訪ね「父上を許してあげてほしい」とお願いし、趙禎の所へ連れて行きます。
趙禎と曹丹姝は庭園で和やかに過ごしました。
そんな2人の姿を眺めながら愛について考えた徽柔は梁懐吉に、曹評のことはもう愛していないと語ります。
徽柔は“心の一部”しか与えてくれない人を愛することはできないと悟ったのです。
そして同時に、自分を決して見捨てないたった1人の人、梁懐吉がいてくれることに気づいたと話します。
梁懐吉は「私のような者は……」と動揺し、自分は徽柔の影でいられれば それだけで幸せだと口にしました。
すると徽柔は、自分の影を地面に映しながら「影はどこにある？」と尋ねます。
梁懐吉は見えたままに「足元にあります」と答えると、徽柔は自分の胸に手を押し当て「懐吉（影）はここにいる」と言うのでした。
一方の大臣たちは、狄青将軍の異例の抜擢に不満を抱き糾弾を続けていました。
狄青は病ということもあり都を離れることを申し出、狄青の代わりに韓琦が都に戻されることに。
また、大臣らは趙禎に立太子を急かし続けていました。
時は流れ、国士監で科挙の試験が行われます。
趙禎は修辞に重きが置かれ政策論が軽視されている科挙の体制を変えるため、また、学士の間で主流となっている難解な文体を一新して平易で実用的な文章を基盤にするべく、欧陽修を科挙の試験官に任命しました。
58話の感想
やはり、趙禎が曹丹姝たちの謀反を疑ったのは 錯乱したせいだったようです。
だとしても、曹丹姝は傷ついたでしょうね。
趙禎の言動が許せないわけではなく、ただただ悲しくてショックなのだと思います。
それでも、曹丹姝が再び趙禎に寄り添ってくれて良かった……。
和やかに庭園を散歩する2人の姿に、思わず涙ぐみそうになりました。
また、徽柔と梁懐吉のピュアな関係性も素敵で、「影」のくだりは胸を打たれました。
59話のあらすじネタバレ
科挙は無名の者ばかりが合格し、落第者たちは試験官の欧陽修を街なかで取り囲んで非難しました。
2位で合格した蘇軾だけが欧陽修を擁護する中、馬が犬を蹴り殺す事故が起こります。
欧陽修はたった今 起きた“犬事件”の一幕を落第者たちにひと言でまとめさせ、「私の文章よりも簡潔で明瞭な者がいたならば、明日辞職する」と約束しました。
そして、欧陽修が誰よりも簡潔な文章を作ってみせると、落第者たちは納得して引き下がります。
そんな中、とうとう徽柔が李瑋に嫁ぐ日がやって来ました。
お付きの内侍として徽柔の輿入れに同行した梁懐吉は、徽柔の婚礼を複雑な想いで見届けます。
夜、悪夢にうなされた梁懐吉が目を覚ますと、目の前に徽柔の姿がありました。
梁懐吉は慌てて「新婚の夜に 寝間を出てはいけません」と言い、寝間へ戻るよう促します。
しかし、李瑋に嫌悪感を抱いている徽柔は寝間に戻ろうとしませんでした。
59話の感想
欧陽修は血の気が多いタイプだと思っていましたが、年を重ねて落ち着いたのか、落第者たちに対する静かな対応が印象的でした。
ところで、2位で合格した蘇軾は、【花の都に虎われて】では男性主人公を演じていましたね。
この先も、彼の出番があるのか楽しみです。
さて、とうとう徽柔が李瑋に嫁ぎました。
お供の内侍として梁懐吉が一緒に李家に来てくれて、徽柔も安心でしょうね。
ただ、新婚の夜に梁懐吉と一緒にいることがバレたら大変なことになってしまうのでは？
徽柔の気持ちも分かりますが、あそこまで嫌悪される李瑋が少し可哀想でもあります。
60話のあらすじネタバレ
李瑋の母である楊氏は、息子と徽柔が共寝していないと知り、早く契りを結ばせようとします。
すると徽柔は、楊氏を「義母上」ではなく「義姉上」と呼び応戦。
「義姉上!?」と戸惑う楊氏に徽柔の侍女は、公主が嫁いだ家では序列が一等下がるという宋の制度を持ち出します。
さらに、この屋敷は陛下が建てたものだから楊氏は客人の立場であると言い、徽柔こそが屋敷の主だと示しました。
屈辱的な徽柔の対応に憤った楊氏は、趙禎と曹丹姝に告訴するため宮中へ。
ところが、いざ趙禎を目の前にすると何も言えませんでした。
そんな中、武人として異例の出世をした狄青が早世し、趙禎は狄青を追い詰めた大臣たちに怒りをぶつけます。
しかし逆に、慣例に背いて狄青を重用したことを大臣らに咎められてしまいます。
一方の懐吉は、内侍の梁全一から、李瑋と徽柔の関係がよくなるよう徽柔の説得を頼まれました。
そんなある夜、懐吉は徽柔から手作りの香り袋を渡され、あなただけが頼りだと言われます。
徽柔は相変わらず李瑋との共寝を断固拒否しており、このままだと跡継ぎができないと焦る楊氏は側室を迎えようと考えます。
徽柔も大いに賛成しますが、李瑋本人は嫌がるのでした。
60話の感想
好きでもない人と共寝をしたくない徽柔の気持ちは分かりますが、李瑋と楊氏を侮辱しすぎな気もします。
いっそのこと、李瑋が側室を娶れば丸く収まる気がしますが どうなることやら……。
ところで、作中では懐吉が徽柔より年上ですが、キャストの実年齢は徽柔が5歳年上のようです。