「黒豊と白夕(こくほうとはくせき)」30話・31話・32話のあらすじとネタバレ感想。
華純然の従者たちが気を失い、華純然もめまいがします。同行していた貧しい親子が従者たちを刺して華純然をも襲いますが、同じ宿に滞在していた皇朝が助けるのでした。
30話:豊蘭息の謝罪
宿に着いた華純然一行。従者たちは突然気を失い、華純然もめまいがして座り込んでしまいます。そこへ同行していた貧しい親子が来て従者たちを次々と刺し、華純然も襲おうとしました。
親子は幽州の世子が仕向けた刺客だったのです!華純然は最後の力を振り絞って親子を突き飛ばし助けを求めて廊下に出ました。その宿には偶然皇朝と玉無縁が滞在していて華純然を助けます。
翌朝、目覚めた華純然は身なりの上品な皇朝と玉無縁を婿選びに向かう者たちだと見抜き、幽州まで送ってほしいと頼むのでした。
青州では風写月が青州王に雍州の豊蘭息と和睦したことを報告していました。また風写月は豊蘭息と黒豊息が同一人物であることと、白風夕との関係も青州王に報告します。
青州王は病を抱えていましたが白風夕には秘密にするようにと風写月に言うのでした。
雍州に極秘に帰った豊蘭息は任都督に如玉軒のことを尋ねますが、店の者たちの消息はわかっていませんでした。豊蘭息は黒幕の狙いは隠泉水榭で、その黒幕は雍州王だと考えます。
豊蘭息は人を雇い、行方不明になった如玉軒の者たちの人相書きの看板を市中に立ててわざと大々的に行方を尋ねさせました。すると官兵が来てその者たちを刑部に連行していきます。
白風夕が刑部の前に張り込んでいると大きな荷物がどこかへ運ばれていきました。白風夕が尾行すると荷物は郊外の屋敷に着き、その中からは先ほど市中で捕らえられた人たちが出てきたのです。
豊蘭息は白風夕の報告を聞いて如玉軒の者たちもその屋敷に監禁されていると考えます。
一方、雍州王は黒豊息を誘い出すために”3日のうちに現れねば如玉軒の者たちを処刑する”という話を広めるように豊莒に命じていました。
その後、豊莒が馬車に乗って宮殿に向かっていると、馬車が宮殿へ向かう道ではない方角に向かい始めます。豊莒が不審に思って尋ねると御者は「ある方の招きです」と答えました。
豊莒が馬車の前を見ると御者が鐘離にすり替わっていたのです。豊蘭息は豊莒を自分の隠れ家に招いて人質にし、雍州王に如玉軒の者たちを解放させるつもりでした。
その頃、如玉軒の話を聞いた白建徳が、豊蘭息と白風夕には内密に天霜門だけで郊外の屋敷から店の者たちを救い出そうとしていました。
ところが郊外の屋敷に捕らえられていたのは囮で、白建徳たちは待ち伏せしていた禁軍に捕まってしまいます。
如玉軒と天霜門の両方を人質に取られて追い詰められた豊蘭息はとうとう雍州王に自分が黒豊息だと明かし、雍州王の部屋の前にひざまずいて許しを請うのでした。
31話:幽州へ
豊蘭息は各州に拠点を置く隠泉水榭の名簿と如玉軒の商いの記録を差し出し、自分は雍州王に命じられて隠泉水榭を作ったことにすると言いました。
雍州王はそれだけでは足りないと言い、豊蘭息に内力(体内から生み出される気)を廃する酒を飲むように言います。
酒を飲んで苦しむ豊蘭息に雍州王は、幽州公主の婿選びに雍州の代表として参加するように命じました。そして豊蘭息が華純然を娶ったら捕らえている者たちを解放すると言うのでした。豊蘭息は気を失ってしまいます。
3日後、豊蘭息が目覚めると白風夕が看病していました。豊蘭息は白風夕に長い間病弱なふりをしてきたがまさか本当に病弱になるとはと言います。
そこへ鐘離が来て雍州王に渡した名簿に載せた分榭以外の主力は別の場所に移し、雍州王に帰属したのは表向きだけだと報告しました。続けて鐘離は豊蘭息に雍州王が急いで幽州に行くように言っていると伝えます。
白風夕は豊蘭息が婿選びに参加するのは天霜門を救うためだと知ったうえで、自分も一緒に幽州へ行くと言いました。
一方、幽州に着いた玉無縁は豊蘭息が内力を失った状態で婿選びに参加すると知り、幽州で豊蘭息を始末しようと考えるのでした。
白建徳が獄中で、護令者を調査していて殺された者の遺した玉佩を眺めていると同じ牢にいた者が声をかけてきました。その者は自分が玉家の依頼を受けて彫ったものだと言うのでした。
豊蘭息と白風夕は婿選びで武芸の勝負が行われることを知り、内力を廃された豊蘭息が武芸で勝つには華純然の助けが必要だと考えます。
2人は”黒豊と白夕”として華純然を訪ねることにしました。
32話:華純然の望み
黒豊息と白風夕は華純然に婿選びを見物しに幽州に来たが宿がどこもいっぱいだったと言います。すると華純然は2人に自分の宮殿に滞在するように勧めました。
そのお礼として黒豊息は、隠泉水榭が調べた先日の刺客の幽州が世子の命を受けていたという供述書を渡します。
その後、華純然は家族での食事会の席でわざと幽州王に供述書の内容を話した後で、罪人が命乞いのために嘘を言ったのでしょうと言うのでした。
宮殿に滞在することになった白風夕はまずは宮女たちと仲良くなって華純然の警戒心を解きます。
そんな中、宮殿に黒豊息と白風夕が滞在していると聞いた幽州王が華純然を呼び出しました。
幽州王の部屋に行った華純然は先手を打って自分から黒豊息と白風夕の話を切り出し、2人の協力を得れば国を広げることもできると言います。
また華純然は幽州王から黒豊息と白風夕の滞在を知らせたのが世子だと聞いて、やはり先日自分を襲わせたのは兄ではないかと怯えて見せました。
幽州王は話題を変え、婿選びには多くの候補が集まってきているが華純然にふさわしいのは皇朝と豊蘭息だけだと言います。ところが華純然は黒豊息を婿に選びたいと言いました。
華純然は黒豊息と婚姻したい理由として”しがらみがなく権力を持つため幽州が天下を取る助けになるから”と言います。
その後、華純然は白風夕には”人生を愉快にしたいから”黒豊息と婚姻したいと言い、手伝ってほしいと頼むのでした。