16話
関七は傅宗書宅に行き、棺を投げ込みます。兵たちが恐る恐る棺を開けると、中には体に爆弾を巻いた王小石がいて……。
温柔は優勝者の大柄な女子に相撲の勝負を挑み、苦戦の末に勝利しました。方応看は温柔に傅宗書宅に行けば王小石に会えるかもしれないと教えるのでした。
一方、傅宗書は書庫に隠れていましたが、関七に見つかってしまいます。関七が傅宗書に刀を向けた時、王小石が駆けつけ、これは傅宗書の身代わりの使用人だと言って逃がしました。
外に出た傅宗書に配下が声をかけたのが聞こえ、関七は王小石に騙されたと気づきます。関七は王小石を殴り、首を絞めました。王小石が自分の体に巻いた爆弾の導火線に火をつけて脅すと、関七は逃げて行きます。その時、狄飛驚が来て導火線の火を踏み消しました。
王小石はなんとか傅宗書宅を出ますが、倒れてしまいます。そこへ温柔が駆けつけ、王小石を金風細雨楼へ連れ帰りました。
傅宗書は六分半堂に逃げていました。
翌朝、王小石は意識を取り戻し、横で寝ていた温柔の顔の傷を心配します。温柔は王小石の居場所を聞き出すために方応看に相撲を取らされたと説明。王小石は方応看への仕返しを約束します。
王小石は温柔に取り戻した香袋と道中で買った首飾りを渡しました。王小石は温柔の首に首飾りをつけ、抱きしめます。そこへ白愁飛と蘇夢枕が来ました。白愁飛と蘇夢枕も王小石を抱きしめて無事を喜びます。
その後、方応看が金風細雨楼を訪ねてきました。王小石は怒って方応看の胸ぐらをつかみますが、方応看は王小石を負傷させたことを謝罪に来たと言います。
蘇夢枕は、方応看は血河神剣の継承者だと王小石たちに紹介。方応看は養父の方歌吟から血河神剣を継承したが武術はできないと言い、次のように説明しました。
方歌吟は有橋集団に目の敵にされ、陥れられて行方知れずになったために自分が爵位を継承した。継承したものの弾圧を受けて自暴自棄になっていた。
そして方応看は有橋集団を討ちたいと思って関七を解放したと明かし、金風細雨楼と盟を結びたいと言います。白愁飛は同盟を結ぶことについて、方応看には得があるが金風細雨楼には得がないと指摘。
方応看は六分半堂が後ろ盾を失って弱体化すれば金風細雨楼にも得があると答えます。蘇夢枕は同盟の件は後日改めて話そうと言い、方応看を帰しました。その後、蘇夢枕は損得勘定は義侠の道にもとることだと白愁飛に諭すのでした。
感想
素性のわからない関七を親切心から助けてしまった王小石でしたが、まさか雷損は傅宗書も恐れる存在だったとは!
白愁飛は雷純の正体を知ってもあまり気にしていないようですが、今回蘇夢枕と意見が分かれてしまったこともあり、今後白愁飛の金風細雨楼での地位がどうなっていくのか心配です。
また方応看は、王小石の前のふてぶてしい態度と蘇夢枕の前で見せる常識ある行動はどちらが本当の姿なのでしょうか。敵か味方かわからない存在の方応看の今後の出方が気になります。