「君子盟」第2話、第3話、第4話のネタバレあらすじ。
大雍国の礼部侍郎・蘭珏は、密書を越梁国の商人・洪羅の手からなんとしても取り戻さなければなりませんでした。周到に準備した計画でしたが、捜査や推理が好きな貧しい書生・張屏によって阻まれてしまいます。
一方、真犯人を暴きたい張屏は突然現れて仕事を紹介しようと言い出した、見ず知らずの高貴な官吏、蘭珏を怪しく思いますが、証拠を探そうとしてもことごとく潰されてしまいます。
お互いに悪い印象を覚えた二人は、殺人事件の現場に遭遇してしまいます。
あらすじ
ある目的のため暗躍する麗しき官僚と天才的推理力を持つ貧乏書生。
「君子盟」ドラマ公式サイト
正反対の2人が都で起きる不可思議な事件を解決しながら、宮廷内の「禁断の秘密」へと迫る-
美しき男たちの熱い絆とスリリングな展開に胸躍る、極上のミステリー時代劇!
2話:傀儡(くぐつ)のからくり
- 叛賊在何処 (裏切り者はどこにいる)
- 懸挂集市口 (市場の入り口に吊るされている)
- 叛賊問是誰 (裏切り者は誰なのか)
- 非猪即是狗 (豚でなければ犬だ)
蘭珏は殺人現場につるされた血染めの垂れ幕を見て、子供の頃の虐められた記憶がよみがえります。父が南棟国に情報を売ったことが原因で、戦争に負け、何万人という兵士が全滅したという罪を着せられて殺されて以来、父の冤罪を晴らすことだけが目的で、彼は官吏となったのです。
珠子があったはずの場所には当夜の子の刻に蘭珏を反逆罪と敵との共謀で告発するという脅迫文が残されていたことから、舞台の上で謝好が殺されたのは、犯人の狙いは彼女ではなく、蘭珏自身であったことに気が付き、刑部侍郎で親友の王硯を呼びに使いを頼みます。
彼の協力が無ければ、この危機を脱することは難しいと判断したのです。一方、好奇心が強い張屏は誰に断りもなく、死体の検分を始めます。
そんな状況の中、蘭珏と尚書の座を争っている郭允がやってきました。彼は元々洪羅から密書を買うつもりで伴月楼に駆けつけたのですが、垂れ幕を見て、腐敗した役人とは蘭珏を指し示していると察し、ほくそ笑んでいました。
そのため、蘭珏が殺人犯は残虐なので、ここが危険だからと官吏たちを家に帰そうとしても理由をつけて帰りません。
ようやく王硯がやってきて、刑部が掌握するので全員帰宅するよう促し、蘭珏が安堵したその瞬間、一等個室の牡丹閣から待ったがかかりました。
牡丹閣にいたのは、大雍国一の実力者、太后です。お忍びで芝居を見に来ていた太后は、垂れ幕に書かれた文字が、国を滅ぼすという告発なのだからと興味を示します。
そこに楽屋をうろついていた怪しい男が連れられてきます。張屏です。彼はこれまでに調べたことを太后の前で話しますが、あやうく珠子のことも話そうとします。
慌てた蘭珏は彼も捜査に加えることを提案します。太后はこの事件が解決するまでは宮殿に帰らないことを宣言し、刑部の王硯と張屏に捜査を指示しました。
張屏は、謝好が殺されたのは珠子が理由だと目星をつけ、この殺人事件を解けば蘭珏がなぜ珠子を手に入れようとしていたかの理由もわかり、盗難未遂事件の真犯人=蘭珏がわかると思い、必死に捜査を始めます。
また、蘭珏から経緯を聞いた王硯は、珠子のことが太后に知られてもまた謝好殺人事件の犯人の目的である、反逆罪と敵との共謀の告発が行われても、親友の蘭珏の生命に関わることを理解。
二人はこの犯人の逮捕と事件全体の火消しを、張屏より先に行わなければならないという絶体絶命の危機に立たされます。
少しずついろいろな事実が明るみになりつつも、決定的な事件の全容が見えない状態の中、伴月楼の前に、一人の盲目の乞食が近付いてきます。彼は、伴月楼に向かって、血書を掲げました。
- 通敵密信禍心暗蔵 (敵に通じて密書を送る 隠された意図がある)
- 子承父業恬不知愧 (子は父の行いを恥じることもなく 引き継ぐ)
盲目の乞食が掲げていた血書は明らかに蘭珏を名指しすることが目的のようです。刑部で乞食を尋問したところによると、乞食は、若い女性に頼まれたこと以外、自分が何をしているかすら理解していない様子です。犯人は女性なのでしょうか。
これまでにわかっていることを整理すると、謝好は舞台の上で発火する前に、既に首を絞められて死んでいたこと、犯人は伴月楼の劇団員以外知らない天井の仕掛けを知っていて、短い時間で謝好を絞殺できたことや、発火の仕掛けのために謝好の髪脂に可燃性の物質を仕込むことが出来たこと、また、発火の仕掛けは、火珠に強い光を集めて、レンズの効果で遠隔で自然発火させたということから舞台関係者の誰かということです。
張屏は発火の仕掛けを暴くと、仕掛けの火珠に残っていた爪磨きから琵琶奏者の含烟を容疑者として尋問したいと太后に申し出ます。
3話:本当の犯人
太后の前で張屏が尋問すると、含烟はあっさりと謝好殺害を認めます。
動機を尋ねると、謝好と蘭珏の共謀を見かけたので、口封じに殺されそうになったことで毒を飲まされ、すぐに気付き、命には関わらなかったが、流産してしまったことを恨んで殺したと答えます。
また、血書の理由は彼らの陰謀を暴き、世間に知らせたかったと言います。
しかもその証拠が犀の角の珠子に隠されているとまで告発します。太后が蘭珏に身に覚えはあるかと尋ねますが、認めません。それどころか、自分が罪臣の息子だが恩赦によって官職を与えられた時点で、もはや彼は父ではない、自分は大雍国の子供だとまで言い切ります。
証拠の珠子が運ばれてきて、太后の手に渡ります。密書には蘭珏の名が確かに記されていました。太后は蘭珏を刑獄司に連れて行き尋問するよう言いつけて宮殿に戻ろうとしました。
絶体絶命の状況で、蘭珏は太后に密書を見せて欲しいと頼みます。そしてその密書を見て、これは自分の字ではないと主張します。文字の癖が違うし、密書に署名するのはおかしいし、左利きの人が書いたもので、自分を陥れようとしていると言います。
左で文字が書けて、動機もある郭允が怪しいと言い出す王硯。含烟の流産した子供の父親も彼だと言います。太后に問われて、郭允は自分が清廉潔白であり、売春宿の卑賎な琵琶引きなどと関わりがあるはずがないと含烟を侮辱します。
それを聞いて絶望した含烟は貰った琵琶に書かれた詩や流産した時 呼んでくれた医師に証言させれば二人の関係がわかるはずと泣き崩れます。郭允は捕らわれてしまいました。
今夜の出し物はとても起伏に富んでいたと言い残し、太后は帰ります。
子の刻、一件落着したかのような伴月楼にもう一人の目が見えない乞食がやってきます。旭東は乞食を捕らえ、血書を奪います。血書には蘭珏を名指しで糾弾する文字が書かれていました。
同じ頃、何か納得がいかない様子の張屏。まるで、答えが書いてあったかのようで導かれた感が否めません。決定打となった爪磨きについて、陳籌の割れた爪がすぐ乾いたという言葉を聞いて、張屏は含烟は 真犯人ではないと気付き、伴月楼に戻ります。
伴月楼は既に刑部が全ての証拠も持ち去り、事件は決着したと言われ困惑する張屏。そこで伴月楼の踊り子が、殺人事件のショックですっかり動転してしまっていると聞きます。事件の真相を知っているらしいようですが、話が出来る状態ではありません。
張屏は鞄の中から水鉢を取り出します。それを使って彼女の記憶を取り出して真相を暴こうとします。
張屏は水鉢を使って鏡花水月という術を使い、伴月楼の踊り子・知夏の記憶を呼び起こしました。彼女は謝好から頭油を借りたこと、先ほどの事件が起きた時の舞台の上で、隣の踊り子の飾りが当たってけがをしたことや、謝好に火が付いたとき、彼女に突き飛ばされたことを思い出しました。
張屏はその隣にいた踊り子が真犯人だと確信しました。彼女の名前は璃娘。行方を尋ねると、王硯が医館に連れて行ったと言います。またしても蘭珏に騙された……
4話:復讐に燃える女子
真犯人の璃娘を連れて伴月楼を出発した一同。蘭珏は王硯にお礼を言いますが、今夜の局面を打開したのは蘭珏自身だと言って笑います。その後馬車を降りて刑部の一同と引き上げていきました。
王硯がいなくなったことを察知した璃娘は、後ろ手に縛られた縄を隠し持っていた刃物でそっと切りました。
張屏は真犯人を追って蘭府へ向かう途中、乗り捨てられた馬車と、気絶した旭東を見つけます。揺り起こすと、蘭珏が連れ去られたという旭東。
南征軍の兵士たちが葬られた、慰霊碑のある忠魂岡で探す蘭珏を探す一同。手分けして探すことになります。
その頃、目を覚ました蘭珏は、璃娘に後ろ手で縛られ、首には縄がかかった状態で拘束されていました。璃娘は剣南の節度使だった父や、育った軍の仲間たちは、彼女が探しに行った時には既に、狼たちにどの死体も食い散らかされていて、きちんと埋葬できなかったと悲惨な死に様を語り、蘭珏の血で復讐を果たすと宣言します。
狼を口笛で呼び集めて生きたまま食わせようとしたところで、二人を張屏が見つけます。彼のために探しに来たのではなく、含烟を犯人だと思わせるために、火珠に爪磨きを塗ったのはどちらだったか知りたくて来たと言います。璃娘は捕らわれていた私ではないと答えると、わかった、すぐ消えるから。と立ち去る張屏。
誰も命をかけてまで他人を救わないと璃娘は嘲笑い、狼に蘭珏を襲わせようとしたところ、張屏が戻ってきて、突然火を放ちます。狼たちは驚いて逃げかえって行きました。璃娘が残していった頭油をこっそり地面に撒いて狼を追い返そうと謀ったのでした。
怒った璃娘は重しを切って蘭珏が首を吊るようにしつつ、張屏を刺そうと刃物で襲い掛かりますが、張屏は土を掴んで彼女の目に投げつけ、ひるんだ瞬間に蘭珏に駆け寄り、窒息しないようにを抱き上げます。璃娘が後ろから張屏の背中を切りつけます。
火が上がるのを見て探しに来た王硯が璃娘を弩弓で撃ちます。同時に首を絞めていた縄も射抜き、蘭珏を助けます。倒れる張屏。そして破れかぶれに切りつけようとした璃娘に刑部の部下がとどめの矢を打ち込みます。
場面は変わって蘭府の寝台の上で意識を失っている張屏。医者は手の施しようがないと諦めます。泣き崩れる陳籌にせめてよい棺を私が買ってやろう、惜しい才能を失ったと溜息をつく蘭珏。そして……