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「君子盟(くんしめい)」2話 3話 4話のネタバレ感想|第二の事件真相・解説

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事件解説:伴月楼の殺人事件

伴月楼で人気の演目を上演中の舞台で、突然主役の踊り子・謝好が発火して全身に火が燃え移ってしまいます。また、同時に血染めの血書が垂れ幕として降りてきて、傀儡が悪事を働くとき、その主人が罰を受けるべきだと糾弾する内容が表示されました。血書には裏切り者が国を亡ぼすと言うことまで書かれています。

観客が騒然とする中、蘭珏はその場を収めようと、犯人は残虐なので危険だと、全員退避するよう促そうとします。

一方張屏は持ち前の好奇心で捜査を開始します。

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殺人事件の前

それぞれを目的と、事実・やったことで整理したいと思います。

張屏

酒楼での盗難未遂事件の真犯人が蘭珏だと指摘することが目的です。

赤い染料の証拠を突き付け、酒楼での盗難未遂の真犯人が蘭珏だと糾弾します。否定されたものの納得がいかず、むくれていたところ、酔った洪羅を見かけ、蘭珏はここでもまた珠子を盗もうとするだろうと直感します。陳籌に入場券は高かったんだから折角だし演目を見て行こうと言われ、しぶしぶ舞台を見ることになりました。

蘭珏

密書を取り戻すこと、誕生日を口実に龔尚書に阿り、尚書への昇進の力添えをして貰うことを目的としています。尚書になることで、南棟国へ赴くことができ、父の冤罪を晴らせると考えています。

密書を取り戻すため、謝好に命じ洪羅を酔い潰し珠子を盗むよう指示します。盗み出したら、化粧台の蝋燭の中に隠すよう取り決めました。

謝好

蘭珏に命じられた通り、珠子を盗み出し、約束した場所に保管することが目的です

珠子を盗み出し、蝋燭の中に隠しました。その後はいつも通り舞台に上がる準備をします。

犯人

蘭珏を通敵叛国で訴えようと、密書を手に入れ、告発しようとしています。

初めに蘭珏の走狗である謝好を殺すため、頭油に松脂を混入して、簡単に引火しやすいよう仕掛けました。それから、隠し場所から密書を盗み、別の場所・三番目の血書が指し示す予定の女神像の下に移動させます。

世間に蘭珏の罪を大々的に知らせるための演出として、血書を三段階に分け、人々の注意を喚起しながら掲示させるため工夫をします。第一の血書は、舞台上で謝好が自動的に発火するようにし、そこで密書の存在と、その密書を交わした人間が国を滅ぼそうとしていることを糾弾しようと試みます。

謝好を絞殺し、舞台上で吊り下げられた状態から発火するよう、頭には自ら松脂を塗らせ、雷の仕掛けがレンズとなって火種になるよう、飾り部分を火珠に交換し、垂れ幕を準備します。また、騒ぎが起きた頃に第二の血書が届くよう、乞食にお金を渡し、決まった時間に伴月楼の前で血書を掲げるよう依頼しました。

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殺人事件の発生

ここでは、それぞれの行動の動機と、事実・やったことで整理したいと思います。

張屏

傀儡の主人が、珠子を盗もうとした蘭珏を示していることに気付き、この殺人事件の犯人を暴けば、なぜ蘭珏が珠子を盗もうとしたか動機と犯人が立証できると考え、捜査を開始します。

謝好の遺体を検分し、鼻や口に煤が無く、発火の前に既に絞殺されていたこと、頭に無しの香りの油のにおいがすることに気が付きます。楽屋ではその頭油の瓶が無く、油のあったシミだけが残ってることを確認します。発火の原因は頭油に可燃性の物質が混入されていたはずと、空き瓶を探しているところを刑部に見つかり、太后の前に連行されてきます。

蘭珏

殺害犯が自分を告発しようとしていることに気が付き、早く事態を収拾することと、本物の密書を手に入れて処分したいと思っています。

一人では対処できないため、親友の王硯を呼びに行かせます。伴月楼を封鎖して、全員を追い出し、密書を処分したいと考えましたが、郭允に阻まれます。王硯が到着して一安心したのですが、太后の登場により、いっそう危機が増してしまいます。

刑部に連行された張屏が太后に、なぜ書生なのにこんな場所に居たか尋ねられ、彼がここにいたのは自分の酒楼での盗難事件を告発するためと知っているので焦り、その場をごまかすために、張屏を捜査に加えるよう太后に提案します。

王硯

殺害犯を早く見つけて、密書も取り戻し、蘭珏を助けようと思っています。

官吏たちを帰宅させ、刑部が場を取り仕切ろうとしますが、太后に妨げられてしまいます。

太后

観劇にお忍びで伴月楼を訪れましたが、殺人事件が起き、裏切り者が国を滅ぼすという告発を見て宮殿に戻るのを取りやめ、裏切り者が誰を指示しているのか確認しようとします。

刑部が事件をもみ消さないよう監視しようと考え、伴月楼に留まります。張屏の捜査への参加を認め、調べた結果は刑部ではなく自分に直接報告するよう命じます。

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殺人事件の捜査

第二の血書が届き、そこには「子は父の行いを恥じることもなく 引き継ぐ」と書かれており、ほとんどの人が蘭珏を示していることに気が付きます。

ここではそれぞれの行動を追いたいと思います。

張屏

頭油の瓶が見つかったけれど空っぽだと知り、他の人の頭油瓶に移して薄めたと考え、全員の瓶の油を集めます。

遠心分離の要領で、可燃性の物質が松脂だと発見します。その油に浸したカツラを使って、発火の手口が雷の音を発生する仕掛けにレンズを組み込んで光を集め火種にしたことを発見します。

レンズの役割をする火珠に油が付着していることに気付き、それが何か団長に尋ね、琵琶奏者の爪磨きだと知ります。犯人はその爪磨きを使っている琵琶奏者の含烟と目星をつけ、太后に報告し、尋問します。

蘭珏

犯人をあぶりだすべく、事件を収束させる別の犯人を仕立て上げなければなりません。また、張屏よりも先に犯人を見つけ密かに捕える必要が出てきます。

そこで、政敵の郭允に目を向けさせるために、含烟に協力を頼みます。

また、かつて父親が濡れ衣を着せられて処刑された事件を覚えているのは、当時の被害者の家族くらいだろうと考え、南征軍の関係者がいないか、王硯に調べて貰い、罠を仕掛けます。

犯人

含烟が殺害を認めたのは蘭珏の陰謀だと気付き、すぐさま密書を公開して糾弾する他にないと慌てて、本当の隠し場所に珠子を取りに行きます。後をつけていた旭東に捕らえられてしまいます。

王硯

伴月楼の団員を集めて、それぞれ尋問しました。また、蘭珏を協力するために、張屏より先に犯人を捕らえようと、敢えて捜査の邪魔をします。隠し階段を団長に見せて貰い、謝好の絞殺から吊り下げまでの手口を知ります。

含烟

蘭珏に協力を依頼されます。最初は拒否しますが、愛人の郭允が自分の子である隠し子を、母胎薬と偽って堕胎薬を飲ませ、殺したことを知り、復讐を誓います。

尋問された際に、始めは謝好を殺したのは、彼女が蘭珏と共謀しているところを見られたため、自分を殺そうとしたので復讐したと供述します。

蘭珏の命令で密書を盗むところを見たので、密書を交わし、国を売ろうとした蘭珏を訴えようと思い血書を書いたとも答えます。証拠の密書があるから取ってきて欲しいと頼みます。

郭允

密書のことを聞きほくそ笑み、蘭珏を糾弾します。

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事件の決着

太后を前に、全員役者が揃いました。

含烟の言った場所に確かに珠子があり、中を開けると、南棟国への密書が確かに入っていました。密書には署名があり、蘭珏の名が記載されています。太后は蘭珏を刑獄司で尋問するように言います。

慌てて蘭珏は身に覚えがないので、その密書を見せて欲しいと言い出します。彼はいつも啓の字の上の点を書かないのに密書には書いてあるので、自分が書いたものではないと主張しました。上司である龔尚書も確かにその通りだと証言します。

また、蘭珏は密書が左手で書いた字だけれど、自分は左手で字が書けないとも証言します。それを聞いて王硯は、蘭珏の政敵の郭允なら左手で字が書けるし、蘭珏を貶める動機もあると言い出します。

証言を求められた郭允は怒りますが、王硯は重ねて、蘭珏を糾弾した含烟が郭允の愛人であり、子供を孕んだこともあると言い募ります。郭允は含烟など知らないと言い、自分は清廉潔白で、娼婦などと関係を持ったことがないと含烟のことを侮辱します。

含烟は怒って、琵琶をくれたのも、流産したときに医者を呼んだのも郭允だった、そのときの医者に聞けば証言して貰えると泣きながら言い、すべては郭允の指示で蘭珏を追い落とそうとしたと告げます。

郭允は実際には犯罪に関わっていませんでしたが、卑怯な手を使って蘭珏を亡き者にしようと企んだことで反撃されて、捕らえられてしまいます。

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事件の真相

第二の血書が届いた時点でまだ蘭珏は完全に名指しされていなかったこと、密書が公開されていなかったこと、子の刻に告げると脅迫文に会ったことから、第三の血書が届くことを見越していた蘭珏。

目的は単に蘭珏を告発するのではなく、過去の父親の事件に恨みがある人物だと気が付き、また団員でないと知らない隠し階段を犯人が知っていることから南征軍に縁のある団員がいないか王硯に調べて貰い、璃娘に目をつけました。

別の殺人犯が名乗り上げたら、璃娘が動くだろうと、旭東に後をつけさせ、本物の密書の場所を見つけ、璃娘を拘束し、含烟に彼女のお腹の子を殺した郭允への復讐を持ち掛けます。

張屏もまた、鏡花水月を使って殺人犯に辿り着きますが、その時にはすでに蘭珏の罪は覆い隠され、政敵の郭允は捕らわれた後でした。また、蘭珏に騙され、利用されたのです。

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