「新・オスマン帝国外伝〜影の女帝キョセム〜」シーズン2第16話・17話・18話あらすじネタバレと感想。
皇子バヤジトの母ギュルバハルは宮殿に残るための方法を模索していたところ、皇子カスムの不祥事を耳に入れます。
ギュルバハルはこれを切り札に宮殿に残してほしいと、キョセムに提案しました。そんな中、帝都にはコーネリウス司教の仲間がまた1人現れ、皇帝ムラトに接触を図ります。
第16話:続出する宮殿内の問題
帝都。皇子バヤジトの母ギュルバハルは、皇帝ムラトの決定によりアマスヤに帰ることを余儀なくされました。
ギュルバハルは宮殿に残る方法を見つけるため、国璽尚書 兼 宰相シナンと密会します。そこでギュルバハルは、シナンの裏の顔を暴きました。
ギュルバハルは拘束された騎士隊員を始末したことを引き合いに出し、シナンからエルサレム騎士団のことを聞き出したのです。
シナンは騎士団と関わりを持っていることや、イエズス会の追放から救ったコーネリウス司教も騎士団の会員であることを説明しました。また、バヤジトを玉座に就けるという騎士団の目的も明かされました。
エルサレム騎士団は、皇帝ムラトと母后に不満を抱くゆえバヤジトを玉座に就けようとしている
一見すると、騎士団とギュルバハルの目的は一致しているように見えるものの、ギュルバハルはシナンが狡猾に国家を内側から弱体化させていたと不快感を露わにします。
それもそのはず、もし息子バヤジトが玉座に就いても同じことをされかねないからです。
とはいえ今は何よりも宮殿に残りたいギュルバハルは、シナンに宮殿に残れるよう手を打つ機会を与えます。
トプカプ宮殿。トランシルバニア公国の王女ファリアは母との再会を喜ぶ反面、玉座を自分に与えなかったムラトに腹を立てていました。
耐えきれなくなったファリアは強引にムラトの部屋を訪ね、ムラトが玉座を奪ったのは報復だと決めつけます。一方的にムラトのことを責め立てるファリアに対し、ムラトはファリアに口づけをして黙らせました。
そのまま2人は一夜を共にし、朝を迎えます。ところが、ムラトの隣にファリアの姿はなく、すでにファリアは母と共にブランデンブルクへと発った後でした。
一方、皇子カスムはムラトの側女エラーヌールと関係を持っていたことが、母后キョセムに知られてしまいます。しかもエラーヌールが身籠っていたことまで発覚し、キョセムは怒り心頭に発していました。
太刀持ち兼小姓頭ムスタファは、想いを寄せていた皇女ゲヴヘルハンには冷たい態度を取られ、皇女アティケからは結婚を迫られます。これには太刀持ちムスタファも困った様子で、動揺を隠せませんでした。
ブランデンブルクへ向かう馬車の中。ファリアは母と共に新生活を送るべく、ブランデンブルクを目指していたところ、突然馬車が止まります。
ファリアが剣を手に様子を見に行くと、そこには白馬に乗ったムラトの姿がありました。ムラトは颯爽と馬から飛び降り、ファリアがブランデンブルクに行くことは許されないと引き止めました。
第17話:頑丈な弓
トプカプ宮殿。皇女ゲヴヘルハンは、太刀持ち兼小姓頭ムスタファからの猛アピールに戸惑いを隠せません。
そんな中、ゲヴヘルハンの元に太刀持ちムスタファから1通の手紙が届きます。手紙には、ムスタファの熱烈な想いと、報われぬ恋なら身を引くとの内容が記されていました。
なお、もし一縷の望みがあるなら馬屋の前に来てほしいとも記されていました。すぐにゲヴヘルハンはその手紙を燃やして証拠隠滅を図りますが、押さえつけてきた感情が沸き起こります。
その頃、皇女アティケは太刀持ちムスタファの部屋におり、彼の帰りを待ち侘びていました。そこへ太刀持ちムスタファが戻り、アティケはすぐさま以前持ち掛けた結婚話を進めようとします。
すると、太刀持ちムスタファは極力アティケを傷つけないよう言葉を選びながら、アティケとは結婚できないことを伝えました。
それでも勝手に両思いだと勘違いしているアティケは動じず、結婚するためならどんな困難もいとわないと断言しました。
翌日。ゲヴヘルハンは悩んだ末、太刀持ちムスタファの手紙に記された馬屋へと向かいます。
一方、皇帝ムラトの元にイランから使節が訪れます。使節はイラン君主サフィー王からの贈り物として、唯一無二の非常に頑丈な弓を献上しました。
使節によれば、力自慢の勇者でも弦を張るのは容易ではないとのことで、この弓が献上品に選ばれた真の理由は不明です。早速、ムラトは護衛に弦を張らせてみたものの、大柄な護衛をもってしても弦は張れませんでした。
その様子を間近で見ていたムラトは使節に、サフィー王はイランには弦を張れる者がいないゆえ自分たちに贈ったのだと嫌味を言います。そして、宮殿の者たちへ明日の昼に集まるよう命じ、弦を張れた者に弓を与えるとしました。
旧宮殿へ向かう馬車の中。ムラトの側女エラーヌールは、秘密裏に旧宮殿へと向かっていました。
これはエラーヌールを妊娠させた皇子カスムを守るために母后キョセムが考えた案で、エラーヌールを旧宮殿で堕胎させて追放する算段です。
しかしエラーヌールはその道中で襲撃に遭い、国璽尚書 兼 宰相シナンが手配した者たちにより拉致されます。
第18話:ギュルバハルの逆襲
トプカプ宮殿。母后キョセムは、後宮出納官メレキーを通じて側女エラーヌールが拉致されたことを知ります。
エラーヌールを拉致して得があるのは皇子カスムしかいないため、キョセムはカスムの関与を疑います。キョセムは真っ先にカスムの部屋を訪れ、エラーヌールの行方を問いただしました。
そこで初めてエラーヌールが拉致されたことを知ったカスムは動揺しつつも、弟イブラヒムにだけはこの件を話したと打ち明けます。直ちにイブラヒムもこの場に呼ばれ、キョセムから厳しい追及を受けます。
全てはイブラヒムが兄バヤジトにこの件を話したせいではあったものの、そんなことを知る由もないイブラヒムはバヤジトを庇って知らないふりをしました。
バヤジトは未だ母ギュルバハルの裏の顔を見抜けずにおり、ギュルバハルにカスムの不祥事を打ち明けていた
その後、キョセムは用人ケマンケシュに事情を話してエラーヌールの居場所を突き止めさせ、ケマンケシュと共に向かいます。すると、そこにいたのはエラーヌールではなく、ギュルバハルでした。
ギュルバハルは宮殿に残れるように手配しなければ、カスムの不祥事を皇帝ムラトに話すとキョセムを脅します。その一方、皇女アティケは太刀持ち兼小姓頭ムスタファに結婚の意思を再確認しにいくも、ついに全てアティケの勘違いだと言われてしまいました。
アティケが泣きながら部屋に戻ると、皇女ゲヴヘルハンが待っていました。泣きじゃくるアティケに驚いたゲヴヘルハンは理由を尋ね、アティケの想い人が太刀持ちムスタファだったことを知ります。
帝都。皇帝ムラトは、前イスラムの長老ゼケリヤザーデ・ヤフヤに呼び出され、かつての教え子イリヤスがムラトに拝謁を願い出ていると聞かされます。
ゼケリヤザーデはイリヤスが過去にイラン人と結託しているとの噂があったことと、時を同じくしてイランの使節が帝都に来たことは何か裏があると指摘しました。ムラトはゼケリヤザーデの忠告を聞いたうえで、明日イリヤスをよこすよう言い渡します。
テルサネ宮殿にある海辺の離宮。トランシルバニア公国の王女ファリアはトプカプ宮殿から移り、テルサネ宮殿にある海辺の離宮で暮らし始めました。
ファリアは念願のムラトも手に入れて幸せを感じつつも、ムラトを待つだけの生活に不安を抱きます。