「新・オスマン帝国外伝〜影の女帝キョセム〜」シーズン2第19話・20話・21話あらすじネタバレと感想。
母后キョセムは皇子バヤジトの母ギュルバハルの条件を飲み、側女エラーヌールの居場所を突き止めます。それは宮殿内の一室で、パニックを起こしたエラーヌールは自害を図りました。
これを機に皇子カスムの不祥事が公となり、カスムとキョセムは眠れぬ日々を余儀なくされます。
第19話:側女の末路
トプカプ宮殿。母后キョセムは皇子カスムの不祥事を早急に解決すべく、皇子バヤジトの母ギュルバハルの口を割ろうと試みます。
入浴中のギュルバハルがいる浴場の温度を上げ、ギュルバハルを瀕死の状態まで追い詰めました。すると、中から助けを求めるギュルバハルの悲痛な叫び声が響き渡ります。
キョセムは扉を開け、ギュルバハルに側女エラーヌールの居場所を吐くよう問い詰めます。とはいえ他に手立てがないのはギュルバハルも同じで、ギュルバハルは決して口を割ろうとはしませんでした。
痺れを切らしたキョセムはそのままギュルバハルを始末しようとしたものの、もしギュルバハルが死ねばカスムの不祥事が公になるため、止むを得ずギュルバハルを解放します。
その夜。キョセムの元へ皇子イブラヒムがやって来ます。
イブラヒムは、カスムからギュルバハルがエラーヌールを拉致したことを聞かされ、全て自分のせいだと自責の念に駆られていました。堪らず全てを打ち明け謝罪するイブラヒムをキョセムは優しく宥め、バヤジトの関与に肩を落とします。
一方、皇女ゲヴヘルハンは、太刀持ち兼小姓頭ムスタファを訪ねていました。ゲヴヘルハンは太刀持ちムスタファが妹のアティケをたぶらかしたことに憤慨し、彼の行動を激しく非難します。そして、2度と自分ら皇女はもちろんのこと、今後誰にも恋をせぬよう灸を据えました。
イスタンブール、テルサネ宮殿。トランシルバニア公国の王女ファリアは、皇帝妃アイシェから娼婦呼ばわりされたことが気に食わず、皇帝ムラトに直接話しに行こうとします。
そこへちょうどムラトが現れ、ムラトはファリアの憤りに驚きつつも全てを話すよう促しました。ファリアはムラトと結婚がしたいという本音と、後宮の者から娼婦呼ばわりされて憤りを感じていたとの胸の内を明かします。
ファリアが娼婦呼ばわりされていることには怒り心頭のムラトでしたが、結婚に関しては名言を避けます。
翌朝。キョセムはテルサネ宮殿から戻ったムラトを訪ね、バヤジトのためにギュルバハルをトプカプ宮殿に残してほしいと頼み込みます。
ムラトはキョセムの突然の心変わりに驚きつつも、ギュルバハルを残すことに了承しました。その後、キョセムはギュルバハルからエラーヌールの居場所を聞き出しますが、それは宮殿内の一室でした。
すぐに後宮出納官メレキーがエラーヌールを迎えに行き、旧宮殿へ移動させようとしたところ、新たな事件が勃発します。ずっと訳もわからず監禁されていたエラーヌールはこのまま殺されると勘違いし、カスムに会いたいと騒ぎ出したのです。パニックを起こしたエラーヌールは、大勢の側女が暮らす部屋の前で自害を図ります。
第20話:側女の死の真相
トプカプ宮殿。宮殿内に側女たちの叫び声が響き渡り、皇帝ムラトが駆けつけます。
そこには自害を図った側女エラーヌールと、動揺する皇子カスムの姿がありました。そんなカスムの様子を不審に思ったムラトは、その場に居た後宮宦官長ハジュと後宮出納官メレキーから話を聞きます。
しかし、母后キョセムに忠実なハジュとメレキーは真実を伏せ、エラーヌールが盗みを働き、身投げを図ったと適当な嘘をつきました。なお、カスムが側にいたのは偶然で、エラーヌールがキョセム付きだったゆえに面識があったと説明します。
ムラトは真相を確かめるため、2人の話の裏取りを太刀持ち兼小姓頭ムスタファに託します。早速、太刀持ちムスタファは側女たちを集め、聞き取り調査を行います。
すると、側女の1人がエラーヌールの親友を名乗り、エラーヌールがカスムの子を身籠っていたことを打ち明けました。実は、この側女は皇子バヤジトの母ギュルバハルに仕える者で、これもギュルバハルの策略でした。
事件の全貌を把握した太刀持ちムスタファはキョセムを呼び出し、キョセムからムラトに全てを打ち明けるよう迫ります。最初こそ猛反発したキョセムも皆が事件を知る状況では隠し通せないと考え、渋々ムラトの元を訪ねることにしました。
すっかり意気消沈してムラトの元へと向かうキョセムの前に、バヤジトが現れます。キョセムはバヤジトを引き止め、バヤジトが取った行動の代償の大きさを説いたうえで、2度と味方はしないと断言しました。
その後、キョセムはムラトにカスムの不祥事を打ち明け、隠蔽を図ったことも白状しました。全ては兄弟の対立を避けるためだったと弁明するキョセムの瞳には涙が光り、ついには過呼吸気味になって倒れ込んでしまいます。
帝都。エルサレム騎士団のコーネリウス司教は、国璽尚書 兼 宰相シナンと元アナトリア州軍政官イリヤスを呼び出し、密会していました。
コーネリウス司教はイリヤスに資金を提供し、バルケシルに戻って反乱を起こすための準備を行うよう命じます。そして、反乱が成功してバヤジトが玉座に就いた暁には、イリヤスに大宰相の座を与えることを約束しました。
第21話:眠れぬ日々
トプカプ宮殿。皇子カスムは処刑の恐怖に襲われ、眠れぬ日々を送っていました。
母后キョセムもまた我が子を失うかもしれない恐怖にうなされます。また、ここ最近のキョセムの体調不良は糖尿病が原因だと判明しました。
その一方、皇帝ムラトは旅行家エヴリヤからの報告を受け、元アナトリア州軍政官イリヤスを呼び出します。イリヤスを待つ間、ムラトは宰相らとイリヤスの処遇について話し合いました。
エヴリヤは昨晩追跡したイリヤスが何者から金を受け取っていたゆえ、何か企んでいるに違いないと進言していた
本当はすぐにでもイリヤスを処刑したいムラトでしたが、アナトリアで勢力を得ているイリヤスを処刑すれば真の反乱に繋がるため、へき地に送ることにしました。こうしてイリヤスはダマスカスの軍政官に任命され、直ちに帝都から旅立たねばならなくなります。
その後、イリヤスと同じくエルサレム騎士団に手を貸す国璽尚書 兼 宰相シナンは、皇子バヤジトの母ギュルバハルに騎士団の動向を報告します。ギュルバハルはシナンがコーネリウス司教に見限られたと知り、コーネリウス司教の始末を決意しました。また、皇子バヤジトが玉座に就いた際にはシナンに大宰相の座を与えることを約束します。
イスタンブール、テルサネ宮殿。後宮の料理長ベイナムは、いつも通りトランシルバニア公国の王女ファリアの料理に避妊薬を入れていました。
しかしその瞬間をファリアの侍女マルグリットに見つかり、ベイナムは激しく追及されます。真実を隠すならムラトの前に突き出すと迫られたベイナムは観念し、キョセムの指示で避妊薬を入れたことを明かしました。
このことはすぐにファリアにも知らされ、怒ったファリアはトプカプ宮殿へと急ぎます。
トプカプ宮殿。後宮にファリアが現れたことはすぐに皇帝妃アイシェの耳にも入り、ファリアをアイシェが待ち構えていました。
ファリアとアイシェは互いに一歩も譲らず、相手の神経を逆撫でするようなことばかりを口にします。ついに痺れを切らしたアイシェがファリアに殴りかかろうとしたところ、ファリアが腕を取り、逆にアイシェに襲い掛かります。
一部始終を見ていたキョセムが間に入りファリアの行動を咎めると、ファリアは避妊薬の件をムラトに話すとキョセムを脅しました。