【宮廷恋仕官~ただいま殿下と捜査中~】27話・28話・29話・30話のあらすじとネタバレ感想。蕭瑾瑜たちは捜査のために節度使軍(冷沛山の軍営)を訪ね、景翊は負傷兵を装い医療所への潜入を試みます。一方、蕭瑾瑜兄弟の出自を疑う秦欒は、2人が生まれた時のことを知る者を捜し出します。
27話のあらすじネタバレ
秦欒は、許如帰の身柄を奪った者の目的は自分たちへのけん制だと見抜き、一刻も早く許如帰の居場所を突き止めるよう孫明徳に命じます。
その頃、重症で意識のない許如帰は、薛汝成と通じている博古斎の店主のもとで保護されていました。
博古斎の店主は、昌王(薛汝成)のために必ず許如帰を生かすよう指示します。
そして店主は、許如帰を脅迫材料にして秦欒を従わせる計画を従者に話しました。
一方、蕭瑾瑜たちは捜査のために節度使軍(冷沛山の軍営)を訪ね、景翊は負傷兵を装い医療所へ潜入します。
蕭瑾瑜は到着後すぐに、軍営内で発生した祟りについて詳しく尋ねました。
すると、軍営内で半月前から乱心者が続出し、重傷者3名は錯乱したまま自殺したとのことでした。
楚楚はその3名の遺体を検視し、それぞれの死因が溺死・焼死・絞死だと突き止めます。
しかし自殺とは断定できないため、もっと詳しく調べるために解剖したいと願い出ました。
一方、蕭瑾瑜兄弟(双子)の出自を疑う秦欒は、2人が生まれた時のことを知る者から話を聞き出します。
その結果、1人は実子だが1人は養子だということが判明。
秦欒は、どこの養子なのか調べるよう命じました。
27話の感想
いつも失敗ばかりで秦欒に怒られている周将軍が、珍しく任務に成功して得意げな顔をしているのが面白かったです。
周将軍にしろ孫明徳にしろ、秦欒は頼りない者ばかりを配下に置いていますね(笑)
興味深いのは、秦欒と薛汝成の関係性。
2人は殺人の売り手と買い手の間柄ですが、秦欒は薛汝成が買い手であることを知らないし、薛汝成が昌王だとも知らず、いつも見下した態度を取っています。
逆に薛汝成は、秦欒が殺人の売り手だと知っているし、“許如帰”という脅迫材料も手の内にあるので、今は下手に出ていても有利な立場にいると言えます。
2人の立場が逆転する日が楽しみです。
さて今回、蕭兄弟のうち1人は養子だと判明しました。
以前に楚楚が「蕭瑾瑜の顔立ちは両親の遺伝子を引き継いでいないように見える」と言っていたので、養子は蕭瑾瑜でしょうね。
28話のあらすじネタバレ
秦欒のもとに、博古斎の店主から誕生日祝いの品が届けられました。
祝いの品に彫られている文字を読み解いた秦欒は、許如帰の身柄が博古斎の手中にあることを察します。
節度使の軍営。
蕭瑾瑜は、医療所に潜入した景翊から「最初に乱心したのは負傷兵だったらしい」と報告を受けました。
また楚楚からは、乱心して死亡した3人の検視結果の報告を受け、どうやら3人とも苦痛を感じず死に至ったようだと知らされます。
その夜、医療所に潜入中の景翊が、幻覚に襲われ乱心してしまいました。
正気に戻った景翊から症状を聞いた蕭瑾瑜たちは、乱心の原因が“洋金花“だと突き止めます。
洋金花の花自体に毒はありませんが、株や種には毒性があり幻覚を引き起こすのです。
特に種には強い毒性がありますが、一過性の毒なので形跡は残りません。
ただ、乱心の原因は分かったものの、洋金花が何に混入されているかは分かりませんでした。
冷月は、昼間に冷沛山の部屋から盗んだ手紙を戻しに行きました。
すると、冷沛山に見つかってしまいます。
冷沛山は冷月に、かつて冷月の両親が死んだときに自分が助けなかったのは、当主に閉じ込められていたからだと話しました。
28話の感想
やはり、乱心は人為的なものだったようです。
景翊も乱心してしまいましたが、軽症で済んで安心しました。
冷月に心配してもらえて、嬉しそうな景翊がかわいかったです。
この2人もすっかり両想いな気がしますが、結ばれるのはまだまだ先になるのでしょうか。
29話のあらすじネタバレ
蕭瑾璃将軍の調べで、以前に節度使軍の20人の兵士が呉琛(節度使軍の文官)の命令を受けて出動していたことが分かりました。
その人数は、黔州刺史邸の火事で目撃された官史の数とも一致します。
しかし、呉琛は兵権を持ってないため、軍の誰かが呉琛に指示したのだろうと思われました。
蕭瑾瑜たちは捜査の手がかりを得るため、節度使軍の将軍・侯斌の部屋を訪れます。
しかしその直前に、侯斌は乱心して死亡していました。
侯斌を検視した楚楚は、死亡した他の乱心者と同様に侯斌にも“悪性の瘡”があることに気づきます。
また、“悪性の瘡”に民間療法の薬(蜣螂の密漬け)を用いた形跡もありました。
冷沛山は部屋で冷月を縄で縛りつけました。
冷月の叫び声を聞いた蕭瑾瑜と楚楚は、部屋に駆けつけ冷月の縄をほどきます。
解放された冷月は「病を朝廷に報告しない理由を聞いたら縛られたの」といきさつを話しました。
それを聞いた蕭瑾瑜は「本当に病を朝廷に報告していないのですか?」と冷沛山に尋ね、さらに続けて「生前の馮尚書と2人きりで話したと聞きましたが本当ですか」と質問します。
冷沛山は「馮尚書には病状を伝え、自分の死後に誰が節度使軍を統率するかについても話した」と答えました。
馮尚書はそれらを皇帝に報告するはずでしたが、都に戻ってすぐに死亡してしまったのです。
楚楚はふと、冷沛山が病の痛みを抑える薬として使っていた“もぐさ”に違和感を覚えます。
冷月が調べてみると、毒性のある物質が混ざっていました。
呉琛からもらった“もぐさ”だと知った蕭瑾瑜たちは、急いで呉琛の部屋に駆けつけますが、呉琛の姿はありませんでした。
呉琛の部屋を捜索すると、“洋金花“の種(毒性が強く幻覚を引き起こす)を砕いた粉が見つかります。
蕭瑾瑜はこの粉が乱心の元凶だと言い、“瘡の治療薬”(民間療法)にこの粉を混ぜて兵士を乱心させたのだと説明しました。
後日、呉琛の死体が見つかります。
29話の感想
なるほど、洋金花の毒は食事や飲み物に入っていたのではなく、瘡の治療薬に混入されていたのですね。
乱心の原因や仕組みは理解できましたが、犯人の狙いや動機は何なのでしょう?
乱心させても重傷者しか死に至らないわけですから、殺す方法としては確実ではないですよね。
そう考えると、犯人の目的は殺すことではなく、節度使軍を混乱状態に陥れること?
どうやら、冷沛山は孫娘の冷月を大切に思っているようですし、悪い人ではなさそうですね。
冷月も、冷沛山への疑いが誤解だと気づいたようで良かったです。
30話のあらすじネタバレ
蕭瑾瑜は、事件全体の背後にいる黒幕の計画が最終局面だと推測します。
しかしまだ、節度使の軍営内に潜んでいる黒幕の協力者が誰なのか分からないため、冷沛山と協力してその者を引っ張り出す必要がありました。
蕭瑾瑜の話を聞いた冷沛山は、黒幕が節度使の軍営を乗っ取ろうとしていることを理解し協力することにします。
呉琛の検視を終えた楚楚は、自殺ではなく人に殴られて気絶した後、井戸に投げ込まれて溺死したことを突き止めます。
この報告を受けた時、蕭瑾瑜はすでに犯人が趙捷将軍だと気づいており、冷沛山と罠を張っていました。
わざと軍営の乗っ取りを成功するように思わせ、趙捷に行動を起こさせるよう仕向けたのです。
そして蕭瑾瑜の狙いどおり、趙捷が軍営を占拠し始めたところを包囲しました。
逃げる趙捷を追いかけた蕭瑾璃将軍は、混乱状態の中、つい趙捷を殺してしまいます。
その頃、趙捷の部屋で暗号化された密書を見つけた蕭瑾瑜は、“呉琛が失敗した、長安に集結せよ”と読み解きます。
秦欒は博古斎の店主・池方に会いに行きました。
すると池方は、許如帰の身柄を預かっていることと、昌王が生きていること、昌王が王位奪還を計画していることを秦欒に話します。
そして池方は“許如帰”を脅迫材料にし、王位奪還の協力を求めました。
秦欒は仕方なく承諾したものの、ただ者ではない現在の皇帝を廃位させるのは簡単ではないと頭を悩ませます。
30話の感想
昌王(薛汝成)は秦欒を利用するだけして、あとで切り捨てるつもりでしょうか。
それにしても、堅物だと思った冷沛山が、孫娘の好きな人の話になった途端に目を輝かせていたのが面白かったです(笑)
長年ギクシャクしていた分、冷沛山と冷月には穏やかな時間を過ごしてもらいたいです。