【有翡】15話・16話・17話あらすじネタバレと感想。四象山の青龍主の鄭羅生との戦いを余儀なくされた周翡は紀雲沈から伝授された北刀の断水纏絲で時間稼ぎをし、その間に紀雲沈は鄭羅生を倒すための力を取り戻す術を自らに施していました。何とかその場を切り抜けた一同でしたが、枯栄手の気が暴れ出した周翡は命の危機に瀕します。
【有翡】15話
あらすじネタバレ
衡山の麓へと続く洞窟。四十八寨の周翡はいちいち食ってかかる四象山の殷沛の態度が気に入らず、呉費将軍の娘の呉楚楚の元へとやって来ます。呉楚楚は、県令の妻妾の段九娘の枯栄手の絵を描いていました。
どうやら呉楚楚には一度見たものは忘れないという特技があるようで、かつて見た段九娘と周翡の手合わせの光景を絵に残そうとしていました。
殷沛の話から武芸が途絶えることは惜しいと気づいた呉楚楚は、こうして絵を描くことで段九娘の枯栄手を後世に残そうとしたのです。そんな健気な呉楚楚に対して周翡は、自信がないと不安げな表情を浮かべます。
するとその時、山の外から銅鑼の音が鳴り響きます。四象山の青龍主の鄭羅生は麓にあるはずの地下道の出口を念入りに捜索しており、周翡たちの洞窟まで辿り着くのも時間の問題でした。そこで紀雲沈は、青龍主を殺害するために力を貸してほしいと周翡に頼み込みます。
紀雲沈は青龍主を殺害するには力を取り戻す必要があることから、その時間稼ぎを周翡に任せたいと考えていました。とはいえ今の周翡のままでは時間稼ぎもできないため、紀雲沈は周翡に北刀の断水纏絲を伝授したいと持ち掛けます。
段九娘に続き紀雲沈からも武芸の未熟さを指摘された周翡は紀雲沈の提案に乗り、断水纏絲を教わることにしました。身動きが不自由な洞窟の中では直接教えられないとの理由から文闘という方法で紀雲沈と周翡の意識を繋ぎ、断水纏絲を伝授します。
文闘は一見すると何をしているかがわからないというメリットがある反面、体の細かい動きまでもを言語化しなければ上手く伝わらないというデメリットもありました。
ゆえに周翡は紀雲沈から上手く断水纏絲を教わることができずに苦戦しますが、持ち前の吸収力でどんどん術を覚えていきます。
【有翡】15話の感想
周翡は四十八寨を下山してからというもの、段九娘の枯栄手と北刀の断水纏絲を短期間で習得しており、周翡が立派な破雪刀を完成させるのもそう遠くはないでしょう。
周翡はどんな破雪刀を完成させるのか、今から楽しみです。
【有翡】16話
あらすじネタバレ
衡山の麓へと続く洞窟。ついに周翡は断水纏絲を習得し、そこへ四象山の青龍主の鄭羅生が姿を現します。紀雲沈は鄭羅生の相手を周翡に託し、力を取り戻すための捜魂鍼を自らに施していました。
周翡は教わったばかりの断水纏絲を操り、鄭羅生と死闘を繰り広げます。周翡はあの短い時間で覚えたとは思えぬ断水纏絲を繰り出し、何度も鄭羅生の急所を突きますが、なぜか鄭羅生の体には剣が入りません。
実は、鄭羅生は殷沛の母が作った暮雲紗と呼ばれる防具を身に纏っていました。これにより一切の急所攻撃が通らず、周翡の攻撃はことごとく防がれていたのです。このままでは埒が開かないと考えた謝允(蕭川)は鄭羅生を得意の口車に乗せ、周翡の盾となり共に戦います。
追い詰められた鄭羅生は、近くで様子を伺っていた呉費将軍の娘の呉楚楚の命を奪おうと襲いかかりました。鄭羅生が呉楚楚の首を締めあげようとしたところ、力を取り戻した紀雲沈が止めに入り、殷家の人々を殺害したのは鄭羅生で間違いないかと問いかけます。
鄭羅生の間違いないとの返答を聞いた紀雲沈は役目を果たす時だとして、鄭羅生の命を奪うことを宣言しました。紀雲沈と鄭羅生は互角の戦いを繰り広げますが、このままでは勝負がつかないとの謝允の見立てを受け、周翡と殷沛が手を組んで応戦します。
殷沛は鄭羅生の暮雲紗を剥ぎ取り、周翡がトドメを刺して鄭羅生を倒しました。戦いを終えた紀雲沈はひどく弱った様子でその場に座り込み、謝允が捜魂鍼について説明します。
謝允によれば、捜魂鍼は重い病や死に至る傷など廃れたものを復活させる秘宝ですが、起死回生の時間は約6時間とのことでした。
紀雲沈はそれもわかったうえで、己の命と引き換えに殷沛の一族を滅ぼした鄭羅生を討つ覚悟を決めていたのでした。紀雲沈は殷沛に謝罪すると、そのまま息を引き取ります。周翡たちは紀雲沈の墓を作って弔い、殷沛は1人でどこかへ消えてしまいました。
その後、周翡たちは呉楚楚を周翡の父の周似棠の元に連れて行こうと先を急ぎますが、周翡は枯栄手の気が暴れ出して倒れてしまいます。謝允は周翡を救うべく、目的地を衡陽にいる武林の士の元へと変更します。
その道中でたまたま安平軍の副将の聞煜と遭遇した謝允は呉楚楚を聞煜に託し、自分は周翡を衡陽に連れて行くことにしました。
聞煜と行動を共にすることになった呉楚楚は、そこで四十八寨の李晟と出会します。李晟は斎門道長の沖霄と別れ、四十八寨へ戻ろうと山道を歩いていたところでした。
下山前に呉費将軍の家族の姿絵を見せられていた李晟は、すぐに呉楚楚が呉費将軍の娘だということに気づき、近くに地煞の者がいるゆえ身を隠すよう促します。
【有翡】16話の感想
自ら蒔いた種とはいえ、紀雲沈が命を賭けて殷沛の宿敵を討つ様は非常にかっこよかったです。紀雲沈は長年の目的を果たせたうえ、最後に北刀の断水纏絲を周翡に伝授することができたのは何よりでした。
また、李晟も斎門道長の沖霄から斎門の全てを伝授されており、一体どんな変化を遂げたのか気になります。
【有翡】17話
あらすじネタバレ
とある山中。地煞山荘の二荘主の谷天顕と遭遇してしまった李晟は、田舎者の漁師のフリをしてその場を乗り切ります。そこへ周辺を探索していた安平軍の副将の聞煜も合流し、李晟と聞煜は初めて顔を合わせました。
呉楚楚の助けもあり互いの身分と目的を把握した李晟と聞煜は、ここで別れることにします。李晟は呉楚楚を連れて四十八寨へ、聞煜は谷天顕の後を追って衡陽へと向かいます。
衡陽。周翡を連れて衡陽に辿り着いた謝允は、周翡を救うことのできる唯一の人物の羽衣班の霓裳夫人を捜します。
謝允は千歳憂になりきり、年老いた老人の格好までして霓裳夫人の居場所を突き止めようとしますが、なぜか羽衣班のことになると皆口をつむぎます。
それでも諦めきれない謝允は先程追い出された馴染みの店を再度訪れ、店主から情報を聞き出そうとしました。ところが、店内にはすでに亡くなった店主の姿があり、そこへ羽衣班の者が現れます。
謝允は咄嗟に自分も被害者だと訴え、怪しい老人を演じることで霓裳夫人の元に連行されようとしますが、羽衣班の者に嘘を見抜かれてしまいます。
止むを得ず謝允は友人の病を霓裳夫人の浮波手で治してほしいとの目的を明かし、霓裳夫人に取り次ぐよう頼み込みました。
しかし謝允が口先だけでお礼の品も持ち合わせていないことを知ると、羽衣班の者は謝允に粉のようなものをかけてその場を後にします。謝允は羽衣班の者が去ったのと同時に立ち上がり、彼女たちの後をつけて霓裳夫人の居場所を掴みました。
その直後、謝允の左腕は青白く光り輝き、“お前のおかげであの程度の薬は効かない”と謝允は自らの左腕に話しかけます。すぐさま謝允は周翡を迎えに行き、歌舞を行う霓裳夫人の元へと強引に乗り込みました。
謝允の騒動で歌舞は中断となり、謝允はようやく霓裳夫人と話す機会を得ます。丁重に周翡の治療を願い出る謝允に対して霓裳夫人は興味すら持ちませんでしたが、周翡が李徴の孫だと知り態度を一変します。
実は、霓裳夫人には李徴に命を救われた過去があったのです。とはいえ霓裳夫人の浮波手も完璧ではなく、浮波手で周翡を助ければ自らの力を損なう可能性がありました。
しかも現在の羽衣班は地煞に狙われており、もしそんな中で霓裳夫人が力を損なうようなことがあれば羽衣班は太刀打ちができなくなってしまいます。窮地に立たされた霓裳夫人の心はすでに決まっているようで、周翡と謝允を自室に呼び出しました。
【有翡】17話の感想
いつも周翡の行く先々に姿を現す、地煞山荘の大荘主の沈天庶。今回は霓裳夫人の行方を追っていたようですが、沈天庶が霓裳夫人を捜す理由が気になります。
霓裳夫人の素性はまだよくわかりませんが、沈天庶の”海天一色”に固執している様子から、霓裳夫人も海天一色にまつわる人物ゆえに付け狙っているのかもしれません。