【リトル・ファイヤー~彼女たちの秘密】シーズン1ネタバレと感想。オハイオ州シェイカー・ハイツで暮らす裕福なリチャードソン一家。一家の幸せを守る主婦エレナが、偶然シングルマザーの母娘と出会ったことで、絵に描いたような幸せが剥がれ落ちていくことに……。
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【リトル・ファイヤー~彼女たちの秘密】シーズン1あらすじ
暗闇の中、燃え盛る豪邸の前に消防車が到着。
その様子を、エレーナ(リース・ウィザースブーン)はただ立ちすくんで見ているしかありませんでした。
焼け落ちたのは、エレーナと彼女の家族リチャードソン一家が住んでいる家でした。
シェイカーハイツと呼ばれる高級住宅地に住み、何不自由ない生活を送っていた一家に何が起こったのか?
物語は火事が起こる4カ月前に遡ります。
エレーナと夫ビルは、男女2人ずつ4人の子どもに恵まれていました。
家庭内を完璧に自分の思い通りにしているエレーナでしたが、末っ子のイジーだけが度々問題行動を起こし、エレーナの悩みの種となっていました。
ジャーナリストとして新聞社に勤めているエレーナは、両親が残してくれた家をシングルマザーのミアとその娘パールに貸すことにします。
アーティストとしての収入しかないミアをみて、経済的に困難な生活を送っていると感じたエレーナ。
ミアを助けたいとの思いから、自分の家で家政婦としてパートタイムで働くことを提案しました。
社会的にも経済的にも正反対の2人がギクシャクしながら距離を縮めていくと同時に、お互いの子ども達も親交を深めていきます。
しかし、次第にあちこちに蒔かれた”小さなトラブル”という火種が、徐々に大きな問題へと発展していくことになるのです。
【リトル・ファイヤー~彼女たちの秘密】シーズン1みどころ
正反対の2つの家族
白人富裕層のエレーナ家族と黒人貧困層のミア親子。
一生交わらなかったかもしれない異なる家族が出会ってしまった事で、子ども達、そしてエレーナとミア自身にも思いもよらなかった困難が襲い掛かってくることになります。
外から見れば平等に接し親切で愛情深い女性に見えるエレーナですが、実は人種しかり学歴しかり偏見の塊のような人なのです。
しかし、その事をエレーナ自身が気づいていないことで、物事をどんどん複雑化していってしまうきっかけとなってしまいます。
ミアも娘よりもアーティストとしての自分にウエイトを置いているので、感性の赴くままに定住しない生活を送っているのですが、年頃の娘パールからすれば たまったものではありません。
それでもパールは母を尊重し、自分自身で折り合いをつけながら生活していたのですが、エレーナ一家との親交を深めるうちに自分の家庭は普通じゃないと思い始めるようになります。
そして、ザ・エリート家庭に馴染めないイジーはミアを、逆にパールはエレーナに親近感を持ち、親しんでいったのです。
こうした子ども達の変化は徐々にミアとエレーナを追い詰めていくことになっていきます。
ミアの秘密
ギクシャクすることがありつつも、何とか良い関係を保とうとしていたエレーナとミア。
しかし、ミアの働く食堂の同僚で 中国人ビビの子供の親権を巡る事件をきっかけにバトルが勃発。
不法移民としてアメリカで暮らしていたビビは娘を出産するも、ミルクを買うのも困難なほど追い詰められた貧困生活に陥り、やむなく赤ちゃんを消防署の前に放置した過去がありました。
それでもビビは、1度は捨てた娘を取り戻したいと願っていたのです。
その娘を養子にしていたのが、エレーナの親友リンダ夫妻でした。
ミアはその事を偶然知ってしまいます。
ミアから娘の居場所を聞いたビビが、ベビーの誕生日会を開いていたリンダ夫妻の元へ乗り込み、パーティは一気に修羅場と化してしまいます。
ビビの一件にミアが関わっていると感じたエレーナは、今まで溜まっていたミアへの不信感が敵対心へと変わっていきます。
ミアの身辺調査を始めたエレーナは、遂にミアが娘にも隠していた衝撃的な秘密を突き止めることに成功。
単なる同僚であるビビをなぜ、ミアは親身になってサポートするのか?
それは、ミアの過去と大きく繋がっていたのです。
このエピソードは、ドラマ全体を通して大きな見どころとなっています。
【リトル・ファイヤー~彼女たちの秘密】シーズン1感想
全8話という短いエピソードの中に、人種問題、経済格差、若者の妊娠からLGBT問題など、現在世界中で問題になっていることを取り上げた見ごたえのあるストーリーでした。
ドラマ冒頭で消防士が「There were little fires everywhere.(至る所で小さな火事があった)」(AI自動翻訳による)と言っていますが、実はこのひと言が物語全体のキーワードとなっています。
トラブルを火に例えた表現で、小さかった火(=小さな問題)が、やがては大火災(=大問題)になっていくというストーリー展開に目が離せません。