覆流年~復讐の王妃と絶えざる愛~:14話と15話と16話のあらすじとネタバレ感想。穆澤は答案すり替えの罪を穆霖に被せたことで高官たちから支持されるように。また、火事で科挙の答案が全て焼けてしまったことで途方に暮れる穆川にある知らせが……。
14話ネタバレ
お守り
陸安然が陸欣然にどうして徐清策の遺体を引き取ったのか問い詰めると、陸欣然はただ答案すり替えの件を漏らしたのが自分だと穆澤に告げ口されたくなかっただけだと言います。
一方、穆澤は答案すり替えの罪を穆霖に被せ、朝議で糾弾したことにより反腐敗派の高官たちから支持されるようになっていました。
穆川は貢院の火事で科挙の答案が全て焼けてしまったことで途方に暮れていましたが、貢院の者から実は科挙の答案は別の場所に保管されていたと知らされます。
それにより穆川は、本当は徐清策が首席合格していたことを証明し、徐清策の名誉は回復されたのでした。そんな中、朝議の帰りに穆澤が穆川を呼び止めて思い出話を語りました。
幼い頃、皇宮内で疎んじられていた穆澤と穆川。穆川は自分が飢え死にしそうになっても1つしかない餅を穆澤にくれた。
穆澤はその時に絶対に穆川を守ると誓ったと言います。穆澤は穆川に、自分の立場では皇宮内で戦わなければ生きられない、しかし今後は誰も死なせないと約束しました。
ある日、陸安然は陸欣然が1人で外出し、同じ頃に蔡望津も両親の墓参りのために外出したと知ります。陸安然は1回目の人生でのできごとを思い出しました。
陸安然が妊娠中、お腹の子のためにお寺にお守りをもらいに行った陸欣然が賊に襲われた。その時、偶然両親の墓参りに来ていた蔡望津が陸欣然を助けた。それがきっかけで蔡望津と陸欣然は結婚することに……。
寺へ行った陸安然は祈祷師に呼び止められ、呪物だと言って彫り物をした小さな石を渡されます。それは1回目の人生では陸欣然が陸安然にお腹の子のためのお守りだと言ってくれたものだったのです。
そして祈祷師は「流れる大河を途中でせき止めれば新たな流れが生まれる だが流れを止めることは誰にもできぬのだ」と言うのでした。同じ頃、陸欣然は賊に襲われ、やはり蔡望津に助けられていました……。
その後、陸安然が帰宅すると穆川が葡萄棚に温室を作りに来ていました。穆川は陸安然に何か秘密を抱えているのではないかと問い、何があっても共に戦うと言うのでした。
正室と側室
陸安然は腕輪に刻まれた言葉を見たと言い、また今まで助けてもらったことへのお礼を述べてもう少し待っていてと言い、穆川は待つと答えます。その日、陸昀は”思わぬ出来事が続いて混乱した”という置手紙を残して旅に出ていました。
穆澤は腹心の蕭映の妹である蕭驚雀を側室に娶ることになります。穆澤は陸安然を呼び、蕭兄妹に戦場へ物資を速やかに届けてくれる商人だと紹介しました。蕭映は陸安然の前で穆澤に、蕭驚雀を正室と同等の待遇で迎えてほしいと言います。
陸安然はそれでは穆澤が正室を軽んじていると嘲笑されてしまうと言ってやんわりと反論。その代わりに婚礼の後に高貴な女性たちを招いて宴を開き、蕭驚雀への愛慕を示すことを提案しました。
14話の感想
徐清策の名誉が回復されてよかったです。
また、歴史が変わっても陸欣然と蔡望津は寺で同じ出来事に遭遇していたのですね。
ただ、今回は陸欣然はすでに穆澤と結婚しているので、蔡望津との関係はどうなっていくのでしょうか。
15話ネタバレ
側室お披露目の宴
穆川が皇帝に提案した備蓄のための倉庫“太平倉”が完成しました。穆川は陸安然に、第1号の倉庫の封に書を書いてほしいと頼みます。陸安然は封に”天下太平 倉廩実ちる”と書きました。
その後、陸安然はふざけて穆川を倉庫の下に積まれた藁の上に突き落とし、続けて陸安然も同じ場所に飛び降ります。藁の上に寝転んだ陸安然は今日のことで都に渦巻く権謀術数が忘れられたと言いました。
陸安然は穆川に都を離れるつもりはないかと尋ねます。穆川は穆澤のことがよくわからなくなった、治水と開墾も完成したら都を離れた方がいいのかもと答えました。それを聞いた陸安然は一足先に都を離れると言い、穆川は今度は自分を待っていてほしいと言うのでした。
穆澤が側室を娶ると聞いた陸欣然は、夜、媚薬を入れた生姜湯を持って穆澤の部屋を訪ねます。生姜湯を飲んだ穆澤は異変を感じ、慌てて配下を呼んで陸欣然を部屋から引きずり出させました。陸欣然の行動を聞いた穆川は穆澤に、家では陰謀を忘れて警戒を解き心を許せる相手が必要だと忠告するのでした。
婚礼の日
婚礼の日、蕭驚雀は宴に正室しかつけることのできない鳳凰のかんざしをつけて行きます。側室のお披露目の宴が開かれていると聞いた陸欣然は軟禁中にも関わらず宴の会場に出て行き、蕭驚雀の髪から鳳凰のかんざしを抜いて投げ捨てました。
そこへ穆澤が現れて客たちに陸欣然は病のせいで乱心していると言い、陸欣然を会場から追い出したのです。前々から陸欣然にいびられていた侍女の翠翠は陸安然の内通者となっていました。陸欣然が部屋に戻った後、陸安然の指示で蔡望津を呼びに行く翠翠。
翠翠は陸欣然の様子がおかしいと言って蔡望津を陸欣然の部屋へ連れて行きます。陸欣然は泣きながら蔡望津に抱きつきました。そこへ貴婦人たちを従えた蕭驚雀が踏み込んできます。
部屋の外で陸欣然の叫び声を聞いた陸安然は「晴らすべき恨みはすべて晴らした」と呪物の石を池に投げ捨てるのでした。穆澤の正室と腹心が密通していたと聞いた皇帝は激怒し、2人を殺すように命じました。穆澤は密通は事実ではないが陸欣然は自ら生家に戻ると言っているとし、2人の助命を懇願します。
騒動の後、陸安然は穆澤に会い、今回の件は陸家が責任を取って都にある店を畳むと言いました。陸安然はこうすることで今回の人生では皇室と陸家の関わりを絶とうとしたのでした。
15話の感想
陸安然は「晴らすべき恨みはすべて晴らした」と言っていますが、1回目の人生の息子の仇を討つとしたら蕭驚雀への恨みがまだ晴らせていないと思うのですが……。
また、陸安然は今回のことは皇室と陸家の関わりを絶つためと言っていますが、こんなことになって今後の陸家の商売は大丈夫なのでしょうか。
16話ネタバレ
開耕式
陸安然が帰宅すると蘇城から父の陸軽舟が来ていました。陸軽舟は陸安然が陸家を守るために陸欣然の名誉を汚したと言って叱責します。陸軽舟は陸安然に反省するまで外で跪くように言いました。
やがて大雨になりますが陸安然は外で跪いたまま。そこへ穆川が来て傘を差し掛けますが、陸安然は倒れてしまいます。蘇城から来ていた母が看病しますが、陸安然はうわ言で穆川の名を呼ぶのでした。穆川は大雨で葡萄が心配になって見に来たとのこと。
しばらくして陸安然が目を覚ますと、枕元で穆川が居眠りをしていました。陸安然は穆川の腕を指でつついて起こします。陸安然は用が片づいたら蘇城に帰ってもう都には戻らないと言いました。穆川はこの国の水利が整ったら蘇城へ会いに行くと返します。また穆川は陸安然を翌日の開耕式に誘いました。
翌朝、開耕式へ出かける陸安然に母が、今夜は穆川をうちに招待して一緒に食事しましょうと言います。開耕式で、穆川は陸安然に自分が育てた新種の稲に”安心稲”と名付けたと言いました。陸安然は1回目の人生で穆川が言っていた言葉”衣食足ること安心の始めなり”を引用し稲の名の意味を言い当てます。
ところが穆川はそれは表向きの説明だと言い、陸安然の手をとって本当は安心稲の”安”は陸安然の”安”だと言うのでした。
避けられなかった悲劇
その頃、陸家の港に同じ引換証を持った2組の客が現れ、荷の取り合いで大騒ぎになってしまいます。店で仕事中の陸軽舟に代わって陸安然の母が港に向かいました。
港は乱闘騒ぎになり、混乱の中で陸安然の母は何者かに頭を殴られて亡くなってしまいます。知らせを聞いた陸安然が家に帰るともう母の葬儀が始まっていました。
その頃、獄中の蔡望津から穆澤にある物が届きます。穆澤は獄中の蔡望津に会いに行き、蔡望津に初めて会った時のことを思い出すのでした。
穆澤が郊外へ行った時、身なりの貧しい男が瀕死の者から食料を奪おうとしているのを見かけた。穆澤は食い扶持は自分で稼げと言って身なりの貧しい男に短剣を与えた。
しばらくしてその男が穆澤を訪ねて来た。男は科挙の論文中に先帝を実名で書いた罪で一族全員流刑になり、その途中で山賊に襲われて自分だけが生き残ったと身の上を語った。男は穆澤の言葉で決意して仇討ちをしてきたとのこと。続けて男は穆澤に仕えさせてほしいと言った。その男こそ蔡望津であった。
蔡望津は穆澤に、その時の短剣と自分の小指を届けていたのです。蔡望津は許してもらうつもりはないが、”陸安然に用心せよ”とどうしても忠告したかったと言いました。
夜中になり母の棺の前で涙を流す陸安然のところへ穆川が来て肩を抱きます。陸安然は穆川にもたれかかるのでした。
16話の感想
陸安然はやっと穆川と気持ちを確かめ合ったのに、母が亡くなってしまうとは……。1回目の人生で起こった毒殺からは母を救ったのに、これが祈祷師が言っていた”流れは止められない”ということなのでしょうか。
また蔡望津もどん底から這い上がった経験があったのですね。それならそういう経験があったからこそ、もう少し他に徐清策にかける言葉があったのではないかと思ってしまいます。