ドラマ『メゾン・ド・ハウス』では、これまで解明されなかった高遠建設事件が。最終回でそのすべてが明らかになりました。無敵と自負する野間と、彼に情報を流していた警察内部の人間の犯行も、最後にはひよりとおじさまたちの名演技で暴かれたのです。
ドラマ『メゾン・ド・ポリス』
ドラマ『メゾン・ド・ポリス』最終回あらすじ
爆破により藤堂が大けがを負い、夏目は逃亡者として追われる身となってしまいます。
また、高平は娘の元に直行し、迫田は殺人容疑で逮捕、伊達は野間と直接話をするも行き詰っていました。
自宅待機を命じられた牧野ひよりは、警察署を出たその足でメゾン・ド・ハウスに向かいます。爆破により変わり果てた部屋でたたずんでいる所に、伊達が帰ってきます。
暗い部屋でふたりでインスタントラーメンをすすりながら、牧野ひよりは「自分の判断ミスでみんながバラバラになってしまった」と自分を責めていました。
それでも伊達は、この歳になると諦めが悪くなるといい、高遠建設事件の解明を諦めようとはしません。
そこに、戻ってきた高平も「命がけでご飯作ってるのよ」と、伊達と同じく諦めていない様子。
その頃、夏目は青幸興業の大黒に直接会い、彼の靴を証拠品として持ち去ります。靴は、入院している藤堂に”差し入れ”られ、藤堂が片方、もう片方を元妻の杉岡沙耶が警察署内の証拠品管理室に保管することに。
一方で、迫田は留置所に柳町北署の新木警部と原田を呼び出し、警察署内にいる野間の”犬”を探してほしいと頼んだのです。
ドラマ『メゾン・ド・ポリス』最終回の見どころ
野間と繋がっていた”犬”が発覚!
まずは、野間と繋がっていた警察内部の”犬”が発覚しました。前記事で予想した通り、警察内部にいる”犬”は、鴨下警視正と間宮監理官でした。
鴨下警視正は、警察を退職した後のことを考えて、野間に尻尾を振っていたようです。ただ、ひよりのボイスレコーダーを消去したのは、間宮監理官ではないかと推測。
鴨下警視正が、間宮監理官に指示してやらせたものでしょう。また、事前に殺人事件の証拠となる大黒の片方の靴が、証拠管理室に保管しているというエサを撒き、”犬”を引き寄せて暴くという方法は見事でした。
これで野間の無敵説も窮地を迎えます。何を以て無敵なのかというと、彼はコマなる人間を使いまわして、不要なら処分するというやり方で、自分の身だけを守ってきたことからでしょう。
近いのに近づけない存在として、コマはあくまでも野間の隠れ蓑だったはずで、野間を逮捕するには、もはや本人の自供しかなかったのです。
牧野ひよりの素晴らしき成長物語だった
1話から最終回までを比較してみると、牧野ひよりの成長が素晴らしくおじさまたちに教わった事はすべて、彼女に身についていました。
メゾン・ド・ポリス内についていた盗聴器を取り外さなかったのも、草介が聴いていることを知っての上。
草介は、ヒトイチであってもメゾン・ド・ポリスの仲間だと信じているからこそで、いざ何かあった場合、必ず草介が力になってくれるはずだと確信していたのでした。
最終的に、野間を逮捕することが出来たのも、ひよりが草介を信じていたことが大きなカギとなりました。
人を見れば疑えと教わっていたひよりですが、信じるべきことを見分けられるようにもになった素晴らしい成長物語だと思います。
バカ丸出しのドヤ顔が最高に笑える!
野間との最終決戦はメゾン・ド・ポリス内で起こりました。突如として、手下を連れてメゾン・ド・ポリスに押し入ってきた野間と青幸興業の黒田。
メゾポリのメンバーを一同に捕え、灯油を撒いて殺害するつもりだったようです。
ひよりは、最後にひとつだけ”父の死の真相を知りたい”と野間に訴えると、野間は鼻で笑いながら自分が殺害したと告白。
すると、ひよりもおじさまたちも「ふふふ」と不敵な笑みを浮かべました。すべては、ひよりとおじさまたちの筋書き通りに野間が動いてくれたこと、草介が盗聴器で聞いていると信じていること。
草介が盗聴していたおかげで、野間の自白を録音できた事で逮捕に繋がりました。捕まらんとする野間の悪あがきは、ドラマ『あなたがずっと好きだった』の冬彦さんバリの最高のシーンでした。
また、野間に対して放ったひよりの「バカ丸出し」と言うところのドヤ顔もスカッと爽快感が沸きましたね。
いきなり捜査一課に配属!? 伊達の粋なはからい。
野間の悪事が明らかになり、高遠建設にも捜査のメスが入りました。一回りも二回りも成長した牧野ひよりには、伊達からの特別なご褒美が待っていたのです。
今回の事件解明に向けて、牧野ひよりは本庁捜査一課への配属が決定しました。
これまでとは違う、緊張感のある厳しい現場でこれからも成長し続けることでしょう。いつか、おじさまたちのように”人の心に寄り添うような強さと優しさのあるベテラン刑事となっていくはずです。
また余談ですが、ひよりの父が亡くなった後、彼女の母の話を聞いてくれた刑事というのは、やはり伊達でした。
伊達自身も、ひよりの父の事件を操作していましたが、上層部から捜査中止を命じられて仕方なくとは言え、”事件を追うのを止めた”ことを後悔していたとのこと。
だからこそ、ひよりと一緒に事件の全貌を解明しようとメゾン・ド・ポリスに呼び寄せたのでしょう。
ドラマ『メゾン・ド・ポリス』最終回の感想
最終回にふさわしい展開で、納得のいく結末を迎えました。ひよりの中では、自分と母を残して逝ってしまった父を恨んでいましたが、父の死は自殺ではなかった、正義感溢れる人物だったことは彼女の思いを救ったことでしょう。
あた、みかんゼリーを買ってくる約束を守ってくれていたことは、ひよりにとって何より一番うれしいことであったと思います。
事件の真実を野間に聞かなければ、分からなかったことですし……。ひよりが野間に「教えてくれてありがとう」と言ったのも、そのことに対してだったのでしょうね。
今回の見どころはやっぱり、野間の「僕はやってない」表現だったと思います。最後で冬彦さんをねじ込んでくるとは、刑事モノだけどちゃっかりコメディという要因ですね。
それぞれのキャラ設定も良かったし、草介の変わり身も楽しめたので、続編があるとすれば、もう一度観たいと思うようなドラマでした。