10話:去るか残るか
あらすじ
孫三娘は欧陽旭の屋敷の前で騒ぎ続けている池蟠の配下たちのために、差し入れの菓子を作りました。宿の女将は孫三娘の菓子を大変気に入り、厨房で働かないかと勧誘します。
その頃、池蟠が贔屓にしている名妓の張好好は、池蟠が宋引章にケガを負わされたことを知りました。張好好は文句を言いに行こうと、宋引章のいる宿に乗り込みます。
しかし、ひと目見て宋引章のことを気に入った張好好は互いの美しさと能力を認め合い、楽妓であっても誇りをもって堂々と生きるべきだと語りました。張好好の考えに触れ、宋引章は自分のあり方に自信を持ち始めます。
欧陽宅前での騒ぎ(抗議活動)は続いており、趙盼児たちも抗議に加勢しました。すると役人が現れ、趙盼児たちに暴行を加えただけでなく衣をはぎ取ろうとします。
欧陽旭が止めに入り、趙盼児たちを追い出すだけでいいと役人に言いました。役人は趙盼児たちを罪人扱いし、見せしめとして引きずり回しながら東京から追い出します。
東京を追放され歩いていた趙盼児たちは、東京へ戻ってきた顧千帆の一行に遭遇しました。このまま大人しく東京を出て行こうとする趙盼児でしたが、顧千帆は趙盼児を引き止めます。
趙盼児たちは東京に残ることにし、陳廉の持ち家である空き家で暮らすことになりました。(本当は顧千帆が手配した家?)
感想
高慧との結婚は賢妃に賜った婚姻だから断れないのも分かるし、欧陽旭が趙盼児に妾の話をしたのも趙盼児を去らせて高慧から守るため。そう考えると、欧陽旭はそれほど悪い事をしていないのに、あんな風に屋敷の前で抗議されて少し可哀想でした。
もしも自分が趙盼児の立場なら、欧陽旭の前途を邪魔するようなこと(今回のような騒ぎを起こすようなこと)はしないかな。いくら腹が立ったとしても、心から愛した人なのだから幸せになって欲しいので。
そういった意味で、趙盼児の今回の行動にはあまり共感できませんでしたが、自立を追い求める趙盼児の生き様自体には感心させられます。