1739年
ロジャーとバックがラリーブロッホを後にした直後、2人の前にジェレマイアが津堅を見せました。
「ダー！！」
ロジャーは「まさか！」と叫びジェレマイアに駆け寄ります。マンディといたというジェレマイアにロジャーは「どういうことだ？」と理解ができません。
するとそこに、ブリアナとマンディもやってきたのです。前回、マンディがストーンに向かって走り出してしまったので心配でしたが、3人ともロジャーの元に無事たどり着いたようです。
彼らはラリーブロッホに引き返し、滞在させてもらうことになりました。ブリアナは、屋敷の中に飾ってある”祖母”の肖像画を見て微笑みます。
肖像画の祖母はブリアナにそっくりでした。ブリアナを見たブライアン・フレイザーも”幽霊かと思った”と驚くほどよく似ているのです。孫とは言えないので、ブリアナは「私たちはみんな誰かの子ですから」と表現を濁しました。
結末
ウィリアムは、ジェーンをそのままにしておくことができず手枷を外してベッドに寝かせ、別れを惜しみます。ジューンの顔は穏やかで眠っているようでした。
ジェイミーは、形見としてフランシスに渡すためジェーンの髪の毛を少し切ります。
戻ったあと、ジェイミーはクレアにジューンの死を伝えフランシスのことを話します。2人はフランシスをリッジに連れていき、安全な暮らしをさせようと考えます。
翌日、ウィリアムがフランシスを連れてやってきました。フランシスはジェーンの亡骸と会いたいことを伝えましたが、彼女の遺体はすでに埋葬されているうえ、墓がどこかもわからなかったのです。
悲しみ落ち込んでいるフランシスにクレアは近寄り、ジェーンの思いでを話してと優しく伝えます。
フランシスは、ジェーンの思い出を語ります。「空に舞う光が好きだった。青や緑の光。母さんが言ってた。大勢の天使が踊ってるんだって。天使に手を振ると天国に運んでくれるの」
フランシスの気持ちが落ち着いたところで、クレアは布に包まれたジェーンの形見を手渡しました。その中には、フェイスと刻まれたロケットがあり、中にはジェーンとフランシスの写真が入っていました。
失った娘と同じ名前の「フェイス」が刻まれた文字を見たクレアは、なんとも言えない優しい表情でフランシスを見つめながら言いました。
「いい名前ね」
その日の夜、イアンは翌日にジェイミーたちがリッジに帰ることをレイチェルに伝えました。彼もリッジに戻りたい気持ちはありますが、レイチェルがいる今、ひとりで決めるわけにはいきません。
ところが、レイチェルのお腹に命が宿っていることを知り、子育てにいい環境を求めリッジに戻ることを決意したのです。
翌朝、目覚めたイアンはロロに声を掛けます。しかし、ロロはそのまま亡くなっていたのです。イアンは泣き叫び、最愛の友との別れを告げ、レイチェルと共にロロを埋葬するために遠い場所に向かうことに。
一方で、リッジに戻る準備を終えたクレアは、フランシスを呼びに教会に入ります。すると、フランシスの歌声が聞こえてきたのです。
「散歩したい海沿いの道を ブラスバンドが奏でる道を 僕は海辺にいるのが好き 海のそばにいるのが大好き…」
その歌は、クレアが死産したとき娘の亡骸に歌い聞かせたものだったのです。
「なぜ その歌を知ってるの？」目に涙をためながらフランシスに聞きます。
「母さんから教わった」
それを聞いたクレアの脳裏に、マスター・レーモンが言った「また会いましょう」、フェイスの文字が刻まれたロケット、死産で死にかけたときにレーモンが言った「信じて」があふれ出てきました。
そして気づいたのです。フェイスは生きていたのだと……。マスター・レーモンが許しを求めたのは、フェイスが生きていることを言わなかったことのようでした。
そして、亡くなったジェーンも目の前にいるフランシスも自分たちの孫であることに気づいたのです。
ウィリアムがジェーンを特別な存在と感じていたのも、2人には血の繋がりがあったから。
「どうしたんだ？」ジェイミーが尋ねるとクレアはゆっくり答えました。
「フェイスは生きていた 私たちの娘が」
感想と解説
ウィリアムとジェイミーの助けがもう少し早ければジェーンは助かったかもしれません。まさか、ここに来てフェイスが生きていることになるとは。シーズン2で失ったと思われた命がシーズン7で生きていたことが分かるという、長い時間かけて明かされた秘密でした。
マスター・レーモンは2度もクレアを救っているのですが、まるで魔術師のような力があります。この力でフェイスを救ったということでしょうか。でも、なぜそれを隠していたのでしょう？
死産したことが知れ渡ってることが原因だったかもしれないですね。ではフェイスはどこで育てられてきたのか。マスター・レーモンが訪ねてきたということは、彼がどこかに隠していた可能性もあるかも。
ということは、つまりブリアナとは姉妹、ウィリアムとは母違いの姉弟ということになります。
ジューンとウィリアムは叔父と姪……。2人の間に何があったにせよ、特別な存在であることは間違いなかったですね。