『ペーパー・ハウス』シーズン1の見どころと感想。大胆な銀行強盗に目を見張る!強盗は成功する!?

ペーパーハウス クライム
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作品情報
  • 原題:La casa de papel
  • VOD[Netflix]
  • キャスト
    • ウルスラ・コルベロ、イジアル・イトゥーニョ、アルヴァロ・モルテ、パコ・トウス、エンリケ・アルセ、ペドロ・アロンソ、マリア・ペドラザ、アルバ・フローレス

【ペーパーハウス】シーズン1。開始12分で主人公たちが銀行強盗を始めるので、すぐにドラマの世界観に引き込まれること間違いなし。

強盗計画は知略に富んでおり、頭脳戦が好きな人ならよりドラマを楽しめます。また、強盗仲間の人間関係が浮き彫りになる様や、人質が抱える苦悩も描かれていて見ごたえ十分。

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シーズン1のポイント(その1)

開始12分で始まる銀行強盗

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本作は、計画犯の教授が、烏合の8人を集めて銀行強盗を実行するドラマです。強盗に入る場所はなんと王立造幣局王立造幣局で新たな紙幣を刷って24億ユーロ(3100億円)を手にするという、大胆な計画に興味をかき立てられます。

王立造幣局とは、紙幣を印刷する製造所のこと

そして本作の一番の魅力は、すぐに銀行強盗が始まることです。登場人物たちの背景描写だけで1話が終わってしまうとか、計画の準備に数話を費やす、なんてことはありません。すぐに銀行強盗が始まります!登場人物の描写は最低限にとどめ、視聴者が一番見たい“銀行強盗”を開始12分で見せてくれるので、第1話からドラマに引き込まれること間違いなしです。

かと言って、主要人物の背景が全く描かれないのかというとそうではありません。要所要所で必要な分だけ、それぞれの人物に焦点が当てられます。テンポよく物語を展開しながら、物語の進行をさまたげない程度に各々の回想が入る、という構成バランスが非常に素晴らしいです。

頭脳戦が面白い

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行き当たりばったりの犯行ではなく、実行犯の8人は事前に5か月もの間、予行やシミュレーションを行っています。ですが、ドラマではすぐに銀行強盗が行われるので、教授の計画がどのようなものなのか、視聴者も“全て”は知らない状態。

計画の全貌を知らない状態で視聴するので、後々になってから”あれはこういう理由だったのか”と感嘆する場面がたくさんあります。

たとえば、実行犯たちは全員赤いつなぎにダリのお面という格好なのですが、この格好にもしっかりとした理由があるのです。実行犯たちが同じ格好をしているのは、人質たちにも同じものを着用させるため。”赤いつなぎとお面”を人質全員に着用させることで、警察は犯人と人質を見分けることができなくなる、というわけです。

教授の狙いは民衆を味方につけること

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ただその場にあるお金を強盗するのではなく、新たに紙幣を印刷して24億ユーロを持ち帰るという壮大な計画はワクワクします。計画をメンバーに打ち明けた時の、教授の演説にもきっと引き込まれることでしょう。

私たちの銀行強盗が連日報道された時のことを想像してみろ。

報道を目にした民衆たちはこう思うはずだ。

“先に思いつけばよかった”と。

Netflixドラマ『ペーパー・ハウス』第1話から引用

教授は、民衆を味方につけるために血を一滴も流してはならないというルールを設けているのですが、いざ強盗に入ると早々に血が流れてしまい……!?

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ポイントその2

成功か否か。視聴者も分からない!

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教授の計画は完璧ですし、事前の準備も万端。では、実際の銀行強盗も簡単に成功するのか、というとそうではありません。いくら計画が完璧でも、実行するのは“生身の人間”なので、どうしてもアクシデントが起こってしまうのです。

仲間同士のもめごとや、人質の逆襲といったアクシデントが次々に起こるので、強盗が成功するのか失敗するのか視聴者も分からず、最後までハラハラした気持ちを保てます。また、目まぐるしいドンデン返しも本作の魅力。”このピンチは切り抜けられないかもしれない”と思っても、実はそれは教授の計画通りだった……ということも多々あるのです。

主人公の語り口も面白い

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強盗仲間たちはお互いに本名を知らず、都市のコードネームで呼び合っています。(教授、というのもコードネームです)リオ、ベルリン、デンバー、モスクワなど、いろいろな都市名がある中で、なんと主人公のコードネームは“東京”。日本人の我々からすると気持ちが盛り上がる設定ですね。

そして、主人公トーキョーの語り口が独特で面白いんです!強盗決行日に強盗仲間のたちが、自分たちの着用しているダリのお面について

  • こんなお面じゃ怖くない
  • 銃さえあればどんなお面でも怖いはずだ
  • ミッキーマウスのお面が一番恐怖を植えつけられる。なぜなら、ミッキーマウスと銃は相いれない存在だからだ
  • 相いれないから怖いってことなら、イエスのお面のほうが怖くないか?

と、熱い議論を交わすたちを見たトョーキョー(女)は

ここには女が必要だ。

女は靴を選ぶのに2日かけるけど

強盗用のお面は一瞬で選べる。

Netflixドラマ『ペーパー・ハウス』第1話から引用

とナレーションを入れます。“お面なんて何でもいい”と一言で済むようなセリフを、上記のように、あえてひねりの効かせた語り口でナレーションしていく様が見どころです。

人間模様も必見

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数日間の造幣局立てこもりの中で、さまざまな人間模様が展開されていきます。実行犯8人の人間性がそれぞれ浮き彫りになるのはもちろんのこと、人質たちの人間ドラマも見ごたえあり。いつものようにただ出勤しただけの人や、社会見学にきた学生たち、それぞれが抱える人間関係の苦悩はとてもリアリティがあります。

また、教授の恋模様も必見です。教授が恋をする相手は交渉人のラケルという女性で、造幣局に立てこもった実行犯たちを相手に”交渉”をする警察官。

ラケルの交渉に応じるのは教授の役目なのですが、教授は交渉をするだけではなく、実際にラケルと接触をするという大胆な行動を取ります。もちろん目的は、警察側の動向を探るためなのですが、徐々にラケルに惹かれてしまい……!?

教授は外から実行犯たちに指示を出しているので、造幣局への強盗には参加していません。

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『シーズン1の感想

面白かったです!かなりの良作なので、Netflixに登録している方にはオススメしたい一作。序盤からテンポがよくて、特に1-4話の構成バランスは神がかっています。主人公トーキョーの独特なナレーションも病み付きになってしまうようなクセがあり、あっという間に全話を視聴してしまいました。

ドラマは銀行強盗の成り行きが大きな見どころですが、銀行強盗に関わる人物たちの個性もそれぞれに魅力的。中でも、教授が一番好きでした。教授は銀行強盗を企てたボスであり、知的な人物。綿密な計画からは慎重な人物像が連想されるけれど、実は教授は大胆さも持ち合わせていて、そのギャップが魅力的でした。

造幣局で起こるトラブルやピンチに対応するのは決まって教授なのですが、そんな大胆なことしちゃうの?という対処法ばかりで、何度も驚かされます。実は、ドラマの途中で交渉人ラケルのことが掘り下げられた時、“ラケルの話は必要ないんじゃない?”と思ったのですが……。でも後々になって、ラケルの話はドラマにとって重要だったということが分かるんですよね。

ラケルのこともそうですし、全体を通してドラマに無駄な描写がないところが素晴らしいです。スペイン本国で大人気を博したというのも納得の面白さ。オススメです。

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