海外ドラマ『パレーズ・エンド』見どころと感想。カンバーバッチが愛と嫉妬が交差する珠玉のラブストーリーを熱演!

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(c) BBC

英国の人気俳優ベネディクト・カンバーバッチ主演。20世紀初頭の混乱するイギリス社会の中で、伝統を大切にする保守的な貴族クリストファーの愛の物語。

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登場人物/キャスト

生真面目で保守的な裕福な貴族
シルヴィアの妊娠機に結婚

クリストファー・ティージェンス
ベネディクト・カンバーバッチ

クリストファーの妻
妊娠時は別の男性と関係も

シルヴィア・ティージェンス
レベッカ・ホール


クリストファーの腹違いの兄

マーク・ティージェンス
ルパート・エヴェレット

クリストファーに
思いを寄せている

ヴァレンタイン・ワノップ
アデレイド・クレメンス

クリストファーの
学生時代からの親友

ヴィンセント・マクマスター
スティーブン・グレアム

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『パレーズ・エンド』のあらすじ

20世紀初頭のイギリス。伝統を重んじる生真面目な貴族紳士クリストファー・ティージェンスは、列車の中で出会った女性シルヴィアとはずみで一度だけ肉体関係を持ってしまいます。

その後、妊娠をシルヴィアから告げられたクリストファーは、責任を取ってシルヴィアと結婚することにしました。しかし、自由奔放でわがままなシルヴィアは、古風で保守的なクリストファーに飽き、他の男と駆け落ちしてしまいます。

そんな時、女性参政権運動に加わっているヴァレンタインと出会い、彼女の純真な心に密かに惹かれていきます。

ヴァレンタインもまたクリストファーに想いを寄せるのでしたが、保守的なクリストファーはシルヴィアとは離婚せずに、出戻ってきたシルヴィアを受け入れ結婚生活を続けていました。

ほどなくして、第一次世界大戦が勃発します。クリストファーも戦地に赴くこととなります。クリストファーの心がヴァレンタインに向いていると感じたシルヴィアは、夫の心を繋ぎとめようと思いがけない行動に出ます。そしてもつれあう3人の関係は、更に複雑なものへとなっていくのでした。

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『パレーズ・エンド』の見どころ

美しい英国風景

序盤からとにかく美しいイギリスの風景に魅了されます。建物、服装、景色などどれをとっても本当にきれいです。

その美しい景色と、戦場の薄暗く汚れた感じが上手く対比されていて、映像だけでも大満足となるドラマです。

もつれあう三人の想い

ザ・英国紳士というようなクリストファーが、シルヴィアと一度だけの過ちを犯してしまったことで、彼の人生が大きく変わることになってしまいます。

シルヴィアが、自分の子かどうかも分からない状態なのに、責任を取って結婚したクリストファー。心からシルヴィアの事を愛していないので、淡々とシルビアに接します。結婚生活は彼にとって最初から義務であるかのように。

そして、そのクリストファーの態度にイラつくシルヴィア。最初は、浮気したりクリストファーを困らせるような行動ばかりして、嫌な女といった印象だったシルヴィア。

しかし、シルヴィアが本当はクリストファーを心から愛していたという事が、明らかになっていくにつれ、彼女に対する嫌悪感が哀れみへと変わっていきます。今まで全て”自分の思い通りにならないことはない”という生活をしてきたシルヴィア。

唯一そうでないことが夫クリストファーでした。何をしても自分を責めず紳士的にふるまうクリストファーに苛立ちを募らせていきます。結局、シルヴィアは駆け落ちした相手との浮気依頼、ずっと貞操を守っていたのです。

そのことを赤裸々に告白して、クリストファーの心も動いてやり直せるかな?という雰囲気になりますが、残念ながらそうはならず。クリストファーの心はヴァレンタインから離れることはありませんでした。

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『パレーズ・エンド』の感想

クリストファーとヴァレンタインが最後に結ばれるという一見ハッピーエンドのように思えるストーリですが、二人は愛人関係であって、クリストファーはシルヴィアとは最後まで離婚という選択肢は持たなかったことから、スッキリしない気持ちも残りました。

戦場でクリストファーがソネットで詩を書きたいと部下に言いますが、これは特定の構造を持つ14行の詩で、一番有名なソネット作家はウィリアム・シェイクスピアです。

日本ではあまり馴染みがないので、シェイクスピア含むイギリスの文化などが分かっていないと、少し難しく感じる場面もあるかも知れません。

このドラマの主役はクリストファーですが、汚い部分もさらけ出す人間味溢れるヴァレンタインに惹かれる視聴者も多いはずです。

Photo:「パレーズ・エンド」(c) BBC