【ラグナロク】シーズン1全話ネタバレと解説。北欧神話における終末「ラグナロク」。天災から始まり最終的に神々と巨人の決戦を迎えました。ドラマ【ラグナロク】は、引っ越し先の母の故郷で人間離れした力に目覚めた息子が、自然豊かなこの町に隠されている恐ろしい秘密を暴いていく物語。
【ラグナロク】登場人物
マグネ役/デイビット・スタクストン
俳優情報
- 英語表記:David Alexander Sjøholt
- 出身:アメリカ/ノースカロライナ州
- 生年月日:1999-11-22
- 出演作
- スカム
- ナイトフライズ:永遠の夜
役どころ:6歳のときに父を亡くし、1度はエッダの町を離れましたが再び母と弟と戻り、現在はエッダ高校に通っている男子生徒。失読症のため勉強は苦手で、いつもタングルを手にしています。(タングルは、90度の角度に湾曲しているパイプのみで構成された知恵の輪のようなもの)性格は気が短く、特に不公平な扱いを受けると少し暴力的になるところも。
ラウリッツ役/ヨナス・ストラン・グラヴリ
俳優情報
- 英語表記:Jonas Strand Gravli
- 出身:---
- 生年月日:---
- 出演作
- 7月22日
- Dear Compatriots
- Fenris
役どころ:マグネの弟ですが、実はヨツール家の社長ヴィダルの息子。
ヨツール家
【ラグナロク】1話あらすじネタバレ
ノルウェーにあるエッダという町に越してきたサイエル一家。
母が運転する車の前に、眼帯をつけた老人がセニアカーに乗って現れ、危なっかしい様子を心配したマグネが車を降りて老人を助けに行きました。セニアカーのエンジンの様子を見ているマグネにその老人は「奇妙なところだと思わないか?」と突然言い出します。
すると、目の前にある美容院から老婆が出てきて、マグネに偉い子だと言いながら額を撫でました。その瞬間、マグネの目に稲妻が走りが青く光ります。
その途端、マグネは人間のものではない声が聞こえて驚きを隠せません。車に戻ったマグネが窓を閉めようとすると、力を入れていないのにレバーがもぎ取れ、さらに晴天の空を見上げながら、雨が降ると言うと突然大雨が降りだしたのです。
後日、エッダ高校へ通い始めたマグネは、隣の席の奇抜な同級生のイゾルデ(父エーリクはエッダ高校の教師)の自転車を直したことから彼女と仲良くなります。マグネは、エッダに越してきてから起きる自身の体の異変に戸惑いを覚え始めます。
その頃ヴィダルは、越してきたマグネのことが気になるようで家族に対し彼を見張るよう言い渡すのでした。イゾルデとの夕食で、週末に山へ行くことを約束したマグネ。
マグネが家に帰ってくると、家の前で母が柵を立てており手伝おうとハンマーに手をかけるた瞬間、母は1人でやると顔を曇らせました。イゾルデと登山に来たマグネは、登りなれた彼女が息を切らしているのに対し、全く息も切らさず余裕を見せます。
それにはイゾルデも驚いたようで、マグネは運動も禁じられているのにすごいねと言うのでした。登り進め頂上に近づくと雪崩注意の看板が現れ、ここの山もヨーツル家が独り占めしているのだとイゾルデは言います。
その時、マグネの元に弟・ラウリッツから母が大変だとメールが来て、自分だけすぐさま家へ戻ることに。
その後、イゾルデは氷山の一角に人工的に作られた洞穴に気づき中へ入ってみると、奥には重厚な扉があり”ヨーツル工業所有地”と書かれたものを見つけました。
その頃、山へやって来たヴィダルは服を全て脱ぎ、人間ではない声を発すると共に目の色が黄色に変わりました。もの凄いジャンプ力で移動しトナカイを捕らえると、素手で引き抜いたトナカイの心臓をを咥えながら獣のような雄たけびを上げます。
家へと帰ってきたマグネはとても元気な母の姿を見つけ、メールはラウリッツのいたずらだったことがわかりました。再び戻ろうと外に出ると、ちょうどイゾルデがパラグライダーで山から下りてくるところを見つけます。
しかしその瞬間、イゾルデがコントロールを失い電線にぶつかって落ちてしまったのです。マグネはすぐに現場へ向かいイゾルデを抱き起して声をかけましたが、彼女はもうすでに息をしていませんでした。
*ここでタイミング良くヴィダルが現れ、救急車を呼びます。
家への帰り道、怒りがコントロールできなかったマグネは、家の前にあったハンマー(ルーン文字が刻まれている)を思い切り投げました。すると、ハンマーはとんでもない距離を飛んでいき、辺りには雷が鳴り響きました。
【ラグナロク】2話
イゾルデは悪天候による事故死だったとエッダ高校で発表されました。その発表に納得いかなかったマグネは、警察にイゾルデは上級者だったうえに落雷はなかったと抗議します。
しかし、警察は事故の一点張り。その様子をずっとラン校長が伺っていました。
そのため、イゾルデの死は誰かに仕組まれたとマグネは考えているよう。マグネが家に帰ると、母にマグネがハンマーでヴィダルの車を傷つけたと叱られます。
母が言うには、会社でヴィダルに車の保険の見積もりを頼まれた際、その書類の中にあった写真には我が家のマークが入ったハンマーが刺さっていたと。それは間違いなくイゾルデが事故に遭ったあの日、マグネが投げたハンマーでした。
マグネはすぐに地図からハンマーの飛行距離を導き出し、1500mも飛んだことを知り、さらにハンマーを新しく購入して飛ばしてみると、なんと541mも飛ばすことが出来たのです。
(飛行距離の差は、ルーン文字があるかないかで差がでる?)
その頃、ヴィダルはトンネルを見られたからという理由でイゾルデを殺害したとランに説明します。子供は傷つけない約束ではあるものの、彼らにとって知られてはいけないものをイゾルデが見てしまった様子。
(この時点でイゾルデのスマホは見つかっていません。そこには一族を脅かす証拠が残っている。)
そこでランは、誰かに見つかる前にイゾルデのスマホを探すようヴィダルに言いました。
一方で、イゾルデの葬儀から帰ってきたマグネ一家は、家に入り驚愕します。家の中は凄まじく荒らされており、強盗に入られた痕跡が残されていたのです。
【ラグナロク】3話
巨人:北欧神話に登場する超自然的存在。向こう見ずで乱暴な種族であり、北欧の神々の敵
マグネが強盗犯として真っ先に疑ったのは、向かいのトレーラーハウスに住む薄汚れた男。早速、トレーラーハウスへ向かうマグネ。
マグネに突き飛ばされ、人間離れしたその力に恐怖を感じた男は、盗みに入ったのは認めたものの先客がいたと言うのです。男の話から、先客はヴィダルだということに気づいたマグネは、イゾルデの死やエッダの環境問題とヨーツル家が関連していることから、彼女の調査を引き継ぎ調べることにしました。
また、マグネはイゾルデの父エーリクからもらったイゾルデのパソコンの中から環境問題に関するフォルダを確認。彼女の死もヨツール家に関係していると思ったマグネは、イゾルデが事故の日に着ていた洋服を病院に貰いに行きました。
ところが、その途中で除雪車に轢かれてしまいます。すぐ後ろではヴィダルがその様子を見ていました。
ヴィダルは家に帰って、マグネが轢かれたことを喜び家族に伝えます。ここでヨーツル家の会話から、それぞれの時代に適応していくために彼らは順番に大人と子どもの”役”していることがわかりました。
翌日、事故に遭ったにもかかわらず無傷のマグネを見て驚いたサクサは、彼の正体を確認するため家へ招くことに。一方でマグネは、学校で先生にイゾルデが事故の日に着ていた服に付着している血痕の検査を頼むことにします。
その日の夜、ラウリッツとマグネはヨーツル家へとやって来ました。町一番の金持ちだけあって、様々な料理やお酒が振舞われます。
しかし、ヴィダルが薦めてきた”ミード”という、古くから伝わる酒を勧められて飲んだ後、マグネは突然たぎった様子で分厚い丸太の的を割ってしまいました。そして、マグネがランを腕相撲に誘って互角の勝負を見せた直後、ランの真の姿が見えてしまったのです。ランの真の姿とは、ひどく老いた老婆のようでした。
また、マグネが洗面所で顔を洗って鏡を見ると、自分とは違う姿が映ります。
【ラグナロク】4話
混沌の怪物:巨人に加勢し神々と争った魔獣たち。ミズガルズ蛇、フェンリル、ガルムなどが代表的
ヴィダルたちは作戦会議を行い、マグネが人間離れしていることから旧世界の存在ではないか、決戦で全滅させた神族の生き残りかもしれないと話します。巨人なら味方として引き入れようと、正体を見極めることにしました。
その頃ヨーツル家で飲んだ”ミード”について調べていたマグネは、”杖を持って跪いている女性が男性の額に触れている”絵を見つけます。(マグネは越してきた日に出会った老婆から額に触れられていた)
学校帰りマグネは、スーパーの店員であるその老婆の元を訪れ話しを聞いてみることに。老婆によれば、マグネはトールであり彼の行動が全てを決める、そして老婆はその資質に気づかせたということでした。
それからマグネは、学校の授業で神話の話を聞きます。
- ギンヌンガガプは寒気と熱気が出会い世界が創られた場所。
- この旧世界にいたのは神族と巨人族。
- トールは巨人の家に招かれて”ミード”を飲まされた。
- 巨人は長い間崇められており、人間は生贄を捧げた。
- しかし、神を自称する連中に追われた。
先生に頼んでいた血液検査の結果、イゾルデの血の他に動物の血もついていたことが判明しました。登山合宿の日、子どもたちと一緒についてきたヴィダルは、マグネと話をして必要であれば殺害する計画を立てます。
マグネはキャンプ場へ向かいグリーと共に歩いていると、トナカイの死骸を見つけ、それには心臓がないことに気づきました。キャンプ場に着くと、告白ゲームをやっていて指名されたマグネはグリーが好きだと答えます。
するとその時、ヴィダルに呼ばれ話をするマグネ。古の言葉で話しかけるヴィダルに決戦のことを覚えているかと聞かれ、マグネは覚えていると答えます。
マグネは敵だと確信したヴィダルは、獣のような飼い犬のトリムに本来の姿で殺せと命じます。トリムと対峙するマグネは腕を噛まれるも、途端に目に稲妻が走りトリムの口を裂いて倒すのでした。
【ラグナロク】5話
巫女:北欧神話の登場人物。魔力と予知能力を持ち世界の支配者に影響を持ったと言われる
エーリクから、登山合宿で見つけたという氷河の水質サンプルとイゾルデのスマホを渡されたマグネ。イゾルデのスマホからは、氷河の一角にあるヨーツル家のトンネルを映したものがありました。
それを見たマグネは、イゾルデの映した動画にあった場所でトンネルを見つけます。トンネルの奥にある扉の施錠を壊して入ってみると、”危険”をかかれた数千本のドラム缶を発見。
それらは全てヨツール工業が所有しているものでした。その後、エーリクから貰った水質サンプルを検査してもらった結果、高濃度の毒素が検出されました。
一方でグリーは、押しの強いフィヨルに最初は戸惑っていたものの惹かれ始めていました。しかし、ヨーツル家で見つけたフィヨルの写真に1899と書かれていたことに戸惑いを隠せません。
【ラグナロク】6話
巫女の予言:世界の創造と終末、再生の神話。行いを改めなければ必ず訪れる終末を神々と人間に語り伝える
マグネは、エーリクと警察を連れてヨーツル工業のトンネルへとやって来ました。しかし、会社の所有地だからとの理由でヴィダルに連絡がいき証拠隠滅を図られ、トンネル内からすべてのドラム缶が消えていたのです。
一方でフィヨルは、グリーからヨーツル家の写真を持ち帰ってしまったことを謝罪され返してもらいます。その帰り道、マグネを見かけたフィヨルはヴィダルが証拠隠滅を図っていること、君は正しかったと告げます。
フィヨルは家に着き、その写真を書斎のアルバムに戻し部屋から出ると、家族が待ち構えておりグリーとの付き合いを咎められます。フィヨルは一族を裏切ったことから、忠誠を誓って彼女を殺すよう言い渡されました。
建国記念日の式典の日、ヴィダルに警察から電話が入ります。警察署の入り口前に、ヨツール工業の名前が入ったドラム缶が数個置かれていると言うのです。
処分するよう言ったはずのドラム缶を目の前にたじろぎながら、警官を丸め込もうとしましたが、マグネの発言と一致したため上手くいきませんでした。
その頃フィヨルは、グリーを人気のないところまで連れ出すと、目の色を黄色に変えて襲い掛かります。フィヨルの後を追ってきたマグネは、フィヨルの行動に腹を立て近くのハンマーを手に取り殺そうとしましたが、そこに現れたヴィダルと戦いうことに。
マグネがいくら殴ってもヴィダルはびくともせず、逆に吹き飛ばされてしまいます。ヴィダルはマグネに、父親と同じでトールではないと心臓を抉ろうとした瞬間マグネの目が青く光り、天に手を掲げると雷が直撃し2人とも吹き飛ばされてしまったのです。
その様子を見ていた老婆がペンダントにキスをすると、マグネ側の空が青く光りこう告げます。
「ラグナロクは終末とされるがそれは違う、全ての始まりだ」
出展:【ラグナロク】6話より引用
【ラグナロク】の考察と解説
マグネは何者?
マグネの正体は神トール。
これは、老婆がマグネに伝えていました。
ちなみに【マイティ・ソー】(2011)のソーも、トールの神をモデルにしています。トール=オーディンの息子。ソーの父もオーディンでした。この関係性は北欧神話に基づいており、ミョルニルはソーの持っていたハンマーと同じものと考えていいでしょう。
ちなみに、マグネの弟ラウリッツはイケメンということや悪戯好きということ、悪賢い一面もあることからモデルになっているのはロキだと推測します。ラウリッツはヨツール家と行動を共にすることが多いものの、彼らの仲間ではありません。
第三者という立場で動向を見ながら”何か”を仕掛けたり、平気で裏切ったりするのはまさにロキそのもの。ロキは、男神ですが変身術が得意で女性の姿にも変化します。
母親の服を着てパーティに出席したり、最終話では女装していることからラウリッツ=ロキで間違いないでしょう。
マグネとヨーツル家の関係
ヨーツル家は、古の時代から続く巨人の一族であり、その頃から生き続けています。
3話でヨーツル家の会話から、それぞれの時代に適応していくため大人と子どもの役をやっていると話していたことからも、長く生きるために知恵を働かせていることがわかりました。
そしてその発言から思うに、4人は本当の親子ではなく対等な立場というパターンであると推測しています。マグネと対立するのは、巨人と神々は宿敵関係にあるという北欧神話からくるものでしょう。
老婆と老人の正体とは?
1話の冒頭で、美容院から出てきた老婆とセニアカーに乗った老人。
この老婆は、北欧神話に登場する女性の予言者ヴォルヴァ、老人は主神オーディンだと考えます。
ヴォルヴァとは、予言や魔術を使い武器は杖。
神々の父であるオーディン自身が、神々が未来にどう備えるべきかを知るために助言を求めるほど力があると信じられていた。
そうした記録は”巫女の予言”として残されています。
老婆をヴォルヴァと断定するポイントはいくつかあり、マグネの額を触れてから力が得られたことや、いつも先を読んだ発言をすること。
また、6話でラグナロクについて語っていることから老婆は予言者ヴォルヴァで間違いないかと思います。
オーディンとは、北欧神話の主神にして戦争と死の神であり、トールは息子にあたります。
魔術に長けていますが、知識に対し非常に貪欲な神でもあり、自らの目や命を代償に差し出すことも。
いつも老婆(ヴォルヴァ)と一緒にいることや、眼帯をしていることからセニアカーに乗った老人はオーディンであると推測します。
【ラグナロク】まとめと感想
【ラグナロク】は北欧神話がベースで、様々な神が出てくるのも忠実で面白みがあります。自分の本当の姿に気づいたマグネが、この先どのように巨人と戦っていくのか。
巨人ということが明らかになったヨーツル家ですが、まさか巨人というのに普通の見た目で人間に扮しているのにはビックリしました。
これは北欧神話で言う”霧の巨人”で、古ノルド語では”ヨトゥン”や”ヨツン”、”ヨートゥン”と発音されるのをもじって”ヨツール”としているのでしょうね。
まだ続編の発表はないものの、今回は登場人物の正体が明らかになったところなので続編はあるだろうという雰囲気。最終話でヴィダルがどうなったのかも不明ですし、たとえヴィダルが死んだとしてもヨツール家はまだ3人が生き残っています。
そのまま野放しになるはずもなく、老婆の預言では終わりではなく始まりとあるので、ド派手なシーズン2を期待したいですね。
現在は配信終了している場合もありますので、詳細は各公式ホームページにてご確認ください。