【RIG(リグ)45】シーズン1第5話・6話の考察と推理。5話ではまた作業員が死亡し、徐々に犯人候補が絞られてきました。この記事では、5話までの考察材料をもとに最終推理をお届けします。他にも、犯行一覧表やシーズン2の情報についてお伝えします。
5話の考察
ダグラスは犯行不可能か!?
何者かに襲われたメアリーは、足に重りをつけられて海に沈められました。
それを確認するかのように、海を見下ろしている人物が映ります。
それは、ヴィダルでした。
このシーンだけを見ると、まるで彼が犯人かのように映りますが、さすがにこの段階で犯人を映すとは考えづらいので、これは視聴者のミスリードを誘うためでしょう。
このすぐ後で、ハルヴァールが殺害現場(マシンデッキ)に到着します。
ということは、やはり4話の後半で“彼がどこかへ駆け出した”シーンは、マシンデッキに向かう描写だったということ。
だとすれば、ハルヴァールと一緒にいたダグラスが、ハルヴァールよりも先にマシンデッキに到着してメアリーを殺すのは不可能ということになります。
(メアリーを殺すためにはハルヴァールを追い抜かないといけない。そんなことしたら後に犯人だとバレる)
なお、遺体安置所に閉じ込められたままだったミケルも、犯行不可能とみて良さそうです。
ただ、1点だけ疑念が。
安置所の鍵の仕組みがどうなっているのか分かりませんが、もしもマスターキーで外に出られるのならば、ミケルにも犯行は可能だったことになります。
アンドレア殺しだけが別の犯人!?
犯人と同じとされる血液型Aブラスは、ミケル、ヴィダル、ダグラスの3名です。
そのうちのミケルが犯人ではないのならば、残るはヴィダルかダグラスの2人しかいません。
それゆえにハルヴァールとイェンスは、ヴィダルたちを共犯だと確信して2人を捕らえようとします。
しかし、ここで疑問が。
本当に、この2人が犯人なのか。
ここに来て、血液検査の結果が疑わしくなってきました。
あるいは、アンドレアの死だけが孤立した別の事件で、他の殺人を犯した黒幕は別にいるのかもしれません。
だとすれば、もはや血液型は関係ないということになります。
本当にヴィダルとダグラスが共犯だったならば、この後にヴィダルが殺されるのも辻褄があいません。
動機はフレデリクの復讐!?
前期の作業員たちは、フレデリクの死を「薬物中毒でハイになっての転落死」だと証言していましたが、本当は事故ではありませんでした。
密輸を警察に通報しようとしたフレデリクは、それを止めたダグラスともみ合いになって死亡したのです。
遺体安置所に閉じ込めていたヴィダルが凍死させられました。
彼の遺体のそばにフレデリクの写真が置いてあったことから、犯人の目的はフレデリクの復讐とみて良いでしょう。
だとすれば、犯人が一番恨んでいる相手はダグラスなはず。
それは言い換えれば、ダグラスは犯人ではないということです。
そもそも、ダグラスが弟分のヴィダルを殺すとは思えませんし、遺体のそばにフレデリクの写真を置く理由もありません。
彼はフレデリクの死の真相を隠しこそすれ、フレデリクの無念を晴らそうなどという気持ちはないはずだから。
従って、これ以降の考察は、ダグラスを犯人から除外する方向で進めていきます。
*
5話のラストシーンでは、イェンスとミケルが爆発で飛ばされました。
2人の生死は不明ですが、これまでの流れからして死亡した可能性が高いです。
ちなみに、この爆発は3話(31分)で犯人が仕込んだもの。
もしも仕込んだのがミケルであれば、爆発するのが分かっているのにあんなに近づかないはずなので、ミケルではなさそう。
そうなると、いよいよ犯人候補が絞られてきました。
最終推理の前に、犯行一覧表でおさらい。
5話までの犯行一覧表
ミケル | ダグラス | ヴィダル | ハルヴァール | イェンス | |
---|---|---|---|---|---|
リトヴァ殺し | 犯行可能 | 犯行可能 | 犯行可能 | 犯行可能 | × |
ポンタス殺し① | 犯行可能 | 犯行可能 | 犯行可能 | 犯行可能 | 犯行可能 |
ポンタス殺し②
ペトラ殺し | 犯行可能 | △ 直前まで ハルヴァールと一緒 | 犯行可能 | × | 犯行可能 |
アンドレア殺し | 犯行可能 | △ 黒い靴ではない | 犯行可能 | △ 資料の隠し場所を知っている為 部屋を荒らす必要がない | 犯行可能 |
メアリー殺し | × | おそらく× | ? | 犯行可能 | 犯行可能 |
ヴィダル殺し | 犯行可能 | △ | 死 | 犯行可能 | 犯行可能 |
イェンス殺し
ミケル殺し | 死? | △ | ―― | △ | 死 |
血液型 | 犯人と一致 | 犯人と一致 | 犯人と一致 | 犯人と不一致 | 犯人と不一致 |
密輸 | × | 関与 | 関与 | × | 関与 |
“メアリー殺し”までは前回の記事で考察したので、今回はヴィダル殺し以降の考察になります。
✓ヴィダル殺し
殺すこと自体は誰にでも可能ですが、心理的な点から推測するとダグラスは犯人ではなさそうに見えます。
彼は、リトヴァの娘を心配していたりと仲間に対しては情が厚く、そんな彼が殺したとは考えにくいこと。
さらに、上でも触れたように、遺体のそばにフレデリクの写真を置く理由がありません。
このことから、ダグラスの犯人説は薄いでしょう。
✓ミケルとイェンス殺し(爆発)
この時点で生き残っているのは2人しかいないため、どちらかが犯人だとするなら、ダクラスかハルヴァールということになります。
しかし、おかしいのです。
どちらにも、犯行を否定できる要素があるのです。
まずはハルヴァールの否定要素。
犯人がヤクの隠し場所に爆発を仕込んだのは3話ですが、ハルヴァールがその場所をメアリーから聞いて知ったのは4話なのです。
つまり、ハルヴァールが3話の時点で爆発を仕込むのは無理があります。
メアリーに聞く前から場所を知っていた可能性もあるので、絶対にハルヴァールが潔白とは言えませんが……。
次にダグラスですが、銃で脅された時でさえヤクの隠し場所を答えませんでした。
それだけ大事にしているものを、こんなにあっさり爆発させるとも思えず、やはり心理的な面で彼は犯人に見えません。
何より、ダクラスにはフレデリクの敵討ちをする理由が何ひとつない。
これが、彼が犯人ではないと言える決め手となりました。
では、もしも2人が潔白ならば、犯人は誰なのか。
死んだはずの誰かなのか!?
最終推理!
・そのメンバーのほとんどは密輸に関与しており、間接的にフレデリクの死にも関わっていると思われる
・これまで殺された人間はほとんどが密輸、またはフレデリクの死に関与している
・ヴィダルの死体のそばにフレデリクの写真が置いてあった
これらのことから、犯人の動機はフレデリクの敵討ち、つまり復讐だと見てよいでしょう。
そしてこれは推測ですが、おそらく犯人は“見つかっていないフレデリクの遺体”を探す目的もあってRIG45に来たと思われます。
だとすれば犯人は、前期で密輸にも フレデリクの死にも関っていない人物ということになります。
ミケル、アンドレア、ペトラ、ハルヴァール
最終推理に入る前に、ここで1つ重要な点があります。
それはアンドレアの死。
彼女が基地にやって来たのは本社からの調査依頼があったからで、完全に偶然の出来事であり、前期の事件にも何ら関わりがありません。
それなのに、なぜ殺されたのか。
犯人の動機がフレデリクの復讐ならば、アンドレアを殺す理由がないのです。
ですから、こう考えられます。
アンドレアだけは、別の人間が殺した。
この場合、アンドレアを殺したその人物は、検査結果のとおり血液型Aプラスなのでしょう。
そして一連の黒幕は、別の血液型だと考えるのが妥当。
次にペトラの死ですが、犯人の目的がフレデリクの敵討ちだというならば、彼女の死も辻褄が合いません。
ペトラも、前期には関わりのない人物なのです。
それなのに、なぜ殺されたのか。
いや、そもそも本当に死んだのか。
確かに爆発部屋からは丸焦げの死体が2つ見つかりましたが、その死体は顔の判別がつかないため、本当にペトラが死んだとは断定できません。
もしも彼女の死が自作自演で今も生きているのだとすれば、もっとも“犯人像”に近いといえます。
これまでに推理してきた“非力な人物像”にも当てはまりますし、計画的で知的という犯人像にも当てはまるのです。
ただ、彼女が生きていると言いきれない理由もあります。
それは、爆発の少し前に、ハルヴァールが”爆発部屋に閉じ込められたペトラの姿”を見ていること。
あの時、ハルヴァールは扉を壊すための道具を取りに行きましたが、もしも取りに行かずにあのままペトラを救助していたら、ペトラの“自作自演”の計画は台無しになったはずです。
それはそれで、別の機会をまた作ったのでしょうか。
もう1点。
もしも死を偽造したならば別の遺体を用意しなければなりませんが、それはどうしたのか。
その場合はリトヴァの遺体を使ったと考えられますが、それだと全体の遺体の数が合わなくなるため、遺体室にあるはずのリトヴァの遺体は偽物になっていると思われます。
もしくは、見つかっていなかったフレデリクの遺体を見つけ、それで数合わせをしているのでしょう。
ペトラが犯人ならば、納得のいくことも多いですし犯人像にもピッタリ当てはまりますが、ただこの推理には穴もあるので、ペトラが生きていると断言はできません。
最後に、“ペトラが犯人なら納得のいく点”を挙げておきます。
・リトヴァ殺し……鎮静剤の仕込み
・ポンタス殺し①……処置の際に間があったこと(助けたくなかった)
・アンドレア殺し……上で述べた通り、別人の犯行
・ポンタス殺し②……犯人のパーカーが濡れてなかった(室内にいたペトラが犯人なら合点がいく)
・メアリー殺し……抱きかかえて海に沈めればいいのに、わざわざ小細工(非力説)
・ヴィダル殺し……フレデリクの写真が置いてあったことから、犯人の目的は復讐
・最後の爆発……生き残った2人には犯行を否定できる要素がある。だとすれば死んだはずの人間が犯人!?
*
最初にも述べたとおり、犯人の動機がフレデリクの復讐ならば、その犯人は密輸にもフレデリクの死にも関わりのない人物ということになります。
ペトラの他に該当するのは、ミケルとハルヴァールです。
まずハルヴァールですが、彼が犯人だとすると2件だけ不可能と思われる殺人があります。
1つは先ほども説明した、最後の爆発事故(ヤクの爆発)。
もう1件は、ペトラとポンタスを同時に爆発させた事件です。
おそらくペトラは、爆発部屋に閉じ込められた時に犯人の顔を見たはずです。
その時に見た犯人がハルヴァールだったならば、彼が部屋に駆けつけた時に「助けて」なんて言うわけがなく、もっと怖がったりしたはず。
このことから、爆発事件の犯人はハルヴァールではないと見てよいでしょう。
他の殺人に関してはすべて犯行可能なため、彼が一連の犯人だという可能性も十分にあります。
もしも彼が犯人ならば、全てのバランス(意外性、ロジック、辻褄)が良いので、ミステリーの終着点としては綺麗にまとまっていると言えます。
最後にミケルです。
彼はマスターキーの所持や、いつでもGPS追跡を作動できたこと。
これだけでも十分な疑い要素ですし、ほとんどの殺しが可能でした。
メアリー殺しに関しては、遺体安置所に閉じ込められていたため犯行不可能ですが、安置所から出る手段さえあれば犯行可能となります。
ただ彼は、最後の爆発で死んだ可能性が高いため、現状は犯人候補からは少し遠い位置にいます。
また、小心者で浅慮といった彼の性格からは、あまり“黒幕”には見えないのも事実です。
そしてラストの爆発も、彼が仕込んだならばあんなに近寄らないのではないか。(現に爆発で飛ばされている)
結論。
ロジック・意外性・辻褄といった全てのバランスが良いのはハルヴァール犯人説。
しかし、大穴推理、かつミステリーとしてのロマンを追うという意味で、ペトラ犯人説を推したいところです。
6話(最終話)のネタバレ解説
生き残り
3話で犯人が仕込んでいた細工により爆発が起こり、イェンスとミケルは飛ばされました。
駆けつけたハルヴァールとダグラスは、お互いが相手の仕業だと思い込みます。
生きているのは2人しかいないのだから、お互いが相手の仕業だと確信するのは当然です。
(実はミケルは一命をとりとめたのですが、結局死亡します)
銃を手にしたダグラスは、ハルヴァールを追いかけまわしますが、逆に罠にかかり閉じ込められました。
衝撃の事実
ダグラスを閉じ込めたハルヴァールは、安心して眠りにつこうとしますが、電気の調子がおかしくなったため部屋の外を見に行きました。
すると、衝撃の場面が目に入ってきます。
ダグラスを閉じ込めた部屋の前に、誰かが居たのです。
その誰かは、ガスを使ってダグラスを殺そうとしていました。
その人物が去った後、ハルヴァールはガスのレバーを閉じて、ダグラスを部屋から出してやります。
結末
*重大なネタバレがありますので未視聴の方はご注意ください。
一連の殺人を犯した黒幕は、死んだはずのペトラでした。
彼女は爆発が起こる直前に、部屋から出ていたのです。
部屋で見つかったペトラと思わしき丸焦げの死体は、リトヴァの遺体でした。
ペトラが犯行に及んだ動機はフレデリクの復讐で、彼女はフレデリクの妹だったのです。
彼女は自分の死を偽装した後、換気通路のとある場所を拠点にし、作業員たちを盗聴して情報を得ていました。
(ちなみに、アンドレア殺しだけはダグラスの犯行でした)
*
数日間にわたる嵐が収まり、じきに救助がくると思われました。
そんな中、ペトラは最後の殺人を犯します。
ダグラスを追い詰め、銃のようなもので殺したのです。
駆けつけたハルヴァールは、ペトラに銃口を向けて銃を捨てさせ、逃げ場のないところへと追い詰めます。
そこへ、救助隊のヘリコプターが近づいてきます。
この状況(ハルヴァールがペトラに銃を向けている)を見た救助隊は、ハルヴァールを危険人物だと判断して彼に発砲しました。
それによりハルヴァールは死亡し、ペトラだけが生き残ったのです。
シーズン2の情報
*シーズン1の重大なネタバレを含みます。
シーズン1でしっかり完結している本作ですが、シーズン2も配信されています。
舞台は同じくRIG45。
シーズン1とは多少の繋がりがありますが、新しく起きる事件そのものは別の事件になるようです。
シーズン2のメンバーの中には、シーズン1の黒幕であるペトラもいます。
以下、簡単なあらすじをご紹介。
石油会社ベントスの上着を着た遺体が沖に上がる。遺体はフレデリク・ダールバーグのものであると知るスコットランド警察。刑事のエマ・マーシャルはすぐに何かがおかしいことに気付き、服役中の殺人犯ペトラ・ダールバーグをリグ45に連れ戻しての捜査を開始する。リグはまもなく解体されるため、捜査は急務となる。
引用:U-NEXT公式サイト