【ロイヤル・ペインズ~救命医ハンク~】シーズン1のあらすじと感想。ニューヨークの大病院でのキャリアと、将来を突然断たれてしまった主人公のハンク。ひょんなことから郊外の高級住宅地ハンプトンズで、セレブ御用達のプライベート医師として働くことになるのですが……。
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【ロイヤル・ペインズ~救命医ハンク~】シーズン1あらすじ
ニューヨークにある大病院のER(救命病棟)で、救命救急医として働いていたハンク(マーク・フォイアスタイン)は、その優秀さからエリート街道を順調に歩んでいました。
美しい婚約者との結婚も間近に迫っていたある日、ハンクは非番でバスケットを楽しんでいました。
ところが、試合中に仲間が心臓発作で倒れてしまいます。
応急処置をして自分の病院へ運んだハンクは、同じく急患で運び込まれた理事長ガードナーの処置も同時に行いました。
2人の命を救ったと思われたハンクの処置でしたが、その後ガードナーの容態が急変し死亡してしまいます。
病院へ呼び出されたハンクは、最後までガードナーの治療に付き添わなかったとして解雇を言い渡されてしまいました。
ガードナー家からの圧力もあり、再就職先も見つからず引きこもり生活を送ることになったハンク。
遂には、家の中は大量の請求書とゴミに溢れ、婚約も破談になってしまいました。
そんな自暴自棄の生活を送るハンクの元に、弟エヴァン(パウロ・コスタンゾ)が訪ねてきて、郊外にある高級住宅地ハンプトンズへの週末旅行に連れ出します。
庶民派のモーテルに滞在した2人は、大富豪ボリスが所有する豪邸”シャドー・ポンド”のパーティに入ることに成功。
エヴァンと別行動でパーティを楽しんでいたハンクは、女性が倒れているところに遭遇します。
薬物の過剰摂取だと決めつけて治療しようとする屋敷の専属医に対し、ハンクは専属医が見落としている症状を見つけ女性の命を救いました。
すると、その場に居合わせハンクの有能さを見抜いたボリスは、ハンクをシャドー・ポンドの専属医に誘います。
ハンクは一度断ったものの、シャドー・ポンドで女性を救ったニュースはすぐにハンプトン中に広がり、セレブ達からの依頼電話が鳴り始める事態に。
戸惑いながらも患者を救うハンクの元に、ディヴィアという女性が訪ねてきました。
ディヴィアはハンクに、ハンプトンズで専属医として開業することを提案し、医療助手として自らを売り込みにきたのです。
専属医を雇うのがハンプトンズの金持ちの間で大流行していると知った会計士の弟エヴァンは、自分が財務責任者になり、ハンクに専属医として開業するよう説得しました。
断ろうにも、ハンクの前には次々と患者が現れ、選択の余地がなくなったハンクは、ひとまずこの夏をハンプトンズで過ごすことを決めます。
そして、ボリスの専属医としての仕事も引き受けることにして、シャドー・ポンドのゲストハウスにエヴァンとともに移り住むことにしました。
新しい医者の道をみつけたハンクは、様々な方法で患者を救っていくのです。
【ロイヤル・ペインズ~救命医ハンク~】シーズン1の見どころ
【魅力的なキャスト陣】
このドラマに惹かれる理由のひとつとして、どのキャラクターも個性的で、とても魅力的ということが挙げられます。
特にエヴァンは、ハンクの仕事面でも私生活面でも良くも悪くもスパイスを与えてくれる存在です。
お笑い感あふれる言葉のセンスが絶妙で、真面目な話をしているのにクスっと笑ってしまう場面も。
髪型も相まって、言うなれば大泉洋さんのアメリカ版という感じです。
対してハンクは、幼い頃に母を亡くし父も失踪という状況の中、弟を自分が育てなければならないという責任感の中で生きてきたこともあり、ザ・長男というような誠実で真面目な性格で、エヴァンのボケも上手くスルーします。
兄弟あるあるな2人のやり取りは見ていて飽きません。
その脇を支えるディヴィアや、ジルといった女性陣、そして謎の男ボリスとの関係も、親しくなればなるほどプライベートと混同され、ストーリーに面白さを与えてくれています。
【敏腕ハンクの奇想天外な患者救助法】
このドラマは医療系ドラマですが、病院内のシーンはほとんどないというところが他の医療系ドラマとの大きな違いです。
ドクターバックひとつを持ち歩き、呼び出されたセレブ宅で治療したり、街で突然遭遇した急病人の処置など、限られた薬品や道具で対処する姿を丁寧に描いています。
診断や治療方針なども分かりやすく説明してくれるので、素人も置いてきぼりにはなりません!
そして、医師でありつつも患者のプライベートにも寄り添う姿に好感が持てるのもハンクの良いところ。
ハンクが、薬物に溺れる富豪の父親を持つタッカーを兄のように気にかけるエピソードや、お金持ちだけでなく、貧困層までも救う誠実な姿はとても素敵です。
【ミニ情報】
セレブの専属医コンシェルジュ・ドクター
ハンクが新しい医者の道として選んだ”コンシェルジュ・ドクター”。
日本ではあまり聞きなれない医療制度ですね。
日本では、国民健康保険・社会保険・退職者医療保険など、何らかの保険に加入しないといけないシステムになっていますが、アメリカには日本のような公的な保険制度はないのです。
公的医療保険プログラムの対象者となる低所得者や高齢者以外の人は、高額な医療費に備えるために民間の医療保険に加入することとなるのですが、実際には無保険の人も多く、軽い病気やケガで医者に掛かっただけなのに、高額な医療費を請求されたなどという話は日本でもよく知られていますね。
加えて、医療保険に加入していたとしても、必ずしもすべての医療機関で利用できるわけでもないようで、同じ医療機関に勤める医師であっても、医師によって利用できる保険会社が異なったり、加入する医療保険プランによって利用できる医療機関や医師が違ったりするのだとか。
アメリカでは加入している保険が利用できる”かかりつけ医”を決めるのが一般的ですが、休診日や急病、あるいは特別な検査などを要する際には、その都度自分が加入する医療保険が利用できるかどうかを自分自身で探す必要があります。
このような決して小さくない手間と労力を解消するために目をつけて生まれたのが”コンシェルジュ・ドクター”です。
年会費を払って契約しておけば、24時間いつ何時でも診察に応じてくれるというシステム。
しかし、ドラマの中でもお金持ちの間で流行しているとの言及があったように、年会費は普通の市民が利用できるような額ではなく、一部の裕福な人のためにある制度のようです。
ビジネスとしての医療制度は、賛否両論がありそうですね。
美人医療助手ディヴィア役、レシュマ・シェティ
裕福な家に生まれ、親が決めた結婚が間近であるにも関わらず、ハンクの右腕として積極的に患者を救うディヴィア。
ディヴィアを演じるのは、インド系美女レシュマ・シェティです。
インド系アメリカ人女性という設定ですが、とてもきれいなイギリス英語で話します。
ドラマの中でも、その発音に魅了されている男性もチラホラ出てきました。
インド人の両親を持つレシュマは、イギリス・マンチェスターで生まれ、後にアメリカへ移住しました。
アメリカの大学を卒業したレシュマは、ミュージカルなどの舞台経験を積んだのち、2009年から始まった本作【ロイヤル・ペインズ~救命医ハンク~】に出演。
私生活では、2006年に主役を務めたミュージカル【ボンベイ・ドリームス】で知り合ったディープ・カットデアと2011年に結婚、2015年には女の子のママとなっています。
【ロイヤル・ペインズ~救命医ハンク~】シーズン1の感想
どのエピソードも、とにかく面白い!
医療系の切迫するシーンのドキドキ感と、ハンクの恋愛模様やボリスとの関係などバランスのとれたストーリーで飽きずに見ることができます。
患者とのエピソードは殆どが1話完結型で、プライベートの話は繋がっているという構成になっています。
弟と病気の母をハンクに任せて失踪してしまった父親エディ。
エディに対する怒りをずっと持ち続けていたハンクですが、次のシーズンでは、その父親が登場するようです。
父との確執や、秘密多きボリスとの関係など複雑化する人間模様がどのように進んでいくのか楽しみです。