【三国志~司馬懿 軍師連盟~】17話・18話・19話・20話のあらすじ。司馬懿は投獄された曹丕を助けるために水面下で動きます。その甲斐あって曹丕は釈放されたものの、今度は兄の司馬朗が投獄されてしまい……。この記事ではネタバレ感想をお届けします。
Writer:kino
17話のネタバレあらすじ
記事内では分かりやすさのために1つの呼び方で統一しています。
大理寺の牢屋では、丁儀が曹丕の拷問を続けていた。
司馬懿と郭照はどうにか曹操の許しを得て牢屋の曹丕に会いに行き、拷問で血に染まった衣を持ち帰る。
司馬懿はその衣を、卞夫人(曹丕の母/曹操の妻)に見せ、
「曹丕を恨んでいる丁儀がこのまま拷問を続ければ命の危険があります。公明正大な鐘繇が取り調べをするべきです」
と訴える。
一方では、司馬懿の父親が鐘繇を訪ね「曹丕の取り調べを担当してほしい」と説得していた。
その甲斐あってか、鐘繇が取り調べを担当することとなった。
取り調べにて曹丕は、曹操を批判した書簡について「自分は書いていない」と否定する。
取り調べが終わり曹丕が去ると、曹操が物陰から姿を現した。
鍾繇は曹操に、曹丕が冤罪である可能性を述べ、すべての官史の筆跡を調べさせて欲しいと求めた。
曹操はこれを承諾し、鐘繇はただちに官吏たちの筆跡を調べはじめる。
曹操は次に、獄中の曹植を訪ねる。
すると 曹植は、司馬門を破ったのは自分だと打ち明け、自分の代わりに罪を着せられた司馬朗を釈放してほしいとお願いした。
曹操は仁徳の心を持つ曹植を褒め、そんな曹植だからこそ後継者にしたいのだと本心を語った。
17話の感想
拷問で痛々しいはずなのに、水をぶっかけられた曹丕のセクシーさにドキリとさせられました。
一方の曹植は 司馬門を破ったのは自分だと自白するなんて、やはり根は善良なようです。
曹操も、そんな曹植の純粋さや仁徳を気に入っているのでしょう。
そう考えると、同じように仁徳者だった荀彧のことも本当に好きだったのだろうと思います。
その荀彧が亡くなってからというもの、曹操は以前よりも覇気がなくなったように見えます。
あるいは、単純に体が弱っているのか……。
18話のネタバレあらすじ
鐘繇が官史たちの筆跡を調査した結果、書簡を偽造したのは崔琰だと判明し、崔琰は大理寺に連行された。
大理寺の外では、司馬懿が大臣らとともに結果を待ち構えている。
外に出てきた鐘繇は、崔琰の供述書を司馬懿に渡す。
供述書には、“曹植と楊修の指示を受けて 曹丕の筆跡を真似て書簡を偽造した”と書かれていた。
だが実は、楊修らに脅されたというのは崔琰の嘘だった。
嘘の証言をすることで曹植派を陥れ、曹丕を救うことが崔琰の目的だったのだ。
曹操はこの件(書簡の偽造)を仕組んだのが、崔琰と荀彧だということに気づいていた。
あくまでも漢の忠臣である彼らは、“長子ではない曹植”に後を継がせることを阻止したいのだろうと。
事実、崔琰と荀彧は “曹操が長子を廃そうとしたなら命がけで阻む”と誓い合っていた。
曹操の屋敷では、曹植と楊修がお互いにかばい合い、真相を究明してほしいと曹操に嘆願する。
しかし、崔琰の供述書には少しのほころびもなく、崔琰本人も死を望んでいるためこれ以上なす術がなかった。
曹操は、荀彧たちの策略に完全敗北したことを認める。
楊修は策として、「曹植の配下を全員罪に問うという名目で、司馬朗を投獄すれば良い」と曹操に助言する。
*
罪が晴れた曹丕は釈放され、朝議へと出向く。
朝議では、曹操が大臣たちの前で崔琰を厳罰に処すると宣言し、共謀罪として楊修と丁儀を連行させる。
18話の感想
18話もとても面白かったです。
悪役ポジションの楊修が、主人公サイドの策略を「あいつら常軌を逸してる」と言うのには笑いました。
確かに今回の、重臣2人の命をかけた主人公サイドの策略は常軌を逸していました。
逆に楊修の策略って、(善悪は別として)いつも理解の範囲内というか常人の範囲内なんですよね。
それに、たとえ自分が極刑になったとしても曹植だけは守ろうとする楊修なりの大義があるところも好き。
曹操も曹操で、荀彧が命を賭して残していった策略に対して「私の負けだ」と完全敗北を認めるのも良かった。
さらに、荀彧たちを批判する資格はないと楊修をたしなめたのも、曹操の荀彧への敬意を感じてジーンときました。
荀彧の志を一番よく知る曹操だからこそ、他人が荀彧を批判するのは許せなかったのでしょう。
目指すところが異なるがゆえに策略をぶつけ合いはしても、根っこの部分では相手への敬意があり認めているといった描かれ方が、このドラマの深いところだと感じました。
19話のネタバレあらすじ
獄中で泥酔した司馬懿が目を覚ますと、目の前に曹操がいた。
曹操は司馬懿に、崔琰と荀彧の計略(書簡の偽造)に関与していたのかと尋ねる。
司馬懿は「知っていた」と正直に答え、彼らは奸臣ではなく忠臣であると言い切る。
その後も司馬懿は曹操からさまざまな質問を投げかけられるが、慎重かつ巧妙に回答し曹操を感心させた。
曹操は最後に、「いずれ曹丕は私よりももっと冷酷になるぞ」と忠告して去った。
家に戻った司馬懿は、曹植のとばっちりで投獄された司馬朗を救う方法を家族と話しあった結果、曹丕に懇願するしかないと決断する。
すでに夜も更けていたが、司馬懿は曹丕の屋敷に直行し ひざまずいて曹植を助けてほしいと懇願した。
曹植が助かれば、司馬朗も釈放されるはずだからだ。
しかし 曹丕にしてみれば、このまま曹植が処罰されれば自分が太子になれる(可能性が高い)のだから助けたくはなかった。
だが司馬懿も諦めず、屋敷の外で一晩中ひざまずいた。
翌朝、弟の司馬孚もやってきて共にひざまずき、「司馬家は中郎将(曹丕)に命を懸けて仕える」と訴える。
すると、ついに曹丕が動いた。
「人の世の無情に慣れてはいても、お前とは そうありたくない」
曹丕は言葉を続ける。
「もしも司馬懿を失ったなら、たとえ太子の座についたとしても いつまでその座を守れるか……」
曹丕は曹植を助けると決めた。
司馬懿は感謝と敬意を表し、曹丕に命を捧げると誓う。
曹丕はすぐに父の曹操に会いに行き、曹植の無実を訴えた。
母親の卞夫人は涙ぐみ、曹操も感じ入っている様子を見せる。
曹丕が帰ろうとすると、曹操は突然、「家の中を暖かくして傷をいたわれ」と言葉をかけた。
こうして、曹丕の口添えのおかげで曹植と楊修は無実となり、司馬朗も釈放された。
ところが、家に帰ってきた司馬朗は疫病にかかっており倒れてしまう。
19話の感想
曹操が早いうちから世継ぎを決定していれば、兄弟でこんなに争うこともなかった気がします。
曹植に継がせたいならそう宣言すれば良いのに、とも思いますが、この時代は長子が後を継ぐのが当然とされていただろうから、宣言しても多くの大臣に反対されてしまうのかも。
それにしても、司馬懿と曹丕の掛け合いはジーンとくることが多いです。
曹丕はこのまま曹植を助けず太子の座に就きたかっただろうに、太子の座から遠ざかるのを承知のうえで曹植を助けました。
それは、友のように思っている司馬懿の懇願だったというのもあるでしょう。
曹丕の言葉からは、司馬懿を失いたくないという思いが感じられました。
また、曹丕が兄を助けてくれると分かった瞬間の 司馬懿の表情も素晴らしかった。
2人の演技が素晴らしいので毎回毎回ジーンとさせられます。
20話のあらすじネタバレ
疫病にかかった司馬朗は死亡した。
時は流れて健安24年。(登場人物は皆ヒゲが生えた)
関羽が荊州で挙兵し、水攻めを決行した。
曹操の送った大軍が全滅したため、曹操が自ら出征することとなる。
戦には曹植や楊修が同行し、司馬懿も参謀長として随行を求められた。
曹丕は残って都を守ることに。
出陣した曹操一行は軍事会議を開き、樊城を再攻撃するか、皇帝のいる許都を守るかについて議論を重ねた。
決めかねた曹操は楊修だけをこの場に残し、どうするべきかと意見を求める。
すると楊修は、皇帝と関羽が呼応するのを防ぐために 皇帝を別の場所に移動させたほうが良いと助言。
さらに、魏の首都を洛陽に移すべきだと進言する。
楊修は、洛陽で曹植を太子の座につけるつもりなのだ。
洛陽ならば、曹丕派の勢力に邪魔されることもない。
曹操は考えた末に、司馬懿と楊修にそれぞれ「鶏助」と伝える。
鶏助とは“鳥の骨”のことであり、少々惜しいが捨てるのみという意味である。
つまり、“鶏助”というのは退却の意であった。
その答えに行きついた楊修は、曹操が都を移すことに同意していると確信し、遷都の噂を全軍に言い広めた。
一方の司馬懿は「楊修は終わりだ」と確信する。
なぜなら、敵前逃亡は恥ずべきことなのに、楊修は正式な命令が出る前から“遷都の話”を広めて曹操の顔に泥を塗ったからだ。
司馬懿の予想どおり、楊修は流言を広めた罪で拘束された。
しかし司馬懿は、曹操は楊修を処刑したとしても都を移すだろうと読み、それを防ぐために別の戦略を進言しにいく。
その進言とは、孫権と組むことだった。
20話の感想
作中では はっきりと描かれませんでしたが、おそらく司馬朗は疫病で亡くなったのでしょう。
せっかく釈放されたのに、家族団らんで過ごす間もなく亡くなってしまうとは……。
彼の死後は一気に年月が経ったようで、登場人物らのヒゲが一斉に生え始めました。
男性キャラクターはヒゲで年月の経過を表せるのが手軽ですね。
そんな中、お気に入りキャラの楊修がそろそろ退場してしまいそうな予感……。
彼は窮地に立たされれば卑劣な手を使うこともあるけれど、善良さがゼロというわけでもありません。
かつて、司馬懿の死(偽造ですが)を目にした時は精神崩壊して絶叫していましたし、令旗を届けるミッションで門番を殺したときには手が震えていました。
そこから推測するに、彼は平然と悪事を働けるタイプではなく 多少の無理をしていたのではないかと思われ、そんなところが好きでした。
清廉潔白なまま大志を達成できればそれが1番良いけれど、この時代ではそういうわけにもいかず、良心に背いてでも手を汚さなければならないこともあったはず。
楊修はそういうキャラクターとして巧く描かれていたと思います。
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中国歴史ドラマ「三国志〜司馬懿 軍師連盟〜」(C)CHINA INT’L TV CORPORATION