【三国志~司馬懿 軍師連盟~】66話・67話・68話・69話・70話のあらすじ。曹叡が郭照の死罪を取り消したのは、すでに辟邪が殺害した後でした。その後、司馬懿は遠方に追いやられ……。この記事ではネタバレ感想をお届けします。
Writer:kino
66話のネタバレあらすじ
記事内では混乱を防ぐために1つの呼び方で統一しています。
皇太后の郭照を長年憎んでいる曹叡は、公主を呪い殺した罪を彼女に着せ死罪を言い渡す。
辟邪が郭照の宮に向かうと、ちょうど来ていた陳羣が体を張って郭照を守った。
陳羣は士族のリーダー的存在で 背後には百官という味方がいるため、辟邪も簡単には手出しができない。
この一件を知った司馬孚は 曹叡にモノ申して投獄され、司馬家も関与を疑われて屋敷を包囲されてしまった。
そんな中、1人抜け出した司馬倫(柏霊筠と司馬懿の息子)は司馬懿のもとへ急ぐ。
司馬倫から事情を聞いた司馬懿は、すぐに都に戻って曹叡に謁見し “郭照は無罪” だと説く。
そして 甄宓が亡くなったあの日のことを振り返り、“郭照は曹叡を守りたい一心で養子にしたのだ”と母子の情を訴えた。
だがその裏では、曹叡の意向に従った辟邪が すでに郭照殺害を実行していた……。
66話の感想
ようやく本作らしさを取り戻した気がします。
司馬懿が主人公である以上、諸葛亮との戦いが欠かせないのは分かるのですが、戦争メインのストーリーは好みが分かれてしまうところ。
個人的には戦よりも人間ドラマが好きなので、本作らしいテイストに戻ってくれて有り難いです。
*
かつて 郭照が曹叡を養子にしたのは、曹叡を守ろうとする善の気持ちからでした。昔も今も、曹叡に恨まれるようなことなど何ひとつしていません。
しかし 曹叡の視点では確かに、郭照が母の甄宓を陥れたと疑ってしまうのも分からなくはないです。
もとはと言えば、曹丕が甄宓を疎んでいたのが発端ですね。いや、もっと遡れば、曹操が曹丕に甄宓を娶らせたのが始まりか……。
そう考えると、曹操のしたことは なかなかに罪深いですね。
今回は見どころが多く、陳羣と辟邪の対峙も良かったですし、曹叡と司馬懿の対話も見入りました。
また、郭照役のタン・イーシンはドラマの序盤とはだいぶ雰囲気が変わったあたり こちらも流石です。
最期の曹丕との回想シーンはつい涙腺が緩んでしまいました。
67話のネタバレあらすじ
司馬懿の説得を受け、曹叡は郭照の死罪を取り消したものの、すでに辟邪が殺害した後だった。
郭照の死を知った司馬懿は、怒りで気絶してしまう。
出棺の日、陳羣の死が報告された。
司馬懿は陳羣の墓へ赴き、息子の司馬師とともに彼を偲ぶ。
そこへ汲布がやってくると、司馬懿は家族の存命にかかわる重大なことを汲布に頼んだ。
(何を頼んだのか、この段階では分かっていません)
司馬懿を邪魔に思う曹叡は、司馬懿に公孫淵の討伐を命じて遠方の遼東へと追いやる。
曹叡の読みでは、高齢の司馬懿は遼東で死ぬはずだった。
しかし予想に反し、司馬懿はたった数ヶ月で平定する。
しかも、司馬懿は曹叡に無断で公孫淵を処刑し、親族や配下ら1万人も殺したのだという。
それを聞いた曹叡は激怒して気を失う。
67話の感想
司馬懿の抑えきれない怒りの表情が印象的でした。
身内の郭照を殺された怒りと、母親殺しの大罪を犯した君主への怒り。
それに失望もあるでしょう。
きっとこの時、曹叡に対する司馬懿の忠誠心は薄れたのではないでしょうか。
それが、無断で公孫淵を処刑したことに繋がっている気がします。
郭照に続き、陳羣まで亡くなってしまい寂しい限りです。
彼は臆病ながらもいつも司馬懿の味方をしてくれて、温厚で人の良さがにじみ出ているような人でした。
68話のネタバレあらすじ
重篤となった曹叡は、曹操の息子である曹宇を召喚し 太子の補佐役かつ大将軍に任命する。
それを耳にした反対勢力の劉放らは、急いで曹爽(曹真の息子)のもとへ行き「そなたが大将軍になるべきだ!」と説得する。
その言葉に乗せられた曹爽は、劉放らとともに曹叡の寝室に乗り込んだ。
そして「曹宇は大将軍にふさわしくない」と進言し、もう1人の補佐役として司馬懿を推薦する。
その後も、曹宇派と曹爽派は交互に曹叡に謁見し、自分たちを補佐役にするよう訴える。
劉放たちが謁見した時、曹叡は意識が朦朧としており筆を持つこともできなかった。
曹叡が力なく「そなたらに任せる」と言うと、劉放らは曹叡の手を取って無理やり詔を書かせた。
完成するとそれを持って退出し、「曹宇派を追放し、曹爽を大将軍に封じる」と詔を読み上げる。
そうして、最終的に司馬懿と曹爽が太子の補佐役となった。
68話の感想
皇帝の曹叡が重篤だという時に、自分たちの保身を優先して動く大臣たちの慌ただしさが印象的でした。
曹宇派も曹爽派もどちらも頼りなさそうでしたが、ちゃんと司馬懿を補佐役に選んでいるあたり まだ曹爽派のほうがマシなのかもしれません。
何にしても、曹叡の手を取って無理に詔書を書かせるなんて かなりの冒涜行為に思えますが、これは史実どおりのエピソードのようです。
それにしても、辟邪は曹叡の死後はどうなってしまうのか。
辟邪本人は「ずっとおそばにいます。離れることはありません」と言っていましたが、本当に殉死するつもりでしょうか。
時には非道なこともしてきたけれど、常に曹叡の心に寄り添い忠実であり続けた彼をどうしても憎めませんでした。
俳優の演技もすごく良く、きっと彼の代表作のひとつになるのではないかと思います。
69話のネタバレあらすじ
曹叡は自分が死ぬという現実をなかなか受け入れられず、「父上。私はもう国を守れません」と哀しげに語った。
辟邪はそんな彼を抱きしめる。
帰還を命じられた司馬懿は単身で参内した。
実は曹叡は 司馬懿に反逆の意があればその場で殺すつもりで伏兵を忍ばせていた。
途中、殺す合図を読み間違えて伏兵が乱入してしまうハプニングがありながらも、曹叡は曹爽と司馬懿を太子の補佐役に任命する。
その後、曹叡は司馬懿に自分を背負わせ「朕が誰よりも警戒し、頼りにしてきたのはそなただ」と言う。
そして、消え入りそうな声で語りかけた。
「覚えておるか。かつて そなたは母上の寝室から私をおぶって皇位につけた。そろそろ母上のもとに戻してくれ」
「私が……お連れします」
司馬懿はそう言って曹叡を背負いながら歩き出した。
曹叡はそのまま崩御する。
宮中。
喪に服した大臣たちは、幼い曹芳が即位するのを出迎えた。
その後、司馬懿と曹爽が廊下を歩いていると、先帝曹叡の妃を故郷に送りだす宦官たちと遭遇する。
妃の中の 蒹葭という女性は、かつて曹爽が一目惚れをした相手だった。
69話の感想
皇后のことは忘れても、辟邪のことは忘れない曹叡にジーンときました。その後も2人のシーンに涙……。
曹叡にとって一番心を許せた相手は辟邪だけれど、一番心を占めていたのは結局母親だったのでしょうね。
それは辟邪にとっては少し寂しいことだったかもしれないけど、でも辟邪は曹叡の心が安らぐなら母親にだってなるし何者にでもなるし、何だってやる。
正しいとか正しくないとかじゃなく、倫理や道徳も関係なく、
ただ曹叡の苦しみを軽減してあげたいという一点のみに全振りした男だから私は辟邪が好きなのです。
曹叡の死後、辟邪がどうなってしまうのかが個人的な心配ごとです。
*
緊迫した空気の中、コントのような流れに笑わされたかと思えば、司馬懿が曹叡を背負うシーンでは泣かされました。
最期はあの時と同じようにおぶってもらって、でも行き先はあの時と逆で母親のもとに帰っていったのですね。
安らかそうな最期で良かったです。
曹叡というキャラクターは、内面に複雑なものをたくさん抱えた 演じるのが難しいキャラだと思いますが、最後の最後まで素晴らしい演技を見せてくれた俳優さんが見事でした。
70話のネタバレあらすじ
曹爽と司馬懿は、郭皇太后の命令により辟邪を捕らえに行った。
曹爽は容赦なく辟邪の身ぐるみをはいで投獄する。
司馬家に詔勅が届き、司馬懿の息子たちに官職が与えられた。
朝廷の官史となった司馬師とは違い、農業の役職を与えられた司馬昭は不満を口にする。
実は、司馬懿はいまだに 司馬昭の邪悪な一面を心配しているため、あえて彼には農業の役職を選んだのだ。
夕刻。
曹爽邸の前には、曹爽とお近づきになりたい者たちが贈り物を持参しずらりと並んでいた。
そんな中、司馬師は義兄の夏侯玄とともに挨拶うかがいにやって来た。しかし、曹爽の見下すような態度に腹を立てて屋敷を去る。
直後、入れ違いで曹爽邸を訪ねてきた何晏は、曹爽の想い人である蒹葭を献上して喜ばせる。
司馬懿は裸で投獄されている辟邪に衣を持っていき、「そなたは先帝の忠臣であるから ここから連れ出すつもりだ」と話す。
しかし、辟邪は先帝曹叡の墓の下に埋葬されることを望んだ。
辟邪は最後に司馬懿を呼び止め、自分を人間として扱ってくれたことに感謝する。
70話の感想
辟邪は結局、曹叡のもとへいくことを選んだのでしょうか。
彼の最後の口ぶりからすると、殉死することを選んだように思えました。
*
今後は曹爽が司馬懿と敵対していく感じでしょうか。
曹爽自体は分かりやすくて単純なので怖い敵ではありませんが、友人の何晏がくせ者という感じ。
わざわざ女性が演じているのは何か意味があるのか、そのあたりも気になるところです。
一方の司馬昭は 愛情いっぱいの家庭で育ったから邪悪さもこの程度で済んでいますが、もしも曹丕や曹叡のような環境で育っていたら どうなっていたことか……。
想像するだけで恐ろしくなってしまいます。
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