【三国志~司馬懿 軍師連盟~】76話・77話・78話・79話・80話のあらすじ。私兵の存在を知った夏侯徽は、司馬倫に監禁されてしまいます。司馬倫はこのことを兄の司馬昭に報告し、夏侯徽の処断を任せました。すると、司馬昭は思いがけない行動に出たのです。この記事ではネタバレ感想をお届けします。
Writer:kino
76話のネタバレあらすじ
現在、幼い皇帝に代わり皇太后が政務を処理している。
そんな皇太后と姻戚になった司馬懿は、国璽を得たのも同じ。
そう考えて焦る曹爽派は、幼い皇帝から皇太后を引き離し 政務から遠ざけることにした。
曹爽は兵を引き連れて皇太后の宮に押しかけ、「親政に踏み出すときです。皇太后さまは宮をお移りください」と迫る。
(親政とは、皇帝がみずから政治を行うこと)
そこへ、司馬師と夏侯玄がやってきて「このような行いは皇太后さまへの冒涜だ」と曹爽らに剣を向ける。
曹爽も剣を突きつけ返し、両者は一触即発となる。
そんな中、皇太后は 宮を移るかどうかは司馬懿に意見を求めてから決めると言う。
司馬懿は、親政に賛成し皇太后の転居にも同意した。
その後、司馬懿は曹爽を訪ね、家族の安全と引き換えに官職を手放すと申し出る。
曹爽が何よりも求めているのは兵権であったが、司馬懿は兵権を手放しそうにない。
曹爽は私兵の件を持ち出して反応を探る。
帰宅した司馬懿は、すぐに私兵を移住させるよう司馬師に命じた。
司馬師は、結婚を目前に控えた娘と 妻の夏侯徽ともに川へ遊びに出かけた。
その帰り道、司馬師が露店で菓子を購入するのだが……。
実は 菓子の中には、私兵の移住先が記された絵図が入っていた。
司馬師がその絵図を眺めていると、たまたま部屋に入ってきた夏侯徽が背後からその絵図を目にしてしまう。
(司馬師は見られたことに気づいていない)
76話の感想
曹爽はこれまでは憎めない一面もありましたが、このところは手段を選ばず可愛げもなくなってきました。殺るか殺られるかの、余裕のない切羽詰まった感じがよく出ています。
本作は基本シリアスな展開ではあるのですが、たまに差し込まれる笑いのシーンはセンス◎。曹爽らが剣を突きつけて睨み合っている最中に、剣を持つ手が疲れてプルプルしているのが面白かったです。
それにしても、司馬懿も70歳ともなるとさすがに老いが見えてきました。
息子たちは40歳前後でしょうか。長男の司馬師はすっかり頼りがいのある好漢となり、家族を大切にする姿が素敵です。
一方の司馬昭は……今も昔も視聴者をハラハラさせる存在。司馬懿に対する不服そうな眼差しが印象的でした。
77話のネタバレあらすじ
*重大なネタバレがあります。
夏候徽は、司馬師が眺めていた絵図の印がついていた場所に行ってみた。
すると、大勢の私兵が鍛錬をしていた。
夏候徽をひそかに尾行していた司馬倫は、戻ろうとする彼女を石で殴りつけて気絶させ 洞窟に監禁する。
それ以降 夏候徽は行方不明となり、一家総出で捜索する。
屋敷に戻ってきた司馬倫は、司馬昭を夏候徽のいる洞窟へ連れて行き ことの経緯を説明した。
「私兵を見られたのです。(夏候徽を)どう処断するかはお任せします」
すると、司馬昭は夏候徽に積年の愛を打ち明け「曹爽たちの手の届かない場所へ一緒に逃げよう」と迫る。
しかし、拒絶されたため殺してしまう。
それを見ていた司馬倫は、司馬師の腰飾りを夏候徽の手に握らせておいた。
屋敷に戻った司馬昭と司馬倫は、何も知らないふりをする。
ほどなくして、夏候徽の兄である夏侯玄が訪ねてきた。
そしてその直後、夏候徽の遺体が運ばれてくる。
手には司馬師の腰飾りが握られており、それを見た夏侯玄は司馬師を犯人だと疑った。
この一件を聞きつけた曹爽は、司馬家に押し入り司馬師を殺人容疑で連行する。
司馬師が連れ去られた後、張春華は吐血して気を失った。
医師は司馬懿に心の準備をするようにと告げる。
77話の感想
*重大なネタバレがあります。
ああああ!司馬昭はなんてことを……。
子ども時代から“危うさ”を漂わせつつも、今まで何とか人の道を踏み外さずにきたのに、ここにてきてまさか夏侯徽を殺してしまうなんて。
衝撃すぎて言葉を失いました。
ただ、それ以上にやばそうなのが司馬倫です。
「司馬師の腰飾り」を夏侯徽の遺体に握らせるなんて、明らかに司馬師に罪を着せようとしていますよね。
もしかすると司馬倫の本当の目的は、司馬昭を支持することではなく、司馬昭と司馬師をどちらも陥れ自分こそが司馬家の跡継ぎになることなのでは?
危険要因として司馬昭ばかりに目がいっていたけれど、司馬倫こそが一番やばいのかもしれません。
冷徹そうな表情にもゾッとさせられました。
ただ、今は張春華の体が1番心配。
このところの彼女は確かに具合が悪そうでした。
今日だって きっと立っているのも辛かったはずなのに、兵に捕縛されそうになったとき、司馬懿の前にスッと立ちふさがって守ろうとした姿に涙腺が緩みました。
どれだけ老いても彼女の勇ましい気質は変わらないのだと分かる一幕でした。
78話のネタバレあらすじ
曹爽は、司馬師の引き渡しを要求した満寵を罷免する。
さらに、天子のみが見れる舞踏を堂々と鑑賞したりと 相変わらずやりたい放題していた。
そんな中、溺愛する蒹葭が息子を産むと、曹爽は「この子には皇帝の相がある」などと言って王位簒奪をほのめかす。
一方、危篤状態の張春華は司馬師に会いたいと言う。
司馬懿は彼女の願いを叶えるため、曹爽に司馬師の釈放を頼みに行った。
司馬懿は長安の兵権を手放すとさえ言ったが、父親の仇として司馬懿を憎んでいる曹爽が望むのは“屈服”だった。
曹爽は父・曹真の甲冑を持ってこさせ、司馬懿に叩頭させる。
その頃、張春華は司馬昭に「これからは父上に従いなさい」と約束させていた。
次に柏霊筠を呼び、司馬懿と司馬家を託す。
ほどなくして、司馬懿が司馬師を連れて戻ってきた。
しかし……。
血を洗い流しに行った司馬師は、張春華の最期を看取ることができなかった。
78話の感想
張春華が亡くなってしまいました。
柏霊筠の“お姉さま呼び”に涙腺が緩んでしまいました。
彼女が「お姉さま」と呼ぶのは、おそらく今回が初めてではないでしょうか。
これまで2人はずっと家族として認め合いながらも適度な距離を保っており、わずかな壁がありました。
でも最期には、その壁を取っ払うことができた気がします。
79話のネタバレあらすじ
司馬家では張春華の葬儀が行われる。
曹爽はわざわざ同日に息子のための宴会を開き、大臣らがどちらに足を運ぶかを試す。
一方、司馬懿は葬儀の場で気を失い寝たきりとなった。
見舞いに来た鄧艾や鍾会らは、曹爽をこのまま野放しにしていていいのかと訴えるが司馬懿は煮え切らない。
数年後。
曹爽はあえて剣を携えたまま出廷し、大臣たちの態度を試した。
曹爽を批判した孫礼は左遷される。
孫礼は司馬懿に曹爽の悪行を訴えに行くが、司馬懿の衰えた様子にショックを隠せない。
79話の感想
夏侯玄は本当に公正な人物で、彼のおかげで司馬家が救われたことも何度かあります。
ただ彼はあくまでも魏の忠臣なので、もしも司馬家の私兵の存在を知ったら敵にまわってしまいそう。
一方の曹爽はやりたい放題しつつも、一線を踏み越えないだけの分別はあるようです。
とはいえ、今は踏みとどまっていても、いずれ何晏にそそのかされて王位を簒奪しようとするかもしれません。
このところ司馬懿は病に伏せっているようですが、彼のことだから敵を油断させるための策略な気がします。
敵にも「仮病の達人」と評されているのには笑いました。
*
鍾会は昔は爽やかな青年という感じで司馬懿にも従順でしたが、年月が経つにつれ、煮え切らない司馬懿への不満が募っているように見えます。
そのあたりは司馬昭と呼応する部分があるのか、以前よりも司馬昭との結束が高まっている気がします。
80話のネタバレあらすじ
曹爽は百官と皇帝を連れて、先帝の墓参りに行くことにした。
側近の丁謐は、墓参りをしている間に洛陽が司馬懿に乗っ取られるのではないかと心配する。
曹爽は念のため司馬懿の様子を探らせるが、司馬懿の病はかなり重く棺まで用意されていると知り 安心して墓参りへ行った。
曹爽一行が洛陽を去った後、司馬懿は息子らを集めてクーデターを決行。
司馬懿の病は、この日のための芝居だったのだ。
妻の柏霊筠は、自分まで欺かれていたことにショックを受ける。
司馬懿は、柏霊筠に黙っていたのは知ったら反対するからだと言い、さらに言葉を続ける。
「これまでの人生において、私は他人の手中の刀だった。だがこたびは、私が刀を振るう番だ!」
司馬懿は各々に指示を出し、自身は私兵を率いて武器庫へと向かうと 自ら衛兵を殺害して武器を奪った。
一方で司馬師は宮殿を支配し、司馬昭は皇太后から“曹爽罷免”の勅令を得る。
ここまでは順調に進んだものの、 目下、最大の脅威は曹爽が皇帝を抱きかかえたまま大軍を集めて反撃に出ることだった。
そこで、司馬懿たちは曹爽に降伏を迫ることにした。
司馬懿の目的は王位簒奪ではなく、あくまでも曹爽の罷免。
ゆえに、曹爽が降伏するなら命は助けるつもりだったが、それを聞いた司馬昭は不服そうにする。
80話の感想
司馬孚は あの竹(あなたを忘れることはないと書かれている)をいまだに大事に持っているなんて、どれだけ一途なのでしょう。
そしてついに、ついに司馬懿が覚醒しました!
晩年のゲスさが良い感じに出ていますし、俳優の演技も素晴らしいです。
若いころは無害に徹し 私欲や野心など1ミクロも見せなかったあの司馬懿が、晩年になってようやく覚醒。
思えば、これまでは張春華という存在が司馬懿のストッパーになっていたのかもしれません。
制作側からすると、人を殺めるといった非道なことは つい主人公以外のキャラにやらせたくなるところですが、本作ではちゃんと 覚醒した司馬懿が自らが先頭に立ち、自ら手を下していました。
最後まで“ただのいい人”として描くのではなく、晩年の変化もしっかり描くことで 司馬懿という人物像の厚みが増した気がします。
そう言えば、かつて楊修が自らの手で衛兵を殺したときには手が震えていましたが、司馬懿にはそんな様子はありませんでした。その違いも興味深いです。
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中国歴史ドラマ「三国志〜司馬懿 軍師連盟〜」(C)CHINA INT’L TV CORPORATION