46話
程少商は楼犇が遺した言葉で程始は銅山に監禁されていると気づきました。助け出されて都に戻った程始は真相を次のように語りました。
程始と顔県令は敵に精銅を奪われないように城外に隠すことにした。しかし道中で馬将軍に襲われて顔県令一家は殺された。程始は抵抗したが負傷し草むらで気を失ってしまった。目が覚めた時は楼犇が看病していて、鉱山で働く民に助けられたのだと言われた。傷が癒えて帰還しようとしたが、楼犇に馬将軍の偵察に見つかったら殺されると言われて身を潜めていた。
楼家は楼太傅は故郷へ戻され、楼大房夫人は実家に戻されることに。楼垚は何昭君を連れて驊県へ赴任することになります。また楼犇の子を身ごもっていた王延姫は楼犇を追って自害しました。程少商は楼家で親切にしてくれた王延姫を救えなかったことを後悔するのでした。
その後、霍君華の病が悪化し、凌不疑は程少商を連れて見舞いに行きます。霍君華は杏仁菓子を作ったと言って凌不疑に差し出しました。凌不疑はなぜか一瞬ためらってから口に入れます。ずっと霍君華の世話をしてきた崔祐は程少商に凌不疑の幼い時の話をしました。
凌不疑は早産で長生きはしないだろうと言われていた。一方、霍将軍の子女たちは皆体が丈夫だったので、験担ぎのために霍将軍は自分の息子に用意していた”不疑”という名を甥にあげることにした。そして霍君華は息子につけるはずだった”無傷”という名を霍将軍の息子にあげた。
不疑と無傷は幼い頃よく似ていて、霍君華がそっくりな格好をさせると凌益は間違えることもあった。外見は似ていても性格や体質は違い、不疑は杏仁が好きだったが、無傷は杏仁に触ると発疹ができた……。
帰りの馬車の中で、程少商は凌不疑が発疹ができて発熱しているのに気づくのでした。
その後、凌不疑は病み上がりの体で廷尉府の牢から彭坤の身柄を奪い、拷問して孤城での真相を聞き出そうとします。しかし彭坤はなかなか口を割りません。翌朝、王姈が程少商の部屋に来て、凌不疑に奪われた彭坤の身柄を返してほしいと頼みます。